2024.02.21

”溶融亜鉛メッキ”で発生するトラブルとは?!問題の現象とその対策に有効な当社製品をまとめてご紹介。

"溶融亜鉛メッキ"を施す場合、メッキ表面に様々なトラブルが発生する可能性があります。いざという時に慌てない為にも、"溶融亜鉛メッキ"にはどんな現象/トラブルが起きる可能性があるのかを予め把握しておく事が重要です。

今回は、"溶融亜鉛メッキ"された製品に発生するトラブルをまとめてご紹介しますので、ぜひお役立てください。

また、これらのトラブルに対して強みを持つ当社の”パーフェクトポストジンク(PPZ)”についてもご説明しますので、併せてご参考にしていただければ幸いです。

溶融亜鉛メッキのトラブル一覧

作業服女性NG

”溶融亜鉛メッキ”された製品に発生するトラブルを、”不良”及び”不良ではないが避けたいトラブル”の2種類に分け、具体的にご紹介します。

 参考:JIS H8641規格詳細(日本産業標準調査会)

不良

こちらで解説する4点は、JIS規格である”JIS H 8641(溶融亜鉛めっき)”で示された外観品質の事項において、"あってはならないもの"として言及されています。

不メッキ

メッキ皮膜が局部的に形成されていない状態を指します。後述する”剥離”との違いは、始めからメッキ皮膜が一部欠落していることです。

[JP]不メッキ

使用上支障のある”不メッキ”はあってはならないとされていますが、JIS規格において、幅5mm以下の場合は問題ないとされています。ただし、欠落が大きい場合は、当事者間の協定によって補修や再メッキを検討する必要があります。

剥離

メッキ皮膜が形成された後に、局部的にメッキ皮膜が素材から剥がれてしまった状態を指します。“剥離”も幅5mm以下の場合はあってもよいとされていますが、どれくらい許容できるかは当事者間の協定によります。

[JP]メッキ剥離

たれ

亜鉛が垂れたようになり、素材の表面や端部等に局部的に多く付着している状態を指します。厚く塗りすぎたり、”溶融亜鉛メッキ”を施す面が低温だったりすると、“たれ”が発生する可能性があります。なお、“たれ”自体は亜鉛である為、耐食性への悪影響はありません。

[JP]メッキたれ

使用上差し支えがない場合は残しておいてもよいとされていますが、接合部や嵌合部の“たれ”や鋭利な“たれ”については、当事者間の協定に従って、やすり等を用いて除去します。

かすびき

メッキ皮膜の表面に付着した”亜鉛酸化物”や”スラグ”と呼ばれる亜鉛と不純物質が混ざってできるカスのことを指します。“かすびき”はメッキ液の表面に浮いている為、素材をメッキ液に浸す工程において、付着しないように注意する必要があります。

“かすびき”は塗膜の膨れの原因となり、耐食性への悪影響を及ぼす可能性がある為、もし付着してしまった場合はやすり等を用いて除去を行います。

不良ではないが避けたいトラブル

”溶融亜鉛メッキ”された製品に於いて、使用上の危険性や耐食性への悪影響は低いものの、避けたいトラブルをご紹介します。

やけ

亜鉛と鉄が混じる合金層が、メッキ表面まで発達した状態を指します。“やけ”によって、外観は金属光沢のない暗灰色となります。

メッキやけ

“やけ”が発生しても耐食性はほとんど変わらない、JIS規格において補修等は不要とされています。それ故、トラブルとしては防錆よりも美観の問題となります。

ざらつき

メッキ表面に小さな凹凸ができた状態を指します。メッキ浴槽内の浮遊物が付着したり、鋼材の材質問題によって発生します。“ざらつき”によって耐食性が落ちる事はありません。

シーム

メッキ表面にできた線上の凹凸を指します。素材そのものに傷がある状態で溶融亜鉛メッキを施した場合に発生します。メッキ自体は行われている、耐食性は問題ありません。

もし”シーム”を平らにならしたい場合は補修も選択肢になりますが、素地が剥き出しになってしまうリスクを考える必要があります。

キズ

溶融亜鉛メッキに関する用語としては、メッキ作業中に用具と素材が接触してできた擦れ痕等を指します。“キズ”の位置やサイズによってどれくらい悪影響があるかを判断し、必要に応じて補修を行います。

変色

メッキの表面が変色したものを指します。黒く変色する事を”黒変現象”とも呼びます。これは、メッキ後に亜鉛の表面が空気に触れて酸化し、酸化亜鉛の薄膜が形成される事によって光の反射度合いが悪くなり、黒っぽく見える現象です。高温多湿の条件下に表面がさらされると黒変現象は促進される為、注意が必要です。

白サビ

メッキの表面に水分が付着する事で発生した亜鉛酸化物を指します。”白サビ”自体は溶融亜鉛メッキの皮膜をほとんど消耗させず、また”白サビ”の下に保護被膜が形成される為、”赤サビ”とは異なり、耐食性への影響はありません。

メッキ白サビ

とはいえ、白い粉をふいたような見た目になってしまう為、美観の面で難があります。”白サビ”の発生を防ぐには、保管時や運搬時に風通しの良い状態を保つ事が大切です。

スパングル

メッキの表面に現れる特徴的な模様を指します。素材をメッキ浴から引き上げた後、冷却する過程で不純物と亜鉛が結晶化する事によって発生します。“スパングル”は、耐食性にはほとんど影響を与えません。

これらのトラブルに”強み”を発揮する”PPZ”の特徴とは?

パイプ画像-PPZ

”PPZ”とは、当社が提供している溶融亜鉛メッキ鋼管です。外面に全周均一メッキと防錆樹脂コーティング、内面にも溶融亜鉛メッキを施した製品となります。

”PPZ”の単管パイプは、ドブメッキを施した単管パイプと同等の耐食性を誇ります。当社独自の製法によってメッキ浸漬時間が短くなる事で、合金層が薄くて済む為に耐食性/防錆性の向上に繋がり、さらに"やけ"や"スパングル"等も発生しづらくなっております。また、トップコートによる一次防錆処理で”白サビ”の発生も防ぎます。

ぜひ、以下の記事も併せてご覧ください。

 ブログ:”パーフェクトポストジンク”はどうスゴい?!その耐食性/防錆性の秘密や活用用途を詳しく解説。

錆に強く、銀白色の美しい表面肌を持つ”PPZ”。様々な”溶融亜鉛メッキ鋼管”でのトラブル回避で、一段上をいく当社の自信作を、ぜひお試しください。

パーフェクトポストジンクの詳細はこちら ≫

まとめ

今回は、”溶融亜鉛メッキ”した製品に起こるトラブルについて解説しました。トラブルを発生させない為には、”溶融亜鉛メッキ”を施す作業工程において適切な処理を行うことが大切です。

本文中で紹介した“PPZ”は以下のページから資料がダウンロードできますので、ぜひご活用ください。ご質問やご相談についても喜んで承りますので、お気軽にお問い合わせください。

お役立ち資料はコチラ

最後までお読みいただき感謝申し上げます。当社では引き続き、皆さまの"為になるお役立ち"に繋がる情報発信を続けて参りますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。


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