大和鋼管の中村です。この安全ブログでは過去5回にわたり、顕在意識で“0災害の追求”を“真っ当、前向き”に進めていく上で、ポイントとなる“仕事に取り組む姿勢”について説明してきました。
6回目となる今回は、“Open (オープン) = 開かれている”についてお話しします。
まず我々one to ONEグループで掲げ大和鋼管でも実践している、以下の八つの仕事に取り組む上での“身に付けるべき姿勢”をおさらしておきたいと思います。
Never Lie to Yourself (ネバー ライ トゥ ユアセルフ) = 決して自分に嘘をつかない
Oppose Then Commit (オポーズ ゼン コミット) = 意見してから本気で取組む
Tough and Competent (タフ アンド コンピテント) = 不屈に有能である
Agile (アジャイル) = 俊敏である
Lean (リーン) = ムリ・ムダ・ムラが無い
Open (オープン) = 開かれている
Networked (ネットワークド) = 仲間及びパートナーと協力・連携していく
Empowered (エンパワード) = 信頼され、やる気が高い
“Open (オープン) = 開かれている”は、我々one to ONEグループ内では、“自由に考え、大いに発言し、透明性が高く、頭と心と体が健全で働きやすい職場を作っていく姿勢”と定義しています。
まさに”0災害の追求”には鍵となる姿勢ですが、その実現と維持は容易ではなく、その理由・背景として大きく影響しているのは、我々の文化・伝統だと私は思います。
日本では、“自由に考える”ことに大きな障害はありませんが、同調圧力が高く、“大いに発言する”ことは“和”を乱す行為と捉えられやすい傾向もあり、一人ひとりが“勇気”と“覚悟”を持つ事が必要とされます。
海外に比べると、日本はほぼ単一民族で同質性の高い社会で、ルールを明確にし物事をハッキリさせる文化的背景に乏しい為、“透明性を高める”ことは不得意だと言っても過言ではないと思います。
昨今、社会的にセクハラやパワハラ等のハラスメント問題が加速している背景にも、不文律や忖度等が多く存在してきた日本では特に、問題が表面化する迄にどうしても時間が掛かり、結果的に深刻化してしまう事態が多くみられます。“0災害の追求”に於いては、これは大きな障害になります。
ではどうすれば、“頭と心と体が健全で働きやすい職場”を作っていけるのか? 私はその鍵となるのは、“課題の分離と自立”、“尊敬/勇気付け”を充実させることだと考えています。
会社に於いて我々はそれぞれの“役割”と“権限”があるので、それに応じて自ずと現状認識や解決方法への発想が異なるのは、極めて自然な事です。
権限が広い経営者といった立場の人間は、自ずと広く全体の事を見て長い時間軸で物事を捉え、判断する事を求められます。一方、製造現場で作業を任される立場の人間は、自ずと自分の持場を見て短い時間軸で物事を捉えて判断しないと、安全を確保し生産性をあげる事は困難です。
ではどうすれば、此等の“差”を乗越えて“0災害の追求”へ、“自由に考え、大いに発言し、透明性が高く、頭と心と体が健全で働きやすい職場”を作っていけるのか?
異なった意見や違和感のある発言を聞くと、我々が“嫌悪”を抱く事はとても自然な反応ですが、その“意見”や“発言”を自ら主体的に相手の“目で見て/耳で聴いて/心で感じ”つつ、“0災害”という共通の目的に照らし合わせてみてください。自ずと“相互理解”が芽生え、“信頼”は深まっていきます。
”心を開く”のは先ず自分から。
その小さな勇気が、職場を“Open (オープン) = 開かれている”状態にする原動力になり、また一歩、“0災害の追求”を前に進められる筈です。
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最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎