2021.11.04

スノーポールでハウスを補強!?雪害対策にも単管パイプの活用を。

2021年10月17日(日)に今シーズンの初雪が北海道の稚内で観測されました。10月に初雪が降るのは2017年10月17日に北海道の釧路と旭川で観測されて以来の4シーズン振りで、今年は例年に比べて早い初雪となった様です。

近年では多くのハウスが豪雪によって倒壊するなどの甚大な被害が確認されており、特に年数が経過した農業用ビニールハウスは強度が低下してしまっていることが多いので、降雪前に必ずハウスの点検を行い、部材の更新や補強等の対策を講じる事が重要となります。

そこで今回は農業用ビニールハウスの雪害対策の一つとして、単管パイプを活用した”スノーポール”のについてご紹介させていただきます。

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スノーポールとは

スノーポールとは、農業用ビニールハウス内の中央部に設置をすることで積雪荷重への強度を上げ、ハウスの倒壊を防ぐ補強用の柱のことです。間口6mの農業用ビニールハウスに対して3m間隔で取付けることで、耐力が25kg/㎡向上します。(参考文献:平成26年2月の大雪被害における施設園芸の被害要因と対策指針)

スノーポール

写真:φ31.8㎜のパイプを使用

なぜ、積雪でハウスが倒壊するのか?

一般的に農業用ビニールハウスの倒壊は、屋根に堆積した雪の荷重•側面に堆積した雪による側圧•肩部に堆積した雪の沈降圧の力によってハウスが圧迫されることが原因です。

雪害のメカニズム

農業用ビニールハウスの屋根に雪が降り積もることにより、雪の荷重でパイプは肩部→屋根中央部→天井部”の順に変形していきます。最も曲がりやすい肩部は外側方向に、屋根中央部/天井部は内側方向に変形が起こる為、扁平な形状になることで、重みに耐えきれずに農業用ビニールハウスが倒壊します。

単管パイプのスノーポールでハウスを補強!!

今回はホームセンターやオンラインショップでも手軽に入手しやすい単管パイプを使用した”スノーポール”をご紹介します。用意する材料は以下の通りです。

部材

①ジャッキベース
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②単管パイプ
パイプ画像-SL700

 

③中柱ジョイント

 

④沈下防止の板/ブロック(地面が軟弱地盤の場合)
22206501_s

⑤水準器
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取付け方
  1. 3m毎に印を付け、スノーポールを立てる位置/本数を確認します。
  2. 単管パイプを農業用ビニールハウス内の棟からジャッキベースまでの長さで切断します。
  3. ジャッキベースをスノーポールを設置する棟の真下に置きます。地面が軟弱地盤の場合は、沈下防止の板やブロックをジャッキベースの下に敷きます。
  4. 単管パイプの上部に中柱ジョイントを差込みます。
  5. ジャッキベースのボルト部に単管パイプを差込みます。
  6. 水準器を単管パイプに当てて垂直になる様に調整をします。
  7. 単管パイプが垂直になった位置でジャッキベースを締込み、単管パイプを棟と地面に突っ張らせるようにしっかり固定をします。

まとめ

最近では豪雪地域でない場合でも想定外の積雪によって農業用ビニールハウスが倒壊してしまう事例が多く発生しています。普段から天気予報を確認や降雪前/後の対策をしっかりと行うことで、雪害被害を最小限に止めることもできるので、まずは常に積極的に情報収集を行いできることから具体的に取組んでいくことが大切だと思います。

また農業用ビニールハウスへのスノーポールの設置に加えて、屋根の上や側面に積もった雪の除雪を行うことによって、倒壊のリスクを大幅に下げることができますので、転倒や転落には十分注意をし安全/安心に作業を行ってもらえれば幸いです。

以前に当社のブログ記事で”農業用ビニールハウスの降雪前/後の対応について”もご紹介しておりますので、以下リンクよりご参照いただければ幸いです。

 ブログ記事:農業用ビニールハウスの降雪前/後の対応について

今回のスノーポールのに使うパイプとしてご紹介いたしました軽量単管パイプ”スーパーライト700”について詳しく知りたいという方がいらっしゃいましたら、下記カタログダウンロードフォームをご活用いただければ幸いです。以上、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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