大和鋼管の中村です。前述のとおり大和鋼管の“安全ブログ”では、製造現場の若手社員である“池田さん”の気付きや疑問を踏まえて、“0災害の追求”の深掘りに取り組んでいます。
四回目となる今回は、“リスクアセスメント”についての後半として、リスクの評価の仕方/リスク低減措置の検討/措置の実施と継続的見直しについてお話しできればと思います。
またブログの構成及びドラフトに関しては、引続きOpenAIのChatGPTを活用しています。皆さんの安全関連の情報発信や、その効率化及び質の向上に関する日々の取組の参考にしていただければと思います。
池田: 中村さん、前回はリスクアセスメントの最初のステップ、作業の洗い出しや危険の特定、見積もりまで話しましたよね。今日はその続き、お願いします。
中村: もちろん。ここからが現場にとって特に重要な「判断と行動」のフェーズだね。じゃあまずは、リスクの評価からいこう。
◆ 4. リスクの評価の仕方
池田: “リスクの評価”ですか。なんだか難しそうですね・・・。
中村: 前回のブログでも紹介したけど、現時点で大和鋼管では、「頻度・可能性・重大性」の三つをそれぞれ点数評価し、その合計でリスクレベルを判断しているんだ。
「頻度」は、危険性・有害性に近づく度合いを示し、頻繁なら”4”、時々なら”2”、滅多になければ”1”、という評価になる。
その際に負傷・疾病が発生する「可能性」は、確実なら”6”、高ければ”4”、可能性があれば”2”、殆どなければ”1”となり、更に発生した負傷・疾病の程度が、致命傷なら”10”、重傷なら”6”、軽傷なら”3”、僅かなら”1”となる。
その三つのポイントの合計点に基づいて判定された”リスクレベル”、以下の通りになる訳なんだ。
池田: なるほど。加算していくんですね。要素ごとの影響度が、わかりやすく感じます。
中村: そうだね。たとえば「可能性は低いけど、重大性が極めて高い」場合なども、過小評価せずに判断できるのがこの方法のいいところだよ。
一方で、世の中には様々な”リスクアセスメント”の評価方法があるので、我々も此等の方法をよく確認/理解して、更に実行性/実効性を上げていく事が求められるね。
◆ 5. リスク低減措置の検討
池田: じゃあ、高リスクと判断された場合、どういう対策を取るんですか?
中村:そうだね。基本は「リスクを取り除く」→「リスクを減らす」→「リスクから守る」という順で考える。
対策の方法にもその効果に基づいて”優先順位”があるんだね。具体的には以下の様な感じになっているよ。
# |
取組内容 |
対策の手法 |
1 | 作業そのものの見直しや中止 | 除去 |
2 | 機械設備の改善や安全装置の導入 | 工学的対策 |
3 | 作業手順やルールの見直し・表示による注意喚起 | 管理的対策 |
4 | 個人用保護具の使用 | 保護 |
池田: ルールだけじゃなく、そもそも作業内容や設備に目を向けるんですね。
中村: まさにその通り。その通り。「人に注意させる」のは最後の手段。まずは仕組みと環境を整えるのが原則だ。
◆ 6. 措置の実施と継続的見直し
池田: 一度対策を講じたら、それで終わりじゃないですよね?
中村: むしろそこからがスタートだ。大切なのは、リスクの再評価と継続的な改善していくこと。例えば下記の様なタイミングで、”リスクアセスメント”を見直す事が肝心だね。
• 作業内容が変更になったとき
• 新しい設備や材料を導入したとき
• ヒヤリハットや実際の事故が発生したとき
池田: なるほど…現場は常に動いて進化しているから、評価も止めたら危ないんですね。
中村: まさにその通り。安全対策って「一回やって終わり」じゃなくて、”0災害の追求”として見直し続ける“仕組み”があってこそ生きるんだ。
池田: なるほど。ヒトもモノもコトも変わり続けていくから、”リスクアセスメント”も進化しつづける必要があるんですね。納得です。
リスクアセスメント後半の”肝”は、数値で見える化した評価を、実際の行動につなげていく力です。
頻度・可能性・重大性の合計でリスクレベルを正しく判断し、段階的なリスク低減措置を講じ、状況に応じて見直していく。そのプロセスこそが、“0災害の追求”の土台になります。
そして何より、現場の気づきや疑問が起点となってこの活動が回っていくことこそ、最も重要な価値です。
一人ひとりがリスクを自ら見つけ、仲間と共有し、行動をもって改善していく。そんな循環を、これからも一緒に積み上げていきたいと我々は考えています。
今回の安全ブログは如何だったでしょうか?引続き皆さんともザックバランに情報共有/意見交換しながら、この取組を深めて行ければと考えています。ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎
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