近年プラスチックによる海洋汚染や、豪雨や豪雪及び大型台風等の自然災害の規模拡大/増加の要因である地球温暖化等の環境問題が私たちの日々の暮らしに大きな影響を与えています。
これらの原因には「自然的要因」と「人為的要因」の二つがあり、特に深刻な影響を与えているのは、主に人間の排出するプラスチック等の環境負荷の高い物質の処理や二酸化炭素等の温室効果ガスの増加等の「人為的要因」だといわれています。
環境問題に取組むにあたり、最も大きな原因といわれている地球温暖化現象を阻止に向けては、SDGsアクションプラン2021の中に「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことが含まれています。
一方で、SDGsってCMや様々なお客さまのホームページでも目にしますが、そもそもどういうものなのか?私自身深くは知りませんでした。そこで今回は、「SDGsとはそもそもどういう取組みなのか?」を私たちなりに調べた結果をご紹介させて頂きます。
SDGsとは? (・・?
最近良く耳にする”SDGs (エスディージーズ)”とは、既にご存知の方の多くいらっしゃると思いますが、"Sustainable Development Goals"の略称で、2015年9月に開かれた国連のサミットで加盟国の全会一致で採択された国際社会共通の目標の事で、日本語では”持続可能な開発目標”と訳されています。
2000年に国連のサミットで採択された”Millennium Development Goals (MDGs)” = ”ミレニアム開発目標”が2015年に達成期限を迎えたことを受け、その後継となる世界の目標として定められています。
MDGsの8つのゴールは先進国による途上国の支援を中心とする内容で、進展には地域の偏り等の見落としがあると指摘がありました。
そこで2015年に新たに策定された後継のSDGsは、「誰ひとり取り残さないことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標」として、17のゴールと169のターゲットで構成されおり、その包括性が特徴となっています。17のゴールの具体的な内容は以下の通りです。
参考文献:SDGsとは?_外務省ホームページ
〜SDGs 17のゴール〜
- 貧困を無くそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくり
- つくる責任、つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正を全ての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
日本のSDGsのランキングと達成度/進捗度 (^_^;)
Sustainable Development Solutions Network (SDSN) = 持続可能な開発ソリューション・ネットワークという機関が毎年発表している持続可能な開発に関する報告書 ”Sustainable Development Report 2020”によると、日本のSDGsのスコアは79.2で順位は17位で、1位であるスウェーデンのスコアの84.7を5.5ポイント下回っています。
※SDSNは国連の公式モニタリングツールではありませんが、公的機関が提供している情報(世界銀行/WHO/ILO等)や、研究機関、非政府組織等が公開しているデータを使用して分析されているものになります。
またSDGsの達成度の評価は4つの色で示されており、赤=最大の課題、オレンジ=重要課題、黄色=課題が残っている、緑=達成できているを意味しており、日本の達成度/進捗度は下記の表が示している通りです。
従って現在日本が最も注力すべきSDGsに於ける最大の課題は、「05. ジェンダー平等を実現しよう/13. 気候変動に具体的な対策を/14. 海の豊かさを守ろう/15. 陸の豊かさも守ろう/17. パートナーシップで目標を達成しよう」の5つの項目になります。
参照データ: Sustainable Development Report 2020 「Figure 14 2020 SDG dashboards (levels and trends) for OECD countries」
日本の取組み (^_^)v
この様な状況の中、日本政府は全閣僚を構成員とする”SDGs推進本部”を設置し、国内実施と国際協力の両面で率先して取組む体制を整えました。
また、2020年12月の第9回推進本部会合では、2021年のSDGs推進の為の具体的施策を取り纏めたSDGsアクションプラン2021を決定しています。
そのアクションプランの重要事項として、「Ⅲ. SDGsを原動力とした地方創生/経済と環境の好循環の創出」への取組みを掲げています。
具体的には、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロとする"カーボンニュートラル"への挑戦を通じ、世界のグリーン産業を牽引し、経済と環境の好循環を 作り出していくと共に、防災・減災、国土強靱化、質の高いインフラの推進を継続することを目指しています。
この宣言に対し多くの企業が積極的な取組みを行なっており、私たちの製品の主原料となる熱延鋼板を供給している日本製鉄株式会社も、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050〜ゼロカーボン・スチールへの挑戦」を掲げ、経営の最重要課題として、2050年カーボンニュートラルの実現にチャレンジを行なっています。
まとめ
今回SDGsとはどういうものなのか調べた事により、世界的な問題/課題や私自身が知らなかった事にも目が向き、今までとは違った観点を持つことができたのではないかと思います。
そのSDGsの取組みの中でも特に海や陸の汚染や気象変動等の環境問題は、近年対立を強めている二大大国のアメリカ/中国でも唯一協力関係が期待される課題であり、バイデン政権の誕生により世界的な協力体制は飛躍的に前進していく認識です。
私たち大和鋼管としても、製品に地球に優しい成分を意識して採用する取組みや、スーパーライト700等の製品の軽量化による脱炭素社会への貢献に加えて、これから更に少しでも多くの皆さまや地域の方々の為になり役に立てる取組みを増やして行ければと考えております。
今回ご紹介させて頂いた当社の取組みや製品/サービスについてご質問やご相談がございましたら、お気軽に下記お問い合わせフォームよりご連絡を頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。ありがとうございました。
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