2025.06.11

”暑熱順化”で”熱中症”を予防!?夏本番前に知っておきたい新たな習慣とは。

猛暑日が年々増えている日本。2025年は、既に05月の段階で気温が30度を超える地域が出ています。06月01日からは企業の”熱中症”対策が義務付けられ、政府も高温状態を如何に重く見ているかが窺えます。

”熱中症”の予防対策として、厚生労働省や日本赤十字社から推奨しているのが”暑熱順化(しょねつじゅんか)”です。

本格的な夏を迎える前に行う事で、”熱中症”にかかる危険性を低減する効果が期待できますが、”暑熱順化”と言われても、具体的に”何をすれば良いのか?”、”どんな効果があるのか?”を知らないという方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、熱中症予防に効果的な”暑熱順化”について解説すると共に、実際に社員が取り組んだ様子をレポートし、その効果や感想を皆さんにお伝えしますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

知っておきたい!”暑熱順化”とは?

[JP]暑い作業員男性

”暑熱順化”とは、体が暑さに慣れていく変化の事です。運動したり、あえて暑い環境に身を置いたりする事で体温を上げ、徐々に体を暑さに慣らしていくものです。

私たちの体には、体温を一定に保つ為の様々な体温調節機能があります。汗をかいたり、心拍数を上げたり、皮膚の血管を広げて血流量を増やしたりする事で、体内で発生した熱を体外へ逃がしています。これを”熱放散 (ねつほうさん)”といいます。

しかし、体が暑さに慣れていないと、急に気温が高くなった際に体温調節機能がうまく働かず、熱が体内にこもってしまい、”熱中症”を引き起こす危険性が高まってしまいます。

そこで、本格的な夏が訪れる前に”暑熱順化”を行って体温上昇に対する体の調節機能を働かせていく事で、”熱中症”の予防効果が期待できる訳です。

体が暑さに慣れるには数日から2週間程度かかり、暑い環境から数日離れるだけで体が元に戻ってしまうとされている為、”暑熱順化”はなるべく早い時期から日々継続して取り組む事が大切です。

なお、”熱中症”対策の全般的な情報については以下のブログで詳しく解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。

 ブログ:”熱中症対策”が罰則付きで義務化へ?!今すぐできる対策及び当社での実例をご紹介。

今日からできる!”暑熱順化”の具体的な方法とは

”暑熱順化”と聞くと、「特別なトレーニングが必要なのでは?」と思われるかもしれませんが、日常生活の中で簡単に取り入れられます。具体的な例をご紹介します。

ウォーキング・ジョギング

最も手軽に始められる”暑熱順化”の方法が、”ウォーキング”や”ジョギング”といった歩く・走る等の有酸素運動です。

もし、普段から歩いているけど汗はかかないという場合は、普段より少し速いペースにしたり、距離を伸ばしたり、走ってみたりしてみましょう。

汗ばむくらいの運動強度にする事が重要です。屋外で運動を行う場合は、涼しい時間帯がオススメです。

サイクリング

自転車で行う有酸素運動である”サイクリング”も、”暑熱順化”に繋がる運動です。

通勤に使ったり、買い物や送り迎え等の家事に使ったり、趣味で景色を楽しんだりしながら、汗をかける距離や時間を調整してみましょう。

自転車に乗る際は、交通ルールを守って安全に気をつけながら走行してください。

筋トレ

筋力をトレーニングで強化する”筋トレ”も、”暑熱順化”を進めるのに効果的です。

スポーツジムに行くのもいいですし、今はYouTubeやオンライン講座等で、自宅でできる様々なトレーニングを見つける事もできます。

無理のない回数から始め、運動前後はストレッチも忘れずに行いましょう。

入浴・サウナ

”入浴”や”サウナ”といった、体外環境で体温を変化させる取組も、立派な”暑熱順化”の方法です。

シャワーだけで済ませるのではなく、湯船に浸かって体温を上げ、汗をかくようにしましょう。入浴の頻度は2日に1回程度が目安とされています。”サウナ”は体調に合わせて、無理のないように利用してください。

なお、長湯/高温の”入浴”や体調不良時の”サウナ”は逆に”熱中症”の原因になってしまうので、長時間を避けたり水分補給を忘れずに行いましょう。

当社での実践例: ラジオ体操

当社では、現場での作業の開始前に”ラジオ体操”を行っています。

安全に作業を行う為に、自身や仲間の体がシッカリ動くのかを確認する為に実施しているものですが、全身をバランス良く動かすことができ、シッカリと行えば、少し汗ばむくらいの運動量があります。

”ラジオ体操”は、一般的に軽い運動だと思われるかもしれませんが、やり方次第で十分に”暑熱順化”に繋がる運動になります。

社員による”暑熱順化”実施レポート

当社の社員3名に、実際に”暑熱順化”に取り組んでもらいました。それぞれの取り組み内容や感想をレポートします。

Sさん(企画部・20代女性)

[JP]女性作業員行った取組み:ウォーキング

実施時期・天気:5月下旬 / 気温24℃ / 晴れ

取り組んだ感想:
昼休憩時間に、事務所から2kmくらいの距離を30分程度で歩きました。服装は、上は半袖Tシャツ+作業着、下はジャージ+作業着です。

よく晴れて風が気持ちいい日でしたが、歩いているうちに暑く感じるようになりました。汗の量は予想よりも少なかったので、もう少し歩くペースを速めてもいいかもしれません。

Oさん(営業部・30代男性)

[JP]お風呂行った取組み:湯船に入る

実施時期・天気:5月下旬〜6月上旬
・05/28(水)浴温 41℃、10分間入浴 気温24℃ 曇り一時雨
・05/29(木)浴温 41℃、10分間入浴 気温25℃ 曇のち雨
・05/30(金)浴温 41℃、30分間入浴 気温17℃ 雨のち曇り
・06/01(日)浴温 41℃、10分間入浴 気温22℃ 曇り
・06/02(月)浴温 41℃、10分間入浴 気温25℃ 晴のち曇り
・06/03(火)浴温 41℃、10分間入浴 気温20℃ 雨

取り組んだ感想:
入浴から2〜3分後には発汗し、入浴後には約500mLから1Lほどの水分補給を行いました。日によって気温に差があった為、汗の量にも違いがあったと思います。

試しに1日だけ自身で耐えられるだけの時間、湯船に入ってみましたが、これは30分が限界でした。引き続き、無理はせずに定期的な入浴を繰り返し、暑さに身体を慣らしていきたいと思います。

Tさん(企画部・30代男性)

[JP]田中さんより

行った取組み:辛いものを食べる

実施時期・天気:5月下旬 / 晴れ / 気温24℃

取り組んだ感想:
私は通勤時に片道30分以上歩いており、息子と毎日お風呂に入っているため、汗をかくために普段とは違う事をしてみようと考え、意識して辛いものを食べてみました。

「辛いものを食べる」は厚生労働省が”暑熱順化”の方法として推奨している訳ではありませんが、普段のウォーキングでは汗をかかないので、代謝を高めたいと考え、独自で実行してみました。

食べ終わる頃には顔が汗ばみ、通勤時のウォーキングよりも汗をかけたような気がします。そして、やっぱり中本のカップ麺、美味しいですよね。

まとめ

今回は、熱中症の予防対策である”暑熱順化”についてお伝えしました。

本格的な夏の暑さは、これからが本番です。体が暑さに慣れるまでには一定の時間がかかりますので、今から”暑熱順化”を始めて、この夏を健康に乗り切りましょう。

また、”暑熱順化”と合わせて、こまめな水分補給や適切な塩分摂取、日差し対策等も忘れずに行うようにしましょう。

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