大和鋼管の中村です。2024年07月30日(火)の午後00時30分頃、当社2号ラインの帯炉にて、作業者が足を滑らせたことで亜鉛釜に左足が入り、深達性II度熱傷を負い、2ヶ月以上の入院を要する重大労災が発生しました。
怪我を負った本人は、その後2度の皮膚移植手術を受けてどうにか順調に回復に至り、今後1〜2週間で退院する見込みです。しかし、当社が本労災の発生を踏まえて、如何に“最も厳しい現実を直視する規律”を更新し、不屈に有能にどう今後の改善に取り組み、“0災害の追求”をレベルアップしていくのかは、まだまだ道半ばであると感じています。
今迄の労災と共通している点は、常に我々なりに一所懸命に製造現場のみならず全ての職場における“安全最優先”の更新に取り組んできているのですが、事故が起きて初めて見落としている何かに気づくことです。
特に今回の重大労災の発生は、昨年の重大労災を踏まえ全社で更なる“0災害の追求”に取り組み、我々なりに手応えを感じている最中に起こった今迄に経験したことがない事象でしたので、私自身も大いに困惑しました。
特にこの4月から代表権を持って製造を管掌している山崎専務執行役員や、前回の事故後に安全操業を担当している杉山特命執行役員及び安全操業最適部に所属している仲間にとっては、この重大労災の真因を追求し有効な対策を講じる事は、とても難しく悩みの尽きない取り組みであり、それは現在も続いています。
それでも我々は、労災にあった本人も含めて“真っ当、前向き”にこの事態に向き合い、個人の“自己管理”としての課題を一つと、組織として持つべき“全体性への感性”としての課題を三つに総括し、足元での対策を講じています。その内容は以下の通りです。
個人の”自己管理”としての課題:
- 潜在意識で動いている際にも、どうすれば不安全な行動を回避できるか?
組織の”全体性への感性”としての課題:
- 個人の資質及び経験/知見を踏まえ、如何に適時・適切に“安全教育”を実施できるか?
- 多くの安全への課題に対し、如何に優先順位を見極め、必要十分な“現場・現物”の対応を実現できるか?
- 各々の担当・職責を踏まえ、如何にヌケモレなく着実な意思疎通を以て“対策・施策”を実行できるか?
何れの課題に関しても正直なところ、今我々が持っている見解や行なっている取り組みが、何がどこまで正しく有効なのかを、悩みながら模索しているところです。今後数週間はそれぞれの実態をご紹介する形で、この“安全ブログ”に取り組んで参る所存です。
このブログでは、可能な限り私自身の経験と知見を皆さんに共有しながら、率直なご質問/ご提案/リクエストを頂き、一緒に“0災害の追求”の更新に挑み、行動していきたいと考えています。
是非我々の今回の重大労災後の対応や、“0災害の追求”の取り組みについて、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎
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