以前のブログ記事で、丸パイプや角パイプと呼ばれる鋼管1本当たりでの重量計算の方法について説明しました。(リンク先は下記から参照ください。)
ブログ:「丸パイプ」と呼ばれる鋼管の重量計算と、謎の係数0.02466の意味。
ブログ:「角パイプ」の重量計算と鋼管にまつわる謎の係数0.0157
今回は、鋼管1本当たりの重量を求めた後に必要となるパイプの有効数字の丸め方を、JIS Z 8401に基づき、図を使ってわかりやすく解説したいと思います。
JIS Z 8401の有効数字の丸め方とは? 図解でわかりやすく解説!
数字の丸め方のルールについて、下図にまとめてみました。こうしてみると、実はとても簡単だったのですね!
考え方のポイントも至って簡易的なモノで、下図の左から矢印に沿って進んでいき、3桁の有効数字に丸めるだけなのです。
![[JP][Blog] JIS有効数字の丸め方 大和ロゴ無](https://www.daiwast.co.jp/hs-fs/hubfs/images/blog/%5BJP%5D%5BBlog%5D%20JIS%E6%9C%89%E5%8A%B9%E6%95%B0%E5%AD%97%E3%81%AE%E4%B8%B8%E3%82%81%E6%96%B9%20%E5%A4%A7%E5%92%8C%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%82%99%E7%84%A1.jpg?width=692&name=%5BJP%5D%5BBlog%5D%20JIS%E6%9C%89%E5%8A%B9%E6%95%B0%E5%AD%97%E3%81%AE%E4%B8%B8%E3%82%81%E6%96%B9%20%E5%A4%A7%E5%92%8C%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%82%99%E7%84%A1.jpg)
四捨五入じゃだめなの?その理由とは・・・
ここでポイントですが、「3桁の有効数字に丸めるということは、単純に4桁目を四捨五入すればいいのでは?」と思う方も多いかと思います。しかし、4桁数字を四捨五入する場合、4桁目が “1〜4” の場合は切り捨て、 “5〜9” の場合は切り上げとなり、1〜9のちょうど真ん中にある “5” の場合は切り上げられるため数字が大きい方へ偏りやすくなるのです。
そこでその対処法として、4桁数字で4桁目が “5” の場合、上から数えて3桁目が奇数のときは4桁目を切り上げ、偶数のときは4桁目を切り捨てることで偏りを補正するよう、JIS規格 (日本工業規格)としてJIS Z 8401の中で明記されているのです。
鉄の取引金額は基本重量で決まるため、この偏りの補正は取引の公平性を保つ上でも、とても重要なのは言うまでもありません。
なお、図にまとめたJIS Z 8401有効数字の丸め方についての資料をご用意しておりますので、ぜひダウンロードの上お手元でお役立てください。

まとめ
今回は、JIS規格 (日本工業規格)が定めているJIS Z 8401の数字の丸め方について説明しました。
これまで私自身、重量計算式や数値の丸め方は単なる丸暗記でなんとなく苦手意識があったのですが、今回の記事を書くにあたり3回に分けて一から丁寧に整理してみると、「なるほど、そうだったのか!」と腹に落ち、視界が開けた思いです。皆さまにも私と同じ思いを共感していただき、今後のお仕事にお役立ていただければ幸いです。
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ありがとうございました。