2022.01.19

単管パイプを安く短く?!切断にまつわるエキストラについて。

前回のブログ記事では、物価資料に記載されている軽量単管パイプ”スーパーライト700”/単管パイプの価格について調査した内容をご紹介いたしました。

その際に、軽量単管パイプ”スーパーライト700”/単管パイプは、同じ長さで一本あたり同じ価格が掲載されているものの、軽量単管パイプ/単管パイプの価格が各々の長さで等倍になっており、切断加工賃が反映されていない事に気づきました。

同様にホームセンターの売り場やECサイトにて4mの軽量単管パイプ/単管パイプがメートルあたりの単価が最も安く、1mや1.5m等の短尺はメートルあたりの単価が特に高いと気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は軽量単管パイプ”スーパーライト700”や単管パイプの短尺がメートルあたりの単価が割高になる理由の"切断賃"についてご紹介させていただきます。併せて、通常市販されていない特寸の軽量単管パイプ/単管パイプが欲しいというお客さまへ、価格を抑えて自身で切断するコツもご紹介しますので、ご参考にしていただければ幸いです。

 
製品資料ダウンロード/足場管SL 
 

単管パイプの切断賃について

私たちが”スーパーライト700”や単管パイプを販売する際には仕様によって本体代金と運送料とは別に、切断賃やピン加工/ダボ加工賃等を設定しています。

ここでいう切断賃とは、製造ラインで製造された長尺の単管パイプを再度指定の長さに切断加工する加工代金の事です。

一般的に鋼管メーカーは製造ラインで連続的に単管パイプを製造していますが、ある程度の長さがないと生産効率が低下してしまいますので、1mや1.5m等の短尺の単管パイプは、一旦製造ラインで造られた4m以上の長尺の単管パイプから再度切断加工を施されて製品化されます。

つまり一般的に市販されているおよそ4m未満の長さの定尺の軽量単管パイプ/単管パイプは、1本あたりに切断加工を行う手間"切断賃"がかかっている為、およそ4m以上の長尺の軽量単管パイプ/単管パイプに比べて1mや1.5m等の短尺である軽量単管パイプ/単管パイプのメートルあたりの単価は割高になるという訳です。

自身で切断して特寸作成する場合にコストを抑えるコツ

一方で通常市販されていない特寸の軽量単管パイプ/単管パイプを自身で切断して作成する場合にコストを抑えるコツは、"歩留り良く原管を設定すること"と"4m以上の製品から切断すること"です。

ここで歩留りとは、"切断する単管パイプ(原管)の長さ/本数に対して、切断後に得られる単管パイプの長さ/本数を比率で表したもの"です。

1.6mの単管パイプが30本必要な場合を例に説明いたします。

 ①2mの単管パイプ30本を原管として1.6mの単管パイプ30本を作成する場合
  歩留り[%] = 1.6[m] x 30[本] ➗(2.0[m] x 30[本]) = 80%

 ②4mの単管パイプ15本を原管として1.6mの単管パイプ30本を作成する場合
  歩留り[%] = 1.6[m] x 30[本] ➗(4.0[m] x 15[本]) = 80%

 ③5mの単管パイプ10本を原管として1.6mの単管パイプ30本を作成する場合
  歩留り[%] = 1.6[m] x 30[本] ➗(5.0[m] x 10[本]) = 96%

[JP][Blog]単管パイプ切断

歩留りに関しては③が96%で一番効率良く特寸の単管パイプを切断することができますので、仮にメーター当たりの単価が同じであれば、コスト面で最も優れる切断方法は、③の"5mの単管パイプ10本を原管として1.6mの単管パイプ30本を作成する場合”になると考えられます。

また前述したように歩留りが同じ場合でも、4m以上の長尺の単管パイプはメートルあたりの単価が、短尺と比べて通常は割安になっているので、一般的に②は①と比べてコストを抑えることができますし、③の場合は更にコストメリットがでる訳です。

まとめ

今回は軽量単管パイプ”スーパーライト700”や単管パイプの切断賃にまつわる背景と、自身で切断して特寸作成する場合にコストを抑えるコツについてご紹介しました。

自身で切断して特寸作成する場合に、"歩留り良く原管を設定すること"と"4m以上の製品から切断すること"がコストを抑えるコツとしてご紹介しましたが、長尺の単管パイプを切断する場所の確保や運搬方法等に問題がある場合には、安全/安心を最優先して扱い易い短尺の単管パイプから切断することをおすすめします。

また配送条件によっては運送料金が異なることや、販売店さまでの在庫状況等によっては、常に4m以上の長尺の軽量単管パイプ/単管パイプの製品単価がメートルあたり割安になるとも限りませんので、実際にはご自身で各サイズの1本あたりの価格から歩留りを考慮して原管を設定していただくようお願いいたします。

4m以上の特寸である軽量単管パイプ/単管パイプは、当社であればおよそ1,500本以上より受注生産が可能です。ご購入を検討される場合には、数量/納期/納入条件/流通業者さま等の詳細な条件を基にご担当者さま毎に見積り内容を詰めさせていただければと考えておりますので、以下のフォームよりお気軽にご相談いただければ幸いです。以上、何卒宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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