2020.11.11

実大試験で実感するSTXの強さ

北海道の札幌市では11/04(水)に初雪を観測し、いよいよ本格的な冬の到来となりました。

雪と言えば、近年は積雪の深さが観測史上最高を更新する地点も多く、本来雪の少ない地域も含め記録的な降雪が局所的に発生するケースも多くなっており、積雪による被害は甚大化しています。

農業業界に携わる方々にとって、これからの時期で心配になるのは、積雪による農業用ビニールハウスの倒壊ではないでしょうか?

そこで今回は、当社製品のハイテン鋼管STXで農業用ビニールハウスの積雪を想定した実大試験についてご紹介させて頂きます。

STXで可能になる事

STXは従来材に比べ2倍の強度を持つ高抗張力鋼管です。

従来品(STK400)に比べかなり高い700N/㎟以上の引張強さを持ち、農業用ビニールハウスの材料として用いた場合、台風・積雪などの自然災害に強い設計が可能になります。

更にアーチピッチ/パイプサイズを調整する事で採光率が高まりハウス内が明るくなったり、部材数の減少で施工コストやトータルコストの削減が可能になります。

img03

実大試験の概要について

今回の実大試験では、農業用ビニールハウスの間口は7.2m、軒高3.6m、肩高は1.6mを想定し、曲げ加工を施した2本のパイプをアーチ状に組み、架台にセットしました。

STX試験_01

セットされたアーチの5箇所に錘を釣り下げ段階的に錘を増やしていきます。アーチパイプが破壊されるまで加重し耐えられる重さを計ります。

STX試験_03

積雪とおもりの重さの関係

アーチピッチを50cmとし、積雪50cm未満の積雪の単位体積重量を1.0kg/cm・㎡、積雪100cmの単位体積重量は1.5kg/cm・㎡として直線補間すると、積雪とおもりの重さの関係は以下表になります。

[jp][Blog]STX_01

実大試験の結果

試験は、①従来材STK400 φ42.7x1.6、②STXφ42.7x1.6、③従来材STK400 φ31.8x1.6、④STXφ31.8x1.6の4パターンで行いました。その結果は下記表のとおりです。
※④STXφ31.8x1.6に関しては、破壊前におもりが地面に着いた為、その重量を結果としています。

[JP][Blog]STX実大試験結果

この結果から、農業用ビニールハウスにSTXφ42.7x1.6/φ31.8x1.6を応用した場合、おおよそ1.3倍以上の積雪に耐える事が分かりました。

まとめ

今回はSTXの実大試験を基に、錘の重さを積雪量に置き換えてご紹介させて頂きました。

積雪量をおもりの数値に置き換える事で、よりSTXの強靭さが具体的にイメージしやすくなったかと思います。

今回ご紹介した実大試験は以下のとおりYouTubeでも公開されていますので、是非ご確認ください。

また、当社のSTXカタログは以下のリンクからダウンロードが可能です。併せてご活用頂ければ幸いです。ありがとうございました。

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