私たちの提供するメッキパイプへの加工の中で、お客さまから「作業の手間が省ける!」と、ご好評いただいているアイテムのひとつが"ピッチマーク"です。
メッキパイプに"ピッチマーク"施す加工をしておくと、農業用ビニールハウスを建てたり、パイプを地面に打ち込んだりする際に、位置決めや高さ調整の手間や作業時間が抑えられとても便利です。
今回は、「"ピッチマーク"って、どんな加工なの?」という方に向けて、詳しく加工の内容や活用方法を解説します。パイプ製品や加工オプションを適切に選ぶ為に、ぜひお役立ていただければ幸いです。
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"ピッチマーク"とはメッキパイプに目印をつける加工のこと
"ピッチマーク"とは、パイプ外周の所定位置に印字されたマークを指し、当社ではこのマークを施す加工を"ピッチマーク加工"、もしくはそのものズバリで"ピッチマーク"と呼んでいます。
具体的には、"ピッチマーク"をパイプに印字しそれを目印として活用することによって、農業用ビニールハウスの施工時にアーチパイプを建てる位置の目安になったり、地面にパイプを打ち込む際に埋込む深さの目安になったりして、パイプの寸法を測ったり部材の位置を確認したりする手間を省くことができ、作業の効率化が可能になります。
埋込みや建て方で多くのメッキパイプを活用される際に、パイプ1本1本の寸法を測るのが面倒だったり、大変だとお困りの場合は、ぜひ"ピッチマーク加工"されたメッキパイプのご利用をご検討いただければと思います。
"ピッチマーク"をメッキパイプに印字する方法
当社に於いて"ピッチマーク"は、専用の”インクジェットプリンター”を使って印字しています。具体的には、まず2つ並んだローラーの上に"ピッチマーク"を印字するパイプを乗せ、駆動ローラーを当ててパイプを転がします。
メッキパイプがローラーに挟まれてクルクルと転がっている間に、”インクジェットプリンター”で青いインクを吹き付けて、パイプの表面に青い線を入れる仕組みです。
かつてはマジックペンやスプレーでマーキングをしていた時代もありましたが、マークが長持ちしないという課題がありました。そこで”インクジェットプリンター”を導入し、現在に至ります。
また、"インクジェットプリンター"ですと、一本の直線のみならず二重線や点線、更には"+"を連続させた十字線や文字等、設定を変えるだけで様々なマーキングをすることが可能です。
"ピッチマーク"のインクが青い理由
私たちが"ピッチマーク"に青色インクを採用している理由は、赤や黄に比べて青は色あせしにくいからです。道端の道路標識を思い出していただくと、赤色部分は劣化していても、青色部分は色がハッキリ残っている場合が多いのではないでしょうか。何故なら青色は紫外線の影響を受けづらい為、退色しにくい特性があるのです。
またインクの種類としては、"顔料インク"を使用しています。こちらも、"染料インク"に比べて色あせしにくいのが理由です。メッキパイプは屋外で保管/使用されることが多いため、加工に使用する材料についても考慮する必要がある訳です。
担当社員からのコメント
"ピッチマーク加工"に携わっている渡邊建一さんにお話を伺いました。
──作業で気をつけていることは何ですか?
"ピッチマーク"位置のズレに対しては、特に気を使っています。お客さまはマークを目印にして農業用ビニールハウスを建てる訳ですから、マークがズレていたら大変です。
以前、自分が"ピッチマーク"加工へ配属された直後の時期に、実際にトラブルがありました。”インクジェットプリンター”のヘッド部分を固定するボルトの締めが緩く、マークの位置がズレてしまったのです。ですが、位置の確認をこまめに行っていたので直ぐに不具合に気づき、位置を正すことができました。
この経験を教訓として、"ピッチマーク"自体のチェックはもちろん、機械の確認やメンテナンスはより一層注意するようになりました。
──作業のこだわりを教えてください。
"ピッチマーク"を綺麗に印字する為に、インクの濃さを均一にするべく、”インクジェットプリンター”のメンテナンスを確実に行っています。それに、プリンターはデリケートな設備ですから、メンテナンスはこまめに行う必要があるんですね。特に冬場は現場が寒く、プリンターにとって過酷な環境ですので、使用しない時は毛布を掛けて、機械が冷えないようするといった対策もしています。
また、パイプの表面が汚れていると均一に"ピッチマーク"を印字できないので、汚れがある場合は1本1本ウエスで拭き取っています。
──お客さまへメッセージをお願いします。
お客さまに安心してお使いいただける製品をお届けするために、規格に合った確実な製品を作ってまいります。今後とも何卒宜しくお願いいたします。
"ピッチマーク加工"ができる製品の紹介
当社のメッキパイプにおいて、外径がφ19.1〜φ48.6までのサイズであれば、用途に関係なく原則すべての製品で"ピッチマーク加工"をご利用いただけます。
また"ピッチマーク"は1本だけではなく、ご要望に応じて複数本を入れることが可能です。なお、加工賃は1本当たりでいただいております。
もし"ピッチマーク加工"について何かご質問やご相談がある場合は、以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、大和鋼管が行っているメッキパイプ加工の1つ、"ピッチマーク"について詳しくお伝えさせていただきました。
記事内でご紹介した当社製品のお見積もりは無料で承っておりますので、ご希望の方は以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。担当者から折り返しご連絡させていただきます。また、ご質問やご相談も喜んで承ります。
最後までお読みいただき、感謝申し上げます。私たちは引き続き皆さまの"為になるお役立ち"の情報を発信して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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