2023.03.22

どのトラックが最適?!鋼管を運ぶ際のトラックサイズの選択について。

メーカーから、「今回のご注文は7t車で配送しますが、納入先の道路などは7t車が入れる広さでしょうか?」と配送確認が入り、「いや〜、4t車はわかるけど7t車の大きさがよくわからないので、多分大丈夫だと思います…」とひとまず返答しておく、このようなやりとりをしたことがある方も読者の皆さまの中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

当社で製造販売している"STX"や"スーパーライト700"等の単管パイプをはじめとした鋼管は、輸送効率やコストを考えるとトラックでの配送が一般的です。

そして鋼管を効率的かつ安心/安全に配送するためには、適切なトラックサイズの選択が必要ですが、製品のサイズや重量及び配送先の道路や駐車場の状況、更には時間帯や季節などによってその判断は異なります。

つまり様々な要素が時と場合によって複雑に変化するので、配送業者や荷主側でも適切なトラックサイズの判断が難しい場合があるのです。

そこで今回は、"平ボディ車"それぞれのサイズでの最大積載量/内寸/全長/車幅など、トラックサイズの選択や配送確認に必要な情報をご紹介していきます。

配送トラックにはどんな種類がある?

まず、トラックには一般的にどのような種類があるかを確認していきましょう。

トラックの代表的な種類には、"平ボディ車"、"ユニック車"、"ウイング車"があります。

平ボディ車

"平ボディ車"は、荷物を載せる箱状のボディ部分がフラットで、積載面が平らな車両です。このため、長尺のパイプなども安定して載せることができます。

おろし作業はサービスとして付随していないため、荷主の方は自分自身で荷物のおろし作業を行う必要があります。

[JP]平ボディ車

 ユニック車

 "ユニック車"は、車体後部にクレーンを装備した車両です。荷台に荷物を載せたままクレーンで荷物を吊り上げることができ、現場での荷卸し作業を効率的に行うことができます。クレーンの分、載せられる荷物の重量や長さに制限が付くため注意が必要です。

"ユニック車"を指定で配送を依頼すると、おろし作業まで運送会社側で対応してもらえます。

[JP]ユニック車前面

 

ウイング車

"ウイング車"は、荷台の側面と後面に幕を張った車両です。荷台の上に物を積んだ状態で、荷台を覆う幕を開けられるため、荷物の積み下ろしを容易に行うことができます。荷台を覆う幕は上に動いて開くため、おろし場所は倉庫内などスペースが限られている場所ではなく、壁や屋根が周囲にない広いスペースがある場合に向いています。

尚、"ウイング車"は天井クレーンを使って積込むことができないので、当社に引取りに来られる際はご注意ください。

また、"ウイング車"も荷主が自身で荷物のおろし作業を行う必要があります。

[JP]ウイング車

 

それぞれの種類によって積載量などは変わりますが、今回は鋼管配送において最も利用されている"平ボディ車"に焦点を当てて比較していきましょう。

各車両のサイズ感は?

サイズは主に"4t平ボディ車"、"7t平ボディ車"、"15t平ボディ車"、"トレーラー平ボディ車"があります。

ここではそれぞれのサイズの最大積載量/内寸/全長/車幅を確認していきます。

最大積載量は載せられる荷物の最大重量、内寸は荷物を載せるスペースの長辺の長さ、全長は車体の前端から後端までの長さ、車幅は車体の横幅の長さを指します。

4t平ボディ車

"4t平ボディ車"の最大積載量は2,700kg〜3,200kgで、内寸は6.2m、全長は9m前後、車幅は2.15m〜2.5mとなっています。"4t平ボディ車"は、道路交通法における車種区分が大型自動車ではないため、"大型貨物自動車等通行止め"や"大型自動車等通行止"の標識がある道路にも進入が可能です。

[JP]小型トラック

[JP]大型通行止標識

7t平ボディ車

"7t平ボディ車"の最大積載量は6,500kg〜7,700kgで、内寸は6.2m、全長は9m前後、車幅は2.3m〜2.5mです。車両のサイズ感を比較すると"4t平ボディ車"と大きな違いがないように思えますが、"7t平ボディ車"は車種区分で大型自動車に分類されています。従って、"7t平ボディ車"は"大型貨物自動車等通行止め"や"大型自動車等通行止"の標識がある道路には進入することができないため、"7t平ボディ車"での配送の際は、配送経路に大型貨物自動車等が通行可能か事前に確認しておく必要があります。

[JP]中型トラック

15t平ボディ車

"15t平ボディ車"の最大積載量は10,000kg〜14,000kgで、内寸は9.2m〜9.3m、全長は9.6m〜12m、車幅は2.3m〜2.5mです。"15t平ボディ車"の中には低床車と高床車という二種類があり、低床車は現場などの悪路や勾配が急な道路ではボディ下部分を擦る可能性がありますが、高さ制限が比較的低いところにも進入可能であるというメリットがあります。反対に高床車は、ボディの高さが高いため現場などの悪路でも問題なく走行できますが、高さ制限を受けやすいため高架下などには進入できない場合があります。

[JP]大型トラック

トレーラー平ボディ車

"トレーラー平ボディ車"の最大積載量は20,000kg〜23,000kgで、内寸は12m、全長は16m〜18m、車幅は2.5mです。トレーラーとは、英語でけん引される荷台を意味する"トレーラー"を備えた自動車のことで、車体の後部に荷台を取り付けることができます。ヘッド部分のタイヤにはシングルタイヤとダブルタイヤの二種類があり、シングルタイヤのヘッドのほうが小回りが利きやすいという特徴があります。

[JP]トレーラー

 

 

トラックサイズを表にまとめると以下のようになります。

サイズ

最大積載量

内寸

全長

車幅

4t平ボディ車

2,700kg-3,200kg

6.2m

9m前後

2.15m-2.5m

7t平ボディ車

6,500kg-7,700kg

6.2m

9m前後

2.3m-2.5m

15t平ボディ車

10,000kg-14,000kg

9.2m-9.3m

9.6m-12m

2.3m-2.5m

トレーラー平ボディ車

20,000kg-23,000kg

12m

16m-18m

2.5m

ただし、この表や記事内で示した数値はあくまで一般的なものであり、運送会社の所有する車両によって若干の差異が出る場合がございますので、あくまで目安としてお考えください。

道路構造令では、道路を構成する要素のそれぞれの幅員について標準値が定められており、車道を構成する車線幅員はおおむね一般国道では3.0~3.5m、高速自動車国道では3.5m とされていますが、走行ルートなどによっても道路幅は異なりますので、実際に道路幅を確認すると安心です。

"スーパーライト700"で輸送効率をさらにアップ

"スーパーライト700"は、従来の"STK500"という鋼材で製造された単管パイプに比べて引張り強さが40%高い700Nのハイテン鋼材の特徴を活かし、肉厚を2.4㎜から1.8㎜に薄くする事で25%の軽量化を実現した、強靭かつ軽い画期的な単管パイプです。

パイプ画像-SL700

25%軽量化の具体的な例を挙げますと、従来の単管パイプは4m1本で10.9kgの重さがあり3本で32.7kgになりますが、軽量単管パイプ"スーパーライト700"は4m1本で8.3kgの重さの為、3本で25kgと従来品と比べると約8kgも軽量化されている事になります。

SL700-作業負担軽減-軽量化

この"スーパーライト700"では、軽量化により輸送車両台数の削減や輸送効率アップを実現する事が可能です。

以下は各車両の最大積載量を元に計算した、単管パイプの従来品と"スーパーライト700"の積載総延長と、4mの場合の総本数の比較表になります。

サイズ

最大積載量

従来単管
パイプ総延長

従来単管
パイプ総本数(4m換算)

SL700
総延長

SL700
総本数
(4m換算)

4t平ボディ車

2,700kg-3,200kg

1,172m 293本 1,538m 385本

7t平ボディ車

6,500kg-7,700kg

2,821m 705本 3,702m 925本

15t平ボディ車

10,000kg-14,000kg

5,128m 1,282本

6,731m

1,683本

トレーラー平ボディ車

20,000kg-23,000kg

8,425m

2,106本 11,058m 2,764本

トレーラー平ボディ車で4mの長さの単管パイプを輸送する場合、重量ベースの計算で、従来の単管パイプの運べる本数は2,106本ですが、"スーパーライト700"では運べる本数が658本増えて2,764本となるため、輸送効率を最大で23.8%アップすることができます。

[JP]SL輸送効率アップイメージ

ご紹介させていただいた"スーパーライト700"についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページより製品カタログの無料ダウンロードができますので、お気軽にご活用いただければと思います。

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まとめ

今回は、鋼管配送における平ボディ車の4t/7t/15t/トレーラーサイズについてご紹介しました。

それぞれのトラックサイズで、最大積載量、内寸、全長、車幅は異なります。それらの違いを理解して適切なトラックサイズを選択することで、道路や駐車場の制限を超えることなく、製品を効率的かつ安全に配送することができます。

当社では、トラック配送に関するお問い合わせやご相談に応じて、お客様のニーズに合った最適なトラックサイズを提供しています。

配送に関して個別のご質問やご相談がある場合には、お気軽に以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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