2025.06.25

安全意識アンケートの深掘り⑤:危険を発見した際に報告しやすい環境ですか?―“報告のしやすさ”を支えるのは“受け止める力”

大和鋼管の中村です。当社の現場若手社員“池田さん”が行ってくれた“安全意識に関するアンケート”を踏まえたブログも、今回で5回目になりました。

今回は、“⑦ 危険を発見した際に報告(ヒヤリハット等)しやすい環境ですか?”との質問への結果と、“⑧ ⑦の回答に対して【いいえ】と答えた方は具体的な理由の記入をお願いします”との要請への回答について、生成AIを使って分析/統合してみました。

具体的には、OpenAIのChatGPTをブログの構成に、GoogleのGeminiをアンケート結果の分析/統合に活用し、情報発信の効率と質の向上に取り組んでいますので、皆さんの安全に関する取組のご参考にしていただければ幸いです。

池田さんイメージイラストヘルメット

池田:中村さん、今回のアンケートで“危険を発見した際に報告(ヒヤリハット等)しやすい環境ですか?”という質問の集計がまとまりましたので、ご報告します。

 

社長イラストヘルメット

中村: ありがとう池田さん。現場の“声が上がる空気”を確認するのは、とても大切だからね。結果はどうだった?

 


====================================================
<安全意識アンケート 結果⑦>
Q: 危険を発見した際に報告(ヒヤリハット等)しやすい環境ですか?
    •    はい: 102件(87.9%)
    •    いいえ: 14件(12.1%)
    •    回答数: 116件
====================================================

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 全体の88%近くが“報告しやすい”と答えてくれた一方で、12%の方が“しづらい”と感じていることがわかりました。

そして、“しづらい”と答えた14名中9名が自由記載で具体的な理由を教えてくれました。さらに、“しやすい”と答えた方の中にも、1名だけコメントを添えてくれたので、合わせて10名分の声を分析しました。

 

社長イラストヘルメット

中村: いいね。人数は少なくても、こういう声が一番大切なんだ。どんな理由が多かったんだい?

 

 

=========================================================報告しづらい理由(10名の自由記載をGeminiで分析・類型化)

カテゴリ

実数

割合 (%)

報告の心理的障壁

4

40%

プロセス・基準の不明確さ

2

20%

報告の目的・意義の誤解

2

20%

周囲の反応・環境

1

10%

自発性の欠如

1

10%

合計

10

100%

====================================================

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 最も多かったのは『報告の心理的障壁』(40%)です。“些細なことで迷惑かもしれない”や、“怒られそう”と感じてしまっている声が目立ちました。

 

社長イラストヘルメット

中村: それはまさに、“心理的安全性”が問われる部分だね。安心して話せる職場かどうかを示す一番の指標だと思う。

 

池田さんイメージイラストヘルメット


池田: 次に多かったのが『プロセス・基準の不明確さ』(20%)と、『報告の目的・意義の誤解』(20%)でした。『何を報告すればいいのか分からない』や、『報告しても次のステップが明確になっていない』という声がありました。

社長イラストヘルメット

中村: なるほど。“報告内容の基準”と“報告の必要性”が曖昧なままだと結局、“面倒だからやめよう”になる。ここは制度の見直しで一定の改善ができそうだ、実践/反復/定着には、仲間一人ひとりからの協力が必要になるね。

 

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 『周囲の反応・環境』(10%)では、“報告すると周りに迷惑になるかもしれない…”という声がありました。『自発性の欠如』(10%)では、“言われないとなかなか書けない”という声がありました。

 

社長イラストヘルメット

中村: “自らやろう”を増やすには、“みんなで支え合って声をあげる雰囲気”を作らないといけないね。その為に、生成AIに”今後の改善に向けた主な対策案”を出して貰ったから、その内容を確認して見よう。

 

====================================================

今後の改善に向けた主な対策案 (自由記載を踏まえて生成AIで分析/統合)

  •  報告の心理的障壁を下げる活動
    • 小さなことでも『ありがとう』で返す文化をつくる
    • ミスを責めず、学びに変えるフィードバックを徹底
  • プロセスと基準の明確化 
    • 報告すべき内容を整理整頓し類型化しておく 
    • 迷ったときは“とにかく報告”を基本方針にする
  • 報告の目的の再確認 
    • ヒヤリハットを認識・共有することが”0災害の追求”の源であることを周知 
    • 実際に改善された事例を共有する
  • 周囲の反応・環境の整備 
    • 管理職が率先して報告を歓迎する態度を示す 
    • 報告の有無を評価項目に組み込む
  • 自発性を育む取り組み 
    • グループセッションなどで気軽に話せる場を定期的に設ける 
    • “声を出した人が損しない”制度設計

====================================================

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 報告のハードルを下げるためには何れも参考になるアイディアですね。特に“報告して良かった”と思ってもらえる仕組みを強化したいです。

そうすれば、ただ報告しやすいだけではなく、一人ひとりが“報告が役に立った”と実感でき、”0災害の追求”のモチベーションもあがると思います。

社長イラストヘルメット


中村: なるほど。一人ひとりのモチベーションを考慮して『自ら考え、仲間と共有し、行動する』取組を強化することは、『0災害の追求』の土台だね。悪い報告も“学びの切っ掛け”として、前向きに扱う習慣を、これからも実践/反復/定着させていこう。

 

今回のアンケートで、116名中102名が「危険を発見した際に報告しやすい」と答えてくれました。一方で、12%の方が「報告しづらい」と感じており、自由記載では心理的障壁や報告の基準の不明確さ、周囲の反応への不安が主な理由として挙げられました。 

この声を無駄にせず、報告しやすいだけでなく“報告して良かった”と実感できる仕組作りに繋げる事が肝心です。

ヒヤリハット等の一人ひとりの小さな気づきを、未来の事故を防ぐ種として扱い、皆で一緒に大きな力に育てることで、これからも『0災害の追求』を強化して行きたいと思います。

引続き皆さんともザックバランに情報共有/意見交換しながら、この取組を深めて行きたいとも考えておりますので、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡いただければ幸いです。本件に関するご質問/ご提案/リクエストはこちら

最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎


RELATED POST関連記事


RECENT POST「安全」の最新記事


安全意識アンケートの深掘り⑤:危険を発見した際に報告しやすい環境ですか?―“報告のしやすさ”を支えるのは“受け止める力”