お客さまによって、メッキパイプへのニーズはさまざまです。
「価格に見合った加工性の良いパイプがいい」、「見た目が綺麗なパイプが欲しい」、「環境性能を重視したい」、「とにかく錆に強いパイプが欲しい」等、求める要素によって製品の選び方は変わってきます。
今回は、当社製品のうち”ポストジンク（PZ）”について、基礎知識やその強みをご紹介いたしますので、メッキパイプを選ぶ際のご参考にしていただければ幸いです。
”ポストジンク（PZ）”とは
![[JP][Blog]パイプ画像PZ](https://www.daiwast.co.jp/hs-fs/hubfs/images/blog/%5BJP%5D%5BBlog%5D%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E7%94%BB%E5%83%8FPZ.jpg?width=2979&height=262&name=%5BJP%5D%5BBlog%5D%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E7%94%BB%E5%83%8FPZ.jpg)
”ポストジンク（PZ）”は、外面は全周均一メッキおよび防錆樹脂コーティング、内面は当社独自の水性亜鉛無機コーティングを施した溶融亜鉛メッキ鋼管です。
“PZ”は、当社独自のライン設備である”ダイワZプロセス”によって製造しております。パイプ成型と溶融亜鉛メッキを連続一貫で行うこの設備は、メッキパイプの製造工程を効率化するだけでなく、製造された製品の錆びにくさを追求しています。
参照リンク：独自のライン設備「ダイワZプロセス」
独自の製造ラインで作られる“PZ”の大きな4つの特長は、”錆への強さ”、”加工性の高さ、”環境および人への優しさ”、”外観の美しさ”です。次項から、それぞれの強みについて詳しく解説していきます。
先メッキと比較した”PZ”の強み
先ずは先メッキ鋼管と比較して“PZ”にはどのような強みがあるのかを解説します。
溶射部がない為、錆に強い
先メッキ鋼管とは、鋼板の製造工程で”メッキ”を施した後に、成形及び溶接を行って製造された鋼管のことです。価格も比較的安価である為に広く普及していますが、既に”メッキ”されている鋼板をパイプに成形し溶接を施す際にその熱でメッキが剥がれる為、”溶射”による溶接部分の補修が必要になり、”溶射”と”メッキ”の安定性の差から外面溶接部から赤錆が発生しやすくなる傾向があります。
一方で、“PZ”は外面に”全周均一メッキ”を施して外面溶接部を全く露出させないことで赤錆の発生を防いでいます。さらに”トップコート”として特殊防錆透明樹脂コーティングを施すことで、赤錆だけでなく白錆の発生をも防いでいます。
また、内面については全周を水性亜鉛無機コーティングで覆うことによって、経済性/環境性に十分配慮しながら鋼管内部での錆発生のリスクについても徹底的に低減しております。
![[JP][Blog]ポストジンク断面図(ミズエコver)](https://www.daiwast.co.jp/hs-fs/hubfs/images/blog/%5BJP%5D%5BBlog%5D%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AF%E6%96%AD%E9%9D%A2%E5%9B%B3(%E3%83%9F%E3%82%BA%E3%82%A8%E3%82%B3ver).png?width=500&height=250&name=%5BJP%5D%5BBlog%5D%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AF%E6%96%AD%E9%9D%A2%E5%9B%B3(%E3%83%9F%E3%82%BA%E3%82%A8%E3%82%B3ver).png)
塗装がしやすい
塗装のしやすさも“PZ”の大きな特長です。その秘密も、当社自慢の”全周均一メッキ”にあります。
先メッキの場合は、成形後に溶接を行う関係でどうしても溶射部が浮き出てしまうので、綺麗に塗装をかける為には、メッキパイプの表面を平らにならす作業を行わなければなりません。
一方で、“PZ”は溶接後に成形し、かつ外面は全周に均一に”メッキ”を施しております。つまり、表面がすでに滑らかになっている為、表面を削る作業が不要になるだけでなく、美しい塗装が可能となる訳です。
このように、メッキパイプを加工する際には、取り扱い時にストレスのない“PZ”がお役に立てると考えております。
当社製造メッキパイプの塗装優位性については、以下のブログもぜひ併せてご参照ください。
参考ブログ：単管パイプへの塗装はどうする？！全周メッキの塗装優位性について。
まだまだある！”PZ”の強み
“PZ”の強みは、耐食性/防錆性や加工性だけではありません。その他の特長もご紹介いたします。
美しい銀白色の外観
お客さまからお褒めいただく“PZ”の要素に、外観の美しさがあります。
“PZ”の外観は、こだわりの原材料とトップコートによって生み出されます。亜鉛メッキにはJIS H 2107で規定される6種類の亜鉛地金のうち、99.995%純度の”最純亜鉛地金”を使用し、さらに表面には特殊防錆透明樹脂コーティングを施すことで、黒っぽいくすみ等のない美しい銀白色のメッキパイプが出来上がる訳です。
見た目の美しさにこだわりたい方には、“PZ”をぜひお試しいただきたいと思います。
環境および人に優しい
“PZ”の内面には、水性亜鉛無機コーティングの"ミズエコ"を採用しております。"ミズエコ”は、防錆性をアップさせる/外観を美しくする等の性能を持つ”水系処理剤”であり、最も大きな特長は、製造工程で大気汚染の一因となる揮発性有機化合物VOCをほとんど発生させないという点です。
"ミズエコ"の詳細は以下の記事で解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。
参考ブログ：ポストジンクの内面は”ミズエコ”になりました！！で、”ミズエコ”って何？(・・?
また、“PZ”は"ミズエコ”採用の他、クロムフリーかつRoHS2指令（有害物質使用制限指令）にも適合しておりますので、環境や人体への影響を気にされる方でも安心してお使いいただけます。
さらに錆に強いメッキパイプが欲しい場合は…？
メッキパイプが必要な方の中には、「耐食性/防錆性をとにかく重要視したい！」という方もいらっしゃるかもしれません。そんな方の為に、当社では“PZ”よりもさらに錆に強い”パーフェクトポストジンク（PPZ）”もご用意しております。
”PPZ”は造管以降は”PZ”と同じ製造方法で作られますが、その前の工程で外面だけでなく内面にも亜鉛メッキを施すのが大きな違いです。その為、価格は”PZ”よりも上がりますが、当社のメッキパイプの中で最も高い耐食性/防錆性を実現しており、長期間にわたって錆による劣化を避け、建材の高い強度を維持する必要がある場合にオススメです。
”PPZ”については以下の記事で詳しく解説しておりますので、ご興味がある方は、ぜひご覧ください。
参考ブログ：”パーフェクトポストジンク”はどうスゴい？！その耐食性/防錆性の秘密や活用用途を詳しく解説。
まとめ
今回は、”PZ”に関する基礎知識や強みについてお伝えしました。錆に強く、扱いやすくて人や環境に優しいメッキパイプをお探しであれば、ぜひ”PZ”の購入/活用をご検討いただければ幸いです。
”PZ”について更に何かご質問やご相談がありましたら、喜んで承りますのでご遠慮なくお問い合わせください。
また、お見積もりも無料で承っております。以下のお問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。担当から折り返しご連絡させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。当社では、引き続きお客さまにとってお役立ちになる製品開発や情報提供を行ってまいります。今後とも宜しくお願い申し上げます。
