2025.05.21

安全意識アンケートの深掘り②:職場の安全対策は十分だと思いますか?―自由記載から見えてきた課題 「安全とは”続ける”コトという気づき」

大和鋼管の中村です。今回も、当社の現場若手社員“池田さん”が行ってくれた“安全意識に関するアンケート”について、更に具体的に分析していきます。“① 職場の安全対策は十分だと思いますか?”との質問に、“いいえ”と答えた仲間の自由記載内容から、“0災害の追求”を念頭にした製造現場の安全意識の向上への取り組みについて深掘りしてみたいと思います。

参考ブログ: 安全意識アンケートの深掘り①:職場の安全対策は十分だと思いますか?その回答の中身と『安全に終わりはない』への再認識について。

今回も文章の構成のみならず、アンケート結果の分析についてもChatGPTやGeminiの力も借りて、情報の質の充実・向上に努めています。皆さんの更なる安全への取組の参考にしていただければ幸いです。

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 中村さん、前回報告した安全意識アンケートの結果に関して、今回は“職場の安全対策は十分だと思いますか?”という質問で『いいえ』と答えた方の自由記載の内容を更に分析・整理しました。

 

社長イラストヘルメット


中村: ありがとう。確か、63名が『いいえ』と答えて、その95%にあたる60名が自由記載をしてくれたんだったね。現場の“なぜそう思ったのか”を聞くことは、数字以上に重要な手がかりになる。

 


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<安全意識アンケート 結果①>
Q:職場の安全対策は十分だと思いますか?
    •    はい:53件(45.7%)
    •    いいえ:63件(54.3%)
    •    回答数:116件

[JP]1安全ブログアンケートグラフ
【いいえ】と答えた方は具体的な理由を記入お願いします。
    •    回答数:60件
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池田さんイメージイラストヘルメット

池田: はい。分析の結果、最も多かったのは『安全対策の不十分さ』で、自由記載全体の22.0%(60件中13件)を占めていました。全体的に“仕組みがあってもまだ現場で活かしきれていない”という印象を持っている方が多いようです。

 

社長イラストヘルメット

中村: なるほど。“制度やルール”と、“現場の実感”にまだズレがあるということか。それは、これまでのブログでも書いてきた【参考:仕事に取り組む姿勢について① Never Lie to Yourself】のように、“自分に正直であること”の大切さを再認識するね。

 

池田さんイメージイラストヘルメット


池田: 続いて多かったのが『設備・施設の老朽化・不備』で18.3%(60件中11件)です。特に工場内の機械や建屋、構内設備などに関して“安全に直結する部分が不安”という声が目立ちました。

社長イラストヘルメット

 

中村: それは早急な確認と積極的な改善が必要だね。安全は、一人ひとりの“意識”や“行動”も大事だけど、“物理的な環境”が整ってこそ成り立つものだ。会社の業績に関わらず気になる事は積極的にあげてもらうと同時に、シッカリ儲けて提案・リクエストし易い雰囲気を醸成する事も大事だね。

 

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: さらに『危険な作業環境・手順』と『過去の事故・災害への懸念』がそれぞれ13.3%(60件中8件)でした。色々な改善が積み上がっていますが、まだまだ作業のやり方そのものへの不安や、過去の事故を忘れてはいけないという姿勢が見て取れますね。

 

社長イラストヘルメット中村: 現場の“記憶”が活かされている証拠だね。過去の事故を教訓として語り継いでいくことも、“0災害の追求”を企業文化にしていく上で非常に大切なことだ。事故や災害の再発防止には、個人や世代を越えて“忘れない仕組み”が必要なんだと思うよ。

 

池田さんイメージイラストヘルメット

 

池田: その通りですね。他にも『事務所の安全対策』『意見の反映に対する不安』『ルールの徹底不足』『教育訓練の不足』など、さまざまな角度からの声がありました。件数は多くありませんが、重要な視点です。

社長イラストヘルメット

中村: そういった声こそ、“少数だからこそ光を当てるべき意見”なんだ。アンケートの集計結果に表れていないところに、本質的な課題が隠れていることも多いからね。各々部門/部署で改善に取り組めるコトもあると思うので、シッカリと内容を確認し、ヌケモレ無く対応を進めて行こう。

 

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 全体として、今回の自由記載は“批判”というより、“良くしたい”という思いが詰まった声が多かったと感じました。特に前回話題になった、“安全に終わりはない”という言葉が何人かの記載に繰り返されていたのはとても印象的でした。

 

社長イラストヘルメット

中村: それはまさに、私たちが大切にしてきた考え方と一致している。安全とは、“終わらせる”コトではなく“続ける”コトなんだ。完璧になったと思った瞬間から、次のリスクが始まっているかもしれないからこそ、常に”0災害の追求”なんだ。

 

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: だからこそ、今回の声を一過性のものにせず、改善活動にどう活かすかが問われると思います。私たち現場も、この声を部署単位で共有して、自分たちでできる改善を一つずつ着実に積上げていきたいと思います。

 

社長イラストヘルメット中村: その姿勢が頼もしいよ。今回の自由記載は、“現場の気づき”という宝の山だ。集計して終わりではなく、“改善の起点”として位置づけて、また次のアンケートでは『前より良くなった』という声が増えるように、会社としてもしっかり取り組んでいこう。

 

「職場の安全対策は十分だと思いますか?」という設問に対し、63名が「いいえ」と回答し、そのうち60名が自由記載で思いを寄せてくれました。

最も多かったのは「安全対策の不十分さ」(22.0%)、次いで「設備の老朽化・不備」(18.3%)、「危険な作業環境・手順」「過去の事故・災害」(各13.3%)と続きます。

数字の背後には、改善への前向きな意思と、“安全に終わりはない”という姿勢が浮かび上がってきました。

私たちはこの声を起点に、仕組みと現場のギャップを埋める行動を加速させ、“対話と改善”の文化を大切にしながら、これからも『0災害の追求』を続けてまいります。

ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡いただければと思います。本件に関するご質問/ご提案/リクエストはこちら

最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎


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