2025.08.06

「現場での気づきから始めるリスクアセスメント【前半】」 ―作業の洗い出しから、危険の特定・リスクの見積もり迄。―

大和鋼管の中村です。現在大和鋼管の“安全ブログ”では、当社の現場若手社員“池田さん”の製造現場での気付きや疑問を踏まえて、“0災害の追求”を深掘りしていく取組を続けています。

三回目となる今回は、“リスクアセスメント”についての前半として、作業の洗い出しから、危険の特定・リスクの見積もりまでについてご紹介します。

引続きブログの構成及びドラフトにOpenAIのChatGPTを活用していますので、安全関連の情報発信や、その効率と質の向上に関して皆さんの日々の取組の参考にしていただければと思います。

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 中村さん、少し相談があるんですが…。最近、ライン点検中に「ここ、もう少し対策したほうがいいかも」と思う場面がありまして。改めて”リスクアセスメント”のやり方って、普段の業務の中でどう考えたらいいんだろうと気になったんです。


社長イラストヘルメット

中村: いいね、それこそが“0災害”への第一歩だよ。”リスクアセスメント”は特別な会議や研修の中だけじゃなくて、日常業務の気づきから始めるのが理想的なんだ。

じゃあ今日は、6つある手順のうち前半の3つ――「作業の洗い出し」、「危険の特定」、「リスクの見積もり」について、整理して話そう。

 

1. 作業の洗い出しの仕方
池田さんイメージイラストヘルメット

池田: “リスクアセスメント”を始めるにあたって、先ずやるべき事はどんなことですか?



社長イラストヘルメット

中村: 最初にやるべきことは、「対象となる作業の洗い出し」だ。これは、工程や職種に関係なく、どんな小さな作業でも一つずつ取り上げて書き出すんだよ。



池田さんイメージイラストヘルメット

池田: たとえば「材料の運搬」っていう大きな括りじゃなくて、「積み込み」、「移動」、「荷下ろし」みたいに細かく分けていくんですね。

 

社長イラストヘルメット

中村: その通り。作業を大きな括りのままにしておくと、“危険”を見落としが出てしまうからね。特に非定常作業や異常対応及び清掃・点検といった業務も忘れずにリストアップすることがポイントだよ。


池田さんイメージイラストヘルメット

2. 危険の特定の仕方

池田: なるほど。次は、それぞれの作業に潜む危険をシッカリ“探索”して、それぞれの“リスク”を見つけ出していくわけですね?

 

 

社長イラストヘルメット

中村:そうだね。ここでは「何が原因で、どんなケガや事故が起きる可能性があるか」をできる限り具体的に挙げる必要がある。

たとえば「クレーン操作」なら、「吊荷の落下」、「接触によるはさまれ」、「声かけ不足による誤操作」など、さまざまな視点が必要だ。

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: つい“目に見える危険”にばかり目が行きがちですが、作業者の動きや周囲の環境も含めて観察する必要がありそうですね。

 

 

社長イラストヘルメット

中村: まさにその通り。ベテランも新人も一緒に話し合って、全体像を整理することが重要だ。危険は「見える化」されて初めて対処できるからね。

 

 

◆ 3. リスクの見積もりの仕方

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: 次に“リスク”の大きさを見積もるんですね?これは前回のブログでも取り上げていた内容ですね。

リンク:"そのリスク、見過ごしてない?"〜リスクレベルの正しい見極めを如何に行うか?〜 

 

社長イラストヘルメット

中村: ここでは負傷や疾患の発生しうる作業の「頻度」と、そのリスクが顕在化する 「可能性」、そして顕在化した際のインパクトの大きさである「重大性」との3つの軸で考えているよ。

“重大性”は、負傷や疾患の程度で判断するんだ。致命傷なら“高リスク”で10点、チョッとした切り傷程度なら低リスクで1点と判断する感じだね。

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: なるほど。頻度も「毎日やってる作業」か「年に1回」かでずいぶん違いますもんね。毎日だと”馴れ”てしまいがちだし、年1回の作業でも大きい”リスク”は覚えておかないと。

 

 

社長イラストヘルメット

中村: まさにその通り。たとえば「頻度2 + 可能性4 + 重大性6 =リスクポイント12」だと、社内基準の「重大な問題がある」に相当するリスクレベルが”IV"なので、1日以内に対策に着手する必要があると判断できるといった感じだよ。

 

 

池田さんイメージイラストヘルメット

池田: なるほど。作業毎に“リスク”を一つの数値で表すと、現場でも判断基準が共有しやすく、具体的に動きやすくなりますね。

 

 

社長イラストヘルメット

中村: そうだね。この3ステップだけでも、現場の“安全”を見る目が変わるし、“リスク”への全体性への感性向上できると思うよ。

どれくらいの頻度で行われる作業に、どんな危険の可能性があり、顕在化するとどれほどのインパクトがあるのか、“リスク”が具体的な数字で“見える化”できるようになるんだね。

”リスクアセスメント”は、決して特別な取り組みではありません。池田さんのように、普段の業務でふと感じた「これ、危ないかも…」という直感がスタート地点になります。

そこから一歩踏み込み、「どれくらい行われる作業に」、「どんな危険があり」、「どれだけ危険か」をふまえて、総合的に「どれほどの”リスク”か」を明確に見える化することで、優先順位に応じてより適切な対策を実践/反復/定着できる訳です。

そしてその”リスクアセスメント”のプロセス自体が、大和鋼管が掲げる“0災害の追求”につながっていきます。

次回は“リスクアセスメント”に関するブログの後半として、「④リスクの評価」「⑤リスク低減措置の検討」「⑥措置の実施と継続的見直し」についてお届けします。

引続き皆さんともザックバランに情報共有/意見交換しながら、この取組を深めて行ければ幸いです。ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。本件に関するご質問/ご提案/リクエストはこちら

最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎


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