2024.04.03

"ダイワ CA ランス"って何?!アルミニウム溶解炉に適したランスパイプのご紹介。

海外ではEVの普及を牽引している米国のテスラ社が、溶かしたアルミニウム合金で自動車の車体部品などを一体成型する技術"ギガキャスト"の採用を積極化し、"アルミニウム"に注目が集まっています。

リンク:日経ビジネス_テスラ・トヨタが推進のギガキャスト 車体一体成型で生産効率向上

日本国内では、海外から輸入される"アルミニウム地金"や国内で発生する"アルミニウムスクラップ"を材料に、様々な"アルミニウム製品"が製造されています。

しかし、溶解炉で"アルミニウム地金"や"アルミニウムスクラップ"を溶解するには、700~800℃前後の温度を維持しなければならず、溶解炉の中に"酸素"や"フラックス"を供給する"ランスパイプ"は、極めて耐熱性に優れた物でなければなりません。

そこで今回は、"アルミニウム"の精錬から鋳造迄の製造工程を簡単に説明し、"アルミニウム溶解炉"に適した私たち大和鋼管の兄弟会社でベトナムにある"Daiwa Lance International (DLI)"にて製造される"カロライズランスパイプ"、"ダイワCAランス"をご紹介いたします。

ボーキサイトからアルミニウムになるまで 

一般的に"アルミニウム"は、"アルミナ"と呼ばれる"酸化アルミニウム"から精錬され、その"アルミナ"は、"ボーキサイト"と呼ばれる鉱石を原料にを精製されています。
 
[JP]ボーキサイト
 
精製された"アルミナ"から"アルミニウム"を精錬する工程では、トンあたり15,000[KWh]という膨大な電気エネルギーが消費される為、"アルミニウム"は"電気の缶詰"と呼ばれています。
 
[JP]アルミ缶
 
日本国内では海外と比較して安価な電力を確保することが難しく、残念ながら国内の"アルミニウム精錬事業"は2014年には全て廃業されています。

日本国内のアルミニウム事業

前述した通り、日本国内では"アルミナ"から"アルミニウム"を精錬する一次精錬の事業は上記の理由から存在しませんが、"アルミニウムスクラップ"を溶解炉で溶かしながら不純物を取り除く"二次精錬"を行う業社や、海外から輸入した"アルミニウム地金"を溶解炉でと溶かして鋳造を行う業社は国内に多く存在します。
 
一般的には、純粋な"アルミニウム"は錆に強く熱伝導性にも優れるといった特徴がありますが、強度が低いという弱点があります。
 
その為、一般的には用途に応じて溶解炉に"銅"や"マンガン"、"ケイ素"といった様々な元素を加えて"アルミニウム合金"にし、強度を上げる必要があります。
 
また、"アルミニウムスクラップ"を溶解炉で溶かす場合には、不純物が多く含まれる為、"フラックス"と呼ばれる酸化物やマグネシウム/カルシウムを取り除く為の薬品を"ランスパイプ"で投入しなければなりません。

アルミニウム溶解炉に最適な”ダイワ CA ランス”のご紹介

私たちの兄弟会社でベトナムにある"DLI"で製造されている"ダイワCAランス"は、従来品と比べ3~10倍の熱耐久性を誇る"カロライズランスパイプ"です。
 
Daiwa CA Lance-1ダイワCAランス
 
"ダイワ CA ランス"は、極めて高い耐熱性を発揮する"カロライズ層"が内外面に均一に形成されており、更にその上に厚くセラミック層を施し、鉄地が酸素と直接接触する事を防ぐことで酸化を遅らせ、"ランスパイプ"消耗を大幅に減らします。
 
[JP]CAランス断面図
 
極めて熱耐久性に優れた"カロライズランスパイプ"を使用する事で、消耗する速度が遅くなり、使用する"ランスパイプ"の量を少なくしたり、"ランスパイプ"の入れ替え作業を減らし作業効率を高める事ができます。

まとめ

今回は、"アルミニウム"の精錬から鋳造迄の製造工程と"アルミニウム溶解炉"で使用される"ランスパイプ"を簡単に説明した上で、私たちの兄弟会社でベトナムにある"DLI"で製造されている"ダイワCAランス"をご紹介しました。
 
"ダイワCAランス"を始めとして、精鋼用のランスパイプにご興味のある方がいらっしゃいましたら、当社が輸入し販売しておりますので、以下のフォームよりお気軽にご相談ください。
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最後までお読みいただき感謝申し上げます。これからも皆さまの"為になり、役に立つ"情報を様々な角度から提供して参りますので、引続きよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。


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