2022.02.24

サビ落としはドコまで効く?!白サビ除去の効果検証について。

メッキパイプを扱っている方々は「メッキ製品がいつの間にか白サビが発生していて外観が悪くなっていた」や「結束をしていて外したら白サビが出ていた」などのご経験をされた方は、少なからずいらっしゃるかと思います。

白サビの発生による亜鉛メッキ皮膜の消耗は極わずかで、メッキ膜厚にして1μm以下のため、耐用年数に問題を生じることは殆どありません。さらに赤サビとは異なり、鉄から腐食を守る作用が働くため、鉄の腐食の進行を遅らせる効果もあります。

しかし見た目を気にするDIYなどの一般のお客さまや、製品の機能を気にされる作業者の方の気持ちや印象を想定すると、メッキパイプの外観に”白サビ”がないに越したことはありません。

そこで今回は私たちでオンラインショップなどで人気のある”サビ落とし”を実際に使用し、白サビがどこまで除去できるかを検証してみましたのでご紹介させていただきます。

そもそも何故、白サビは発生するのか?

白サビ”とは主に水分と空気が要因となり亜鉛が酸化して発生する”亜鉛のサビ”のため、雨や湿気に注意されている方が多いかと思います。しかし、雨や湿気以外にも実は強酸性物質/強アルカリ性物質/有機酸/食塩等が亜鉛の表面に付着する事で、”白サビ”はより発生し易くなります。

白サビ_メカニズム-1白サビ発生のメカニズム

詳しくは以前ブログ記事で、白サビのメカニズムについてご紹介しておりますので、ご参考ください。

 ブログ記事:白サビって何?!発生のメカニズムと見掛け程悪くない耐食性への影響。

白サビの進行具合に応じた対応方法

下記表のように白サビが発生した初期の場合と、白サビが進行し亜鉛メッキの表面が腐食されてしまった末期の場合など、白サビの進行具合によってその対処方法が大きく異なります。

白サビの症状

上記の通り初期と末期では対処の方法が異なり、白サビが進行してしまった末期の状態では、自ずと対処方法は手間を要し、また製品自体の機能性も下がってしまいます。

白サビは季節や保管環境によって発生のしやすさや進行具合が変わってきます。特に長期間に渡って亜鉛メッキ製品を保管をされる場合は、定期的に”白サビ”が発生していないか確認し早期発見に繋げ、適切な対策を講じることがとても大切です。

”サビ落とし”の実践検証とその効果は?

それでも気が付いた時には”既にかなり白サビが進行していた”なんて事も起こり得ると思います。

そこで今回は当社独自にオンラインショップやホームセンターでも販売されている”サビ落とし”を使用し、白サビが既に進行してしまった末期の状態のメッキパイプへの対処を行ったうえで、その効果を検証してみました。使用した”サビ落とし製品”は以下の3つです。

製品比較

実際に検証した内容を1分ほどの動画でまとめましたので、下記よりご覧いただければ幸いです。

検証動画

ご紹介した3つの”サビ落とし”は何れの場合も、白サビをシッカリ落とすことができました。一方で下記比較表のように、作業負担やメッキ製品の形状、研磨キズなどがそれぞれの製品より差がでましたので、白サビの進行状況やメッキパイプの用途や目的に応じて、使い分けていただくことをおすすめいたします。

”サビ落とし”を使った効果の比較表

”サビ落とし”を使った効果の比較表

まとめ

今回は白サビが発生して既にメッキの表面が腐食されたメッキパイプを、”サビ落とし”を使って実際にどの程度まで白サビが落ちるのかを当社独自で検証し動画にしてみました。

上記のとおり今回は、”サビ落とし”を使ってどれだけ白サビを除去できるかの効果検証をご紹介しましたが、製品の価値を守るのに一番なのは、そもそも白サビそのものの発生を事前に防ぐことです。当社が実践している白サビ予防の対策を過去にブログ記事にて紹介していますので、詳しくは下記リンクよりご覧いただければ幸いです。

 ブログ記事:メッキパイプの白サビ対策って・・・? メーカーも実践のポイントとは。

また何れの”サビ落とし”にも研磨剤が含まれているため、白サビを除去した後には必ず防錆スプレーなどの塗布を行なっていただくことをオススメいたします。

一方でもし「今すぐに新品のメッキパイプが欲しい」や「白サビを落とす時間や人手がない」という方がいらっしゃる場合は、皆さまの地域で取扱いのある特約店やホームセンターをお調べし、ご紹介することも可能です。お気軽に下記ご相談フォームよりご連絡ください。以上、宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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