電炉

”電炉”とは電気炉の略で、電気炉と使って製鋼する設備及びその事業を行う企業の通称です。電炉は一般的には原料となる鉄スクラップをアーク放電により発生する放電熱よって融解し、酸素や窒素などの不純物を除き製鋼を行います。

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スクラップを原料とする”電炉”を用いた製鋼方法は、鉄鉱石や石炭、石灰石を使用する高炉を用いた製鋼方法と比べ、製銑工程がない事や生産量当りに発生する二酸化炭素の量が少ないことにより環境負荷を軽減できるといったメリットがあります。

一方で鉄スクラップには様々な不純物が含まれているので成分調整が難しく、”電炉”を用いた製鋼方法で造られた鉄鋼製品の加工性は、高炉を用いた製鋼方法の鉄鋼に及ばないとの見方もありますが、近年では技術改良が進みその不純物を有効に活用する技術も産まれています。

また、鉄スクラップを原料にするため、リサイクルによる地球環境負荷の軽減や環境保護といった観点から注目度が増しており、今後は製鉄技術として更に重要な役割を担っていくと考えられます。

 参考文献:Wikipedia_電気炉製鋼法

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