シッカリ対策をしていたのに、足場用の単管パイプや農業用ビニールハウスのパイプに”アレッ、急に赤サビ!”という経験はありませんか?短期間で赤サビが発生した場合には、"もらいサビ"である可能性が高いです。
そこで今回は、”赤サビの発生メカニズム"と"もらいサビ"の諸々についてご紹介させて頂きます。
赤サビ発生のメカニズム
先ずは、”なぜ赤サビが発生するのか?”そのメカニズムを紹介します。そもそも鉄は、酸素を取り込んで酸化物となろうとする性質を持っています。赤サビは以下の図のように空気と水分が鉄分と反応してしまう事で発生します。そしてこの赤サビという現象は赤サビが他の鉄製の部材と物理的に付着や密着する事で波及します。

もらいサビとは?
"もらいサビ"は足場用の単管パイプや農業用ビニールハウスのパイプ等のメッキ鋼管自体ではなく、他の鉄が表面に付着したり密着している状況からサビが進行する現象なので、直ちに対応すれば難を逃れられるのですが、放っておくとメッキ鋼管自体の赤サビに発展してしまいます。
つまりそもそもサビていないメッキ鋼管等の部材が他のサビている鉄の影響を貰ってサビてしまう現象なので”もらいサビ”と呼ぶのです。

もらいサビは、なぜ早く進行するのか?
足場用の単管パイプや農業用ビニールハウスのパイプ等のメッキ鋼管は、その名の通りメッキが施されているのでサビの進行を遅らせる事ができますが、通常表面についている鉄分はメッキされている訳ではないので、あっという間にサビが発生します。メッキをされていないそのままの鉄であれば環境にもよりますが高温多湿の条件下でおおよそ一週間程でサビが発生します。
もらいサビの予防方法
メッキ鋼管を”もらいサビ”から防ぐ為には、メッキ鋼管の表面にサビている及びサビそうな他の鉄分が付着/密着する状態を避ける事が必要です。特にメッキ鋼管を切断した後等は、以下の写真の様な”切り粉”と呼ばれる鉄の粉が表面に付着するケースが多く発生するので、エアーで吹く等して表面に鉄分が付着しない状態を確保する事が必須です。 
また置場環境の改善をする事で、風によってホコリと一緒に運ばれてくる鉄分が表面に付着したりしてメッキ鋼管の表面に汚れる様な事態を避ける事も有効な手段です。
もらいサビが発生してしまった時の対処方法
早期であれば表面を拭くだけでも簡単に取れるのですが、もらいサビが進行して足場用の単管パイプや農業用ビニールハウスのパイプに使われるメッキ鋼管自体にサビが発生している場合、先ずはサビている部分を除去し亜鉛分を含む防錆スプレーやペイントで補修するか、最悪の場合は取り替える必要がでてきます。
まとめ
今回ご紹介したもらいサビのようなメッキ鋼管の表面にサビを発見した場合には、状況を確認しそれ以上サビが進行しない様に直ぐに適切な処置を行うと共に、原因をシッカリ調べてから万全な予防策を講じる事が大切です。もしサビが進行し足場用の単管パイプや農業用ビニールハウスのパイプ自体を取り替えるとなってしまった場合、材料費はもちろんですが取り替える手間も発生してしまいますのでくれぐれも着実な対応を宜しくお願い致します。
更にサビのことでお聞きになりたい/確認したいことがありましたら、以下のお問い合わせフォームまでお気軽にお問合せ下さい。またメッキ鋼管の置き場のアドバイスも行なっておりますので、お気軽にご相談下さい。