大和鋼管の中村です。当社が長年取組んできた“安全・安心・健康の為の5S”について、過去5回にわたって一つひとつ詳しく解説してきました。
参考ブログ: 大和鋼管安全ブログ一覧
“安全・安心・健康の為の5S”は、我々の”0災害”の追求において中核をなす取組ですが、此等の考え方が実際に行動を伴って如何に実践され、反復され、定着できるかが、具体的に事故や労災を起さない為に極めて重要になってきます。つまりパフォーマンスが問われる訳です。
以前の安全ブログでもご紹介したとおり、当社ではパフォーマンスをハード/ソフト/ハートの3つに区別して扱っています。”ハードパフォーマンス”とは明確に数字で捉えられるコト、”ソフトパフォーマンス”とは業務や操業の“やり方“や“手順/標準”等の数字で捉えにくいコト、”ハートパフォーマンス”とは“安全/安心”や“ヤル気”等の数字で捉えるのが不可能な心理的なコトです。
参考ブログ: リソース/パフォーマンス及び、ムリ/ムダ/ムラについて
私が先日、現場のリーダークラスの仲間と工場巡視を行った際に、彼らが今困っている事について聞いてみました。すると、当社の”ヒヤリハット”に関する取組が今一歩、上手くいっていないという話がでてきました。
当社では日々業務に取組む中で、危険を感じたりケガをしそうになったりといった、事故を起しそうになった経験を”ヒヤリハット”として報告/共有する事を促進しているのですが、彼は実際の報告数は自身の担当する班がとても多いので「部下がプレッシャーを感じて”ヒヤリハット”を報告し辛い環境になってしまわないか?」や「他の班や他部署からもっと積極的な”ヒヤリハット”の提出や取組改善への意見を貰えないか?」という悩みを持っていました。
つまり問題になっているのは、自身が負担を感じていると同時に、仲間のやる気を十分に引き出せない”ハートパフォーマンス”の部分です。
ここで私が思ったのは、「如何に”賢者”を起動するか?」という事です。
米国において”メンタルフィットネス”つまり”精神的な健全さの向上”を支援するプログラムを提供するPositive Intelligence社によると、我々人間の脳は大体3/4が悲観的で1/4が楽観的な構造になっており、自ずと悲観的な発想がでてきてしまうのはごく自然な事だそうです。
同社は人間に悲観的な発想を提供する考え方を”妨害者”、楽観的な発想を提供する考え方を”賢者”と擬人化する事で、自身の精神的なパフォーマンスを把握・コントロールし易くするノウハウを”PQ Training”として提供しています。https://www.positiveintelligence.com/program/?mwr=54f786d0
当社も仲間一人ひとりのパフォーマンスを上げるべく、このノウハウを様々なシーンで活用しているのですが、”賢者”を”起動”する術を共感・探索・革新・先導・発動の5つに整理整頓している点がとても便利で、手応えを感じています。
そこで今後5回のブログでは、如何に”0災害の追求”を”真っ当、前向き”に進めていくかという観点で、この”賢者”を起動する共感・探索・革新・先導・発動の5つ方法について、実体験に基づいて詳しく説明したいと思います。
このブログでは、可能な限り私自身の経験と知見を皆さんに共有しながら、率直なご質問/ご提案/リクエストを頂き、一緒に“0災害の追求"の更新に挑み、行動していきたいと考えています。
今回の“安全ブログ"の内容や我々の“0災害の追求”の取り組みについて、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、”為になり、役に立つ“情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎