2024.02.28

リソース/パフォーマンス及び、ムリ/ムダ/ムラについて

大和鋼管中村です。今回の安全ブログでは、労災・事故を引き起す構造をどう分析/統合し、具体的な対策に繋げていけるのかを、“経営者の視点“でお話しできればと思います。

事業経営とは、如何にリソースを事業に投入•配分し、如何にパフォーマンスとして“儲け続ける”を実現していくかという取り組みです。

リソースとは、事業に投入される製造や販売を行う人財であるヒト、機械や設備及び施設等の資産であるモノ、そしてそのヒトを獲得/活用したりモノを購入/使用したりする為に使う資金や時間であるカネの3つを指します。これらを使って事業としてアウトプットしたのが、“製品•サービス“です。

パフォーマンスとは、この“製品•サービス“を顧客に提供する“事業“を通じて得られる結果/成果で、ハード/ソフト/ハートの3つの要素に細分化できます。

ハードパフォーマンスとは売上や利益等の明確に数字で捉えられる要素、ソフトパフォーマンスとは業務や操業の“やり方“や“手順/標準”等の数字で捉えにくい要素、最後のハートパフォーマンスとは“安全/安心”や“ヤル気”等の数字で捉えるのが不可能な心理的な要素です。

私自身が取り組む大和鋼管の事業は営利目的なので、期間内に経済的に如何に少ないリソースで多くのパフォーマンスを引き出すかが問われ、このリソースとパフォーマンスの経済的な差がいわゆる“儲け”で、ハードパフォーマンスとして前述のとおり“利益”という数字で捕捉することができます。

そして如何に、この“利益“を継続的に生み出すつまり“儲け続ける”為には、“ムリ/ムダ/ムラ“を徹底的に削減する事が必要です。

“ムリ“とはそもそもリソースが足らずパフォーマンスが出ない状態で、解消するには新たにリソースを投入するしかありません。

“ムダ“とはリソースは十分だがソレに見合うパフォーマンスが出ていない状態で、その解消にはやり方を維持してリソースを減らすか、やり方を変えてパフォーマンスを引き出すことが必要です。

つまり“ムリ“と“ムダ“は対になっていて、“ムリ“を減らすにはリソースを増やす必要があります。リソースが増え過ぎて余ると“ムダ“が増え、その“ムダ“を減らすべくリソースを減らし過ぎてもパフォーマンスを上げ過ぎても“ムリ“が生じます。このムリ/ムダの間を行き来している状態が“ムラ”です。

そしてムリ/ムダ/ムラを減らすことは“0災害の追及“でもあります。

もし必要十分なリソースが投入されずに“ムリ”な状態が続いていれば、それは短期的にとても危険な状態で、頭と心と体の健全さを保つ事が難しくなり、場合によっては労災・事故を引き起し、結果として“儲け続ける”ことを大きく毀損します。

一方で“ムダ”な状態は“ムリ”な状態よりも短期的にはリスクは低いですが、長期的には必要十分に“儲け続ける”事ができないと、必要十分な投資ができなくなります。やがてムリに陥り、頭と心と体の健全さを保つ事が難しくなり、“儲け続ける“事も難しくなります。

“ムラ”は、“ムリ”や“ムダ”を行き来する状態なので、短期・長期のいずれでもリスクは比較的に低くなりますが、その振れ幅を如何に小さくできるかが、頭と心と体の健全さを維持/改善する事、さらに“儲け続ける”事に繋がっていきます。

“儲ける“と“儲け続ける”は、一見あまり大きな差が無い様に見えますが、実は全く異なります。そしてムリ/ムダ/ムラをなくし“儲け続ける“ことは、短期的にも長期的にも本質的な意味で“0災害の追及”にシッカリ繋がっている訳です。

今回の”安全ブログ”の内容や我々の”0災害の追求”の取り組みについて、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。

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最後までお読み頂きありがとうございました。このブログでは可能な限り私自身の経験と知見を皆さんに共有しながら、率直なご質問/ご提案/リクエストを頂き、一緒に”0災害の追求”の更新に挑み、行動していきたいと思います。引続き宜しくお願い致します。ご安全に。

 

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎

 


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