2020.12.16

鋼製電線管の特徴と必要な基礎知識を徹底解説!G管/C管/E管の違いや選び方とは?

私たち大和鋼管では、2013年より"鋼製電線管"の製造販売を開始し、現在は、一般的に使用されている"鋼製電線管"の全てのサイズを取り扱っています。

しかし、"鋼製電線管"には"G管 (厚鋼電線管)"/"C管 (薄鋼電線管)"/"E管 (ねじなし電線管)"等の種類があり、それぞれの特徴や使い分けについて、詳しくはわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、"電線管"の基礎知識や特徴と当社の在庫サイズをご紹介しますので、適切な"鋼製電線管"の選択やご商談に必要な基礎知識として参考にしていただければ幸いです。

電線管とは?

"電線管"とは、オフィスビルや工場・商業施設・住宅などの電気配線工事に於いて、電線やケーブルを保護するために使用される管状の部材で、鋼製の他に"合成樹脂製"や"ポリ塩化ビニル製"のものがあります。

"鋼製電線管"の外径と厚みには様々なサイズがありますが、長さは欧米の規格(12フィート)に由来する3,660㎜が一般的です。

"電線管"は、単に電線を通すルートを確保するだけでなく、電気設備の安全性や耐久性を高めるうえで極めて重要な役割を担っています。

"電線管"が具体的にどのような役割を果たしているのか、そして材質によってどのような種類に分類されるのかについて、詳しく解説します。

電線を保護し守る重要な役割

"電線管"を使用する最大の目的は、電線やケーブルを物理的な衝撃や環境リスクから保護することにあります。

もし電線がむき出しの状態だと、人や物の接触により被覆破損や漏電・感電事故の危険性が高まり、工場や倉庫では重量物との接触による断線、飲食店や屋根裏ではネズミなどが齧ることでの漏電等の被害が発生します。"電線管"は電線を内部に収めることで、これらのトラブルを防いでいる訳です。

さらに、"電線管"には万が一の事故発生時に被害を最小限に抑える役割もあります。

電線がショートにより火花が発生しても、不燃性の鋼製の"電線管"であれば火災の延焼を抑制でき、また複数の電線を整理整頓し"電線管"に収納することで景観を保ちつつ、将来的な配線の入れ替えや増設工事を容易にするなど、メンテナンス面でのメリットもあります。

特にコンクリート埋設配管や隠蔽配線では、後から電線を交換できるようにするため"電線管"の設置が必須となります。

材質にはどんな種類があるの?

"電線管"には、設置場所や用途に応じたさまざまな材質のものが存在します。

大きく分けると、鉄で作られた"鋼製"と、合成樹脂で作られた"樹脂製"の2種類があり、主な種類と特徴を以下に整理しました。

分類 名称(略称) 主な特徴と用途
鋼製 厚鋼電線管 (G管) 強度と耐食性に優れ、不燃性を持つため火災に強い。工場、プラント、ビル、屋外配管など広く使用される。
  薄鋼電線管 (C管) 厚鋼製より薄く軽量で、屋内の乾燥した場所などに適している。
  ねじなし電線管 (E管) ねじ切りが不要で施工性に優れる。屋内の露出配管などに使用される。
樹脂製 硬質塩化ビニル電線管 (VE管) 軽量で絶縁性が高く、腐食に強い。加工が容易なため、一般住宅や屋内の露出配管によく使われる。
  合成樹脂可とう電線管 (PF管/CD管) 自由に曲げられる樹脂管。PF管は自己消火性と耐候性があり屋外可。CD管(オレンジ色)はコンクリート埋設専用。

"鋼製"の"電線管"は、特に高い強度が必要とされる場所や、防爆性が求められる化学工場・ガソリンスタンドなどで重宝されます。また、ノイズ対策として電磁シールド効果を期待する場合にも"鋼製"の"電線管"が選ばれます。

一方、"樹脂製"の"電線管"は軽量でサビないため、水回りや塩害の恐れがある地域、または施工スピードが求められる一般建設現場で多用されています。

鋼製電線管の主な3種類とは?

私たち大和鋼管では、この中でも特に強度と信頼性が高い”鋼製電線管”を取り扱っています。

"鋼製電線管"には、管の厚みや接続方法の違いにより"G管(厚鋼電線管)"/"C管(薄鋼電線管)"/"E管(ねじなし電線管)"の3種類があります。

これらはそれぞれ適した設置環境が異なり、現場の状況に合わせて最適な種類を選ぶことが、電気設備の安全性と施工品質を高めるポイントとなります。まずは、それぞれの違いを一覧で確認してみましょう。

種類 略称 サイズ基準 特徴 主な用途
厚鋼電線管 G管 内径(偶数) 肉厚が厚く耐久性が高い 屋外・防爆エリア・地中埋設
薄鋼電線管 C管 外径(奇数) G管より薄く軽量 屋内の乾燥した場所
ねじなし電線管 E管 外径(奇数) ねじ切り不要で施工が早い 屋内の露出配管・天井裏

強度に優れた厚鋼電線管(G管)

"厚鋼電線管"は、"電線管"の中でも比較的厚みがあることが特徴で、管の記号から"G管"とも呼ばれます。

物理的な強度に優れているため、強い衝撃から電線を確実に守ることができます。また、耐食性も高く、屋外や化学工場などの腐食しやすい過酷な環境下でも長持ちします。

[JP]G管厚綱電線管

サイズの呼び方は、鋼管の"内径"を基準としていて、偶数で"G16"や"G42"と表記されます。

管端にはねじ加工が施されており、接続に一般的に用いられるねじつきのカップリングを使用することができます。

屋内で使いやすい薄鋼電線管(C管)

"薄鋼電線管"は、厚みが比較的薄いことが特徴で、管の記号から"C管"とも呼ばれます。

"薄鋼電線管"は、"厚鋼電線管"ほどの強度は必要ないものの、ケーブルを整然と配線し保護したい場合などに適しており、屋内等の衝撃が発生しにくく腐食速度も緩やかな環境で使用される場合に選定されるケースが多いです。

[JP][Blog]C管

サイズの呼び方は、管の"外径"サイズを基準としており、奇数で"C19"や"C39"と呼びます。これにより、偶数表記の"厚鋼電線管"との区別がしやすくなっています。

管端にはねじ加工が施されており、"厚鋼電線管"と同様にねじつきのカップリングで接続することができます。

施工がスピーディーなねじなし電線管(E管)

"ねじなし電線管"は、管端にねじが付いていないタイプの"鋼製電線管"で、管の記号から"E管"とも呼ばれます。

最大の特長はねじ切り作業が不要であることで、専用の"ねじなしカップリング"を利用し、ビスを締め切り管をねじ切って固定するため、施工の手間を大幅に削減できます。ただし、ねじ接続に比べると防水性や強度はやや劣るため、主に屋内の露出配管や天井裏などの隠蔽配管で選定されます。

[JP][Blog]E管

 

 

 

サイズの呼び方は、"薄鋼電線管"と同様に"外径"を基準として奇数で"E19"や"E39"と呼びます。

"ねじなし電線管"は、ねじ溝を入れるのに必要となる厚みがないので、内径が大きく"電線管"の中に通す電線の本数を増やすことができます。

大和鋼管での電線管の在庫

ご紹介した"鋼製電線管"のうち、大和鋼管では以下サイズを中心に製造しておりますので、ご参照いただければ幸いです。

厚鋼電線管(G管)

呼び方  外径 (mm) 外径の許容差  (mm) 近似厚さ  (mm) 近似内径  (mm) 質量  (kg/m) 有効ねじ部の長さ  (mm)  一束の本数
            最大  最小  小束 大束
G16 21.0 ± 0.3 2.3 16.4 1.06 19 16 10 200
G22 26.5 ± 0.3 2.3 21.9 1.37 22 19 7 140
G28 33.3 ± 0.3 2.5 28.3 1.90 25 22 5 100
G36 41.9 ± 0.3 2.5 36.9 2.43 28 25 3 60
G42 47.8 ± 0.3 2.5 42.8 2.79 28 25 3 60
G54 59.6 ±0.3 2.8 54.0 3.92 32 28 2 40
G70 75.2 ± 0.3 2.8 69.6 5.00 36 32 1 20
G82 87.9 ± 0.3 2.8 82.3 5.88 40 36 1 20
G92 100.7 ± 0.4 3.5 93.7 8.39 42 36 1

15

G104 113.4 ± 0.4 3.5 106.4 9.48 45 39 1 10

 

薄鋼電線管(C管)

呼び方  外径 (mm) 外径の許容差  (mm) 近似厚さ  (mm) 近似内径  (mm) 質量  (kg/m) 有効ねじ部の長さ  (mm)  一束の本数
            最大  最小  小束 大束
C19 19.1 ± 0.2 1.6 15.9 0.690 14 12 10 300
C25 25.4 ± 0.2 1.6 22.2 0.939 17 15 10 200
C31 31.8 ± 0.2 1.6 28.6 1.19 19 17 7 140
C39 38.1 ± 0.2 1.6 34.9 1.44 21 19 5 100
C51 50.8 ± 0.2 1.6 47.6 1.94 24 22 3 60
C63 63.5 ± 0.35 2.0 59.5 3.03 27 25 2 40
C75 76.2 ± 0.35 2.0 72.2 3.66 30 28 1 30

 

ねじなし電線管 (E管)

呼び方  外径 (mm) 外径の許容差  (mm) 近似厚さ  (mm) 近似内径  (mm) 質量  (kg/m) 一束の本数
            小束 大束
E19 19.1 ± 0.15 1.2 16.7 0.530 10

300

E25 25.4 ± 0.15 1.2 23.0 0.716 10 200
E31 31.8 ± 0.15 1.4 29.0 1.05 7 140
E39 38.1 ± 0.15 1.4 35.3 1.27 5 100
E51 50.8 ± 0.15 1.4 48.0 1.71 3 60
E63 63.5 ± 0.25 1.6 60.3 2.44 2 40
E75 76.2 ± 0.25 1.8 72.6 3.30 1 30

 

よくある質問(FAQ)

[JP]Q&A 5

Q1 :  仕様書や承認図などの書類をもらうことはできますか?
→  A : 可能でございます。お問い合わせフォームより、仕様書や承認図のご希望内容を添えてお気軽にご相談ください。

Q2 : 電線から最適な占有率の"電線管"のサイズを教えていただけますか?
→  A : "電線管"の太さの選定については、カタログ掲載の"電線管の太さの選定"表をご参照のうえ、ご検討ください。

Q3 :  定価はありますか?
→  A :"電線管"について、当社では一律の定価設定は行っておりません。物件内容や数量条件等に応じて個別にお見積りいたしますので、詳細をご記入のうえお気軽にお問い合わせください。

Q4 :  カップリングなどの付属品の販売はしていますか?
→  A : 誠に恐れ入りますが、カップリングなどの付属品の販売は行っておりません。

まとめ

今回は、"電線管"の基礎知識や特徴及び当社で在庫しているサイズをご紹介しました。

"電線管"は、電線を物理的な衝撃や環境要因から保護し、漏電や火災などの事故を防ぐための重要な部材です。

特に"鋼製電線管"には、強度の高い"厚鋼電線管 (G管)"、屋内で使いやすい"薄鋼電線管 (C管)"、施工性に優れた"ねじなし電線管 (E管)"があり、それぞれの特性を理解して現場に最適なサイズを選ぶことが求められ、そのサイズに合った付属品の使用も、安全で確実な施工には欠かせません。

大和鋼管では、各サイズの”電線管”を取り揃えており、お客様のニーズに合わせた製品提案を行っております。

上記のサイズでのご入用があれば、ニーズに合わせて販売代理店をご紹介することも可能ですので、是非お気軽に以下の見積もり依頼フォームよりご連絡ください。

最後まで読んでいただき感謝申し上げます。引続き、皆様の"為になるお役立ち"に繋がる情報発信を続けてまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

執筆者紹介

大和鋼管工業株式会社
大和鋼管工業株式会社
単管パイプや農業資材を始めとするメッキパイプの製造メーカー。創業93年の製造実績と技術的知見を複数の専門部署が結集し、製品の選定から現場での活用法、最新の業界動向までを網羅。組織的な裏付けのもと、読者の業務に直結する正確で実用的な情報を発信。

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