メッキ鋼管用語集

浸炭焼き入れ処理

”浸炭焼き入れ処理”とは、鋼材の表面に炭素を浸透させることで、その硬度を高める表面処理のことです。

”浸炭焼き入れ処理”は、鋼材を加熱した後に急速に冷却する"焼き入れ処理"とは異なり、鋼材の表面に炭素を多く含ませる事によって、”焼き入れ処理”では得られないような硬さに鋼材の表面を仕上げることができます。

更に”浸炭焼き入れ処理”を施す鋼材に”軟鋼”等の低炭素鋼を用いることで、内部は粘り強く折れ辛く表面は硬いといった異なる特性を両立させることも可能です。

一説によると安土桃山時代末期から江戸時代中期までに制作された”新刀”と呼ばれている日本刀は、内側でその構造を担う”心鉄 (しんがね)”には”軟鋼”を、外側で機能を担う”皮鉄 (かわがね)”には”浸炭焼き入れ処理”が施されている"皮・心鉄構造"だったとされています。

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新刀の断面イメージ

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