「パイプはどうして丸いの？」
ふと、そんな疑問をお持ちになったことはないでしょうか。
三角形や四角形は安定して地面や壁に設置できそうですし、星形やハート型だったらおしゃれかもしれません。しかし、世の中のパイプの多くは丸い形状をしています。
今回は、”メッキパイプ”をはじめとするパイプにはなぜ丸い形状が多いのか、その理由を解説します。疑問の解決に、ぜひお役立てください。
パイプに丸い形状が多い４つの理由
一般的なメッキパイプの多くが丸い形状をしているのには、大きく分けて4つの理由があります。
- 強度と安定性がある
- 製造と加工が容易
- 応力を分散できる
- 流体を効率的に送れる
それぞれについて、詳しくご説明します。
強度と安定性がある
メッキパイプは、圧力や重力といった外部の力に対する強い”耐久力”が必要です。丸い形状は均等に力を分散することができる為、”強度”と”安定性”を保つことができます。
円形の断面は最も効率的な断面形状とされており、同じ材料で比較した場合に最大の”強度”を持つことが知られています。
製造と加工が容易
丸い形状は、”製造”と”加工”が比較的容易という特徴があります。折り紙を想像していただくと、紙を折って三角柱や四角柱を作るよりも、紙をくるりと丸めて円柱を作るほうが簡単、というイメージがしやすいのではないでしょうか。
パイプも同様な方法で製造するのが一般的で、我々の”製造”し”加工”するメッキパイプも鋼板を円筒状に曲げて製造します。他には溶けた金属を型に流し込む鋳造や、ローラーを使った圧延によって成形する方法もありますが、製造方法としては比較的マイナーです。
また、どの方向から見ても同じ形であることや、手で持ちやすいこと、簡単に転がせて移動させやすいこと等も、加工のしやすさに繋がっています。
このように、丸い形状は大量生産や異なるサイズのパイプ製造に向いているといえる訳です。
応力を分散できる
丸い形状は、”応力”の分布が均一になります。”応力”の分散とは、いわば”抵抗力”の分散のことです。
四角形や六角形のように角があったり、溝や段があったりする形状の場合、部位によって応力が変わります。”応力”が一部に集中すると、物体が壊れる原因になってしまいます。身近なところでは、コップにヒビが入ると以前より割れやすくなるのも、”応力”の変化が関係しています。
この点において、丸い形状は外部の荷重や内部の圧力変動が起きた場合でも、それに対する”応力”を分散させることができ、多角形に比べて歪みや変形を制御することができます。
流体を効率的に送れる
水道管やガス管のように、パイプは内部を通して液体や気体等の”流体”を輸送するために使用されることがあります。
角や溝があると部位によって”流体”の流れ方が異なってきますが、円形という断面形状であれば、”流体”を均一に流し送ることができます。
また、内部の摩擦や乱流を最小限に押さえ、効率的に”流体”を送ることができます。
パイプには”正円”以外の断面もある
実は、パイプは必ずしも全てが丸い形状をしているわけではありません。断面が四角形や楕円形の形状をしているパイプも存在し、用途や要件に応じて使い分けられています。
例えば、当社では四角い形状をしているメッキパイプ”バタ角”を製造しております。”バタ角”とは、建設工事のコンクリート打設等で使用される角材です。
鋼製以外にも木製やアルミ製の”バタ角”もありますが、亜鉛メッキ鋼管メーカーである当社の”バタ角”はパイプの内外面に全周均一メッキを施しており、強度と耐食性に自信がございます。
当社のバタ角については以下の記事で詳しく解説しておりますので、こちらも併せてぜひご覧いただければ幸いです。
ブログ：大和鋼管のバタ角ってどう？！当社の提供する鋼製バタ角とその付随サービスについて。
原材料や製造方法にもこだわった大和鋼管工業のメッキパイプ
丸い形状に加えて、原材料や製造方法にもこだわることによって、さらに”メッキパイプ”の強度と扱いやすさは増していきます。
当社の”スーパーライト700（SL700）”は、”強さ”と”軽さ”を両立させた超軽量単管パイプです。
単純に重量を軽くしただけではなく、日本製鉄株式会社から供給される特別仕様の鋼材を使用し、厳しい強度試験と品質管理を経て高い強度を実現させました。
労働安全衛生規則にも適合しておりますので、仮設資材としてご安心してお使いいただけます。他にも、農業用資材やDIYの材料としてもご活用いただけます。
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”スーパーライト700（SL700）”はホームセンター等の身近なお店で手に入りやすい為、ぜひお手にとっていただき、品質や質感をお確かめください。
まとめ
今回は、パイプに丸い形状が多い理由をお伝えしました。
当たり前のように見えるデザインも、実は科学的な根拠や利便性に基づいて形作られてきました。ぜひ、身近なパイプを改めて見つめるきっかけにしていただければ幸いです。
本文中でご紹介した当社の”メッキパイプ”についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページから製品カタログがダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
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最後までお読みいただき感謝申し上げます。また次回もお楽しみに。ありがとうございました。
