2024.02.07

"メッキ"にはどんな種類があるの?金属ごとの特徴や違いをご紹介。

鉄鋼業や製造業に欠かせない技術である"メッキ"。実はこの"メッキ"には様々な種類があり、用途や目的に合わせて使い分けられており、中々複雑です。

そこで今回は、「"メッキ"”にはどんな種類があるの?」、「メッキに使われる金属によって何が変わるの?」と疑問に思われる方のために、"メッキ"の基礎知識及び金属の種類ごとの特徴について、わかりやすく解説します。ぜひ更なる技術面での知識/見識の一助にしていただき、具体的な製品・サービスの開発やご商売でご活用いただければ幸いです。

"メッキ"の基礎知識

めっき(メッキ)

"メッキ"とは、金属を用いた表面処理のこと

"メッキ"とは”表面処理”の1つであり、金属のみならずあらゆる素材の材料の表面に金属の薄膜をつける技術ことを示します。

”表面処理”とは、材料の表面に手を加えることによって装飾したり、補強や改良をしたりするものです。その中でも"メッキ"は、金属で金属もしくは非金属でできた材料の表面を覆う事によって、様々な機能や効果を付与することができます。

"メッキ"を施す前の材料が金属の場合には、薄膜の金属と材料が"金属結合”で非常に強固に密着する為、"メッキ"は塗料を塗るよりも剥がれにくいという特徴があります。

なお、"メッキ"と表記されることが多い故に外来語だと思われがちですが、実は日本語です。古代日本において、”金メッキ”の材料として水銀と金を混ぜたところ、金の光沢が無くなり消滅したように見えたことから"滅金(めっきん)"という言葉が生まれ、これが由来だといわれています。ひらがなによる"めっき"の表記が正しいとされますが、一般的にはカタカナの"メッキ"表記がよく使用されています。

"メッキ"の効果とは

われわれは"メッキ"をすることで、元となる金属もしくは非金属でできた材料に、新たな異なる機能や性質を付与する効果を得られます。具体的には、物の見栄えを美しくする"装飾性"、鉄鋼を錆から守る"耐食性"、部品の摩耗を防ぐ"耐摩耗性"、電気を流れやすくする"電気伝導性"等がその効果に相当します。

"メッキ"に使われる金属によって付与できる機能等は異なる為、ニーズに応じて様々な種類の"メッキ"を使い分けることになります。

代表的な"メッキ"の種類と特徴を金属ごとに紹介

亜鉛メッキ (ジンクメッキ)

”亜鉛メッキ”は、"防食性"を目的とした"メッキ"です。予算的にも安価であり、鉄鋼材料を"メッキ"する際に広く使用されています。

”亜鉛メッキ”は、鉄鋼をカバーして雨風や紫外線から鉄鋼を保護する他に、自らが先に腐食することで内部の鉄鋼に錆が発生するのを防ぐ"犠牲防食作用"も併せ持ちます。また、腐食から鉄鋼を保護するだけでなく、見た目を美しくする効果も持っています。

一般的に"メッキパイプ"と呼ばれる製品に施されているのは、この亜鉛メッキです。

ニッケルメッキ

ニッケルは光沢のある銀白色の金属で、錆びにくい、融点が高いといった特徴を持ちます。

この金属を用いた”ニッケルメッキ”は装飾用や防食用に使われますが、表面を滑らかにできることから、”クロムメッキ”や”金メッキ”の下地としてよく利用されています。

クロムメッキ

”クロムメッキ”は非常に硬く、"耐摩耗性"に強みを持つ"メッキ"です。耐腐食性も高く、光沢があって変色しにくい為、装飾用途としても活躍します。

自動車や航空機、船舶の部品等に使われている他、水道の蛇口や蝶番といった身近なところにも使われています。

金メッキ

”金メッキ”は極めて高い"装飾性"を持ち、豪華な外観になるのが特徴の"メッキ"です。昔の日本では仏像に”金メッキ”が施され、現代でも装飾品やアクセサリー、オリンピックの金メダル等に使われています。

また、貴金属の金は化学的に安定していることから、きらびやかな美観をもたらすだけでなく、非常に優れた"耐食性"を誇ります。

更に金は錆びにくさ以外にも電気を通しやすい性質、"電気伝導性"が極めて高いので、電気部品の効率や安定性を向上する為にも利用されています。

銀メッキ

”銀メッキ”も、”金メッキ”と同様に優れた"装飾性"を実現する"メッキ"であり、昔から装飾品やアクセサリー、食器等に使われてきました。また、金と同様に極めて高い"電気伝導性"を持つ金属であることから、銀メッキは電気部品の接点やコネクターに施されます。

銀は変色しやすい性質を持っていることから、"メッキ"に使う際は変色防止対策を行う必要があります。また、金よりは安いものの比較的高価な金属であるため、コスト面でも注意が必要です。

銅メッキ

銅は"電気伝導性"や"熱伝導性"を持ち、かつ比較的安価な金属であることから、”銅メッキ”は電子部品や配線などの用途に適しています。

コンピュータや家電に用いられるプリント配線板や電子回路に使われる他、平密着性や凹凸を滑らかにするレベリング性を活かして他の"メッキ"の下地として”銅メッキ”が行われることがあります。

なお、”銅メッキ”は細かく分けると”硫酸銅メッキ”や”シアン化銅メッキ”といった種類があり、目的によって使い分けられています。

素材と製造方法にこだわった当社の"溶融亜鉛メッキ鋼管"

パイプ画像-PZPPZ

"ポストジンク(PZ)・パーフェクトポストジンク(PPZ)"は、お客さまに大変ご好評いただいている当社自慢の”メッキパイプ”です。

当社は、”亜鉛メッキ”に大きく2つのこだわりを持っています。まず、素材としての亜鉛地金には、99.995%純度の最純亜鉛を採用しています。また、当社独自の"ダイワZプロセス"という製造工程によって亜鉛付着量を調整し、高い耐食性/防錆性を実現しています。

"PZ・PPZ"や製造工程の詳細については、こちらの記事をご覧ください。

 ブログ:パーフェクトポストジンク”はどうスゴい?!その耐食性/防錆性の秘密や活用用途を詳しく解説。

当社では、質の良い素材と高い加工技術によって、錆に強く、外観も美しい”メッキパイプ”をお客さまに提供させていただいております。サンプル品のご用意もございますので、”メッキパイプ”をお探しであれば、ぜひお試しいただければ幸いです。

パーフェクトポストジンクの詳細はこちら ≫

まとめ

今回は、"メッキ"の基礎知識と種類及びそれぞれの特徴についてご紹介しました。使用される金属の素材によって"メッキ"の特徴や性能は異なる為、求める性能や予算等の観点に基づいて、最適な”メッキ”を選択する必要があります。

当社こだわりの”亜鉛メッキ”を施した”メッキパイプ”についてご興味をお持ちいただけましたら、以下のページから製品カタログがダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

製品資料DLはこちら

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