メッキ鋼管用語集

大気暴露試験

”大気暴露試験”とは、屋外で材料及び製品を使用した場合に、経過時間によって起こる化学的もしくは物理的性質の変化を調べる目的で実施される試験です。

[JP]暴露試験7251130

”日本産業規格”の”JIS Z2381”によって規定されている”大気暴露試験方法通則”は、「”暴露試験”とは、解放及び遮蔽大気環境下で材料及び製品を暴露して、それらの化学的性能や物理的性能及び変化を調査する試験」と定義されています。

また”大気暴露試験”は、”直接暴露試験方法”、”アンダーグラス暴露試験方法”、”遮蔽(しゃへい)暴露試験方法”、”ブラックボックス暴露試験方法”、”太陽追跡集光暴露試験”の5種類が以下の様に定められています。

  1. ”直接暴露試験方法”は、試験の対象となる試料を大気環境に直接暴露してその影響を調べるもので、最も一般的に行われている”大気暴露試験”の方法です。

  2. ”アンダーグラス暴露試験方法”は、試料を上面を板ガラスで覆った試験箱の中に取付けて雨や雪などの影響を防ぎ、太陽放射光による変化を調べる方法で、更に温度管理などの違いから「自然通風型」、「通風制御型」、「密閉型」の3種類に分類されており、「自然通風型」と「通風制御型」は、高架下や建物の北側及び軒下などを、「密閉型」は室内を想定したものです。

  3. ”遮蔽暴露試験方法”は、外部からさえぎる構造物の中もしくは屋内に試料を設置して、その全体を日光や風雨などに直接さらされるようにした方法で、此方も同様に「自然通風型」、「通風制御型」、「密閉型」の3種類に細分化されています。

  4. ”ブラックボックス暴露試験方法”は、内側と外側すべてを黒くした底のある試験箱の上面に試料を設置する方法で、太陽光で高温になる建物の屋根や自動車部品などが、温度の上昇によってどのような影響があるかを調べることができます。

  5. ”太陽追跡集光暴露試験方法”は、太陽の光軸方向を垂直に追跡した反射鏡で太陽光を集め、その光が集まるところに試料を設置する方法で、乾燥していて天気が良く年間3,500時間以上の日照時間があり、年間の日中平均相対湿度が30%以下であることが理想的な実施条件だとされています。

 

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