ぶどうは雨にあたると、病気にかかってしまったり実が割れてしまうので、近年ではぶどうの大敵である雨への対策の重要度がより増しており、栽培で使用される"ぶどう棚"に雨よけの屋根を付ける等の対策も行われています。
ぶどうは雨に濡れるだけで病気にかかってしまうほど繊細なので、栽培はとても難しそうに思うかもしれませんが、実は品種によっては比較的簡単に一般のご家庭でも栽培する事ができます。そして成功のポイントは、どうやら"ぶどう棚"にあるようです。
そこで今回は、"鉄パイプ”を使った”ぶどう棚"について、農家さんと一般の方に対しそれぞれオススメの当社製品とその活用メリットをご紹介いたします。
ぶどう棚とは?
"ぶどう棚"とは、ぶどうのツルを誘引するための枠組みの事で、1本の柱の側に苗を植付け、その柱に沿って主枝を伸ばし、主枝から出る側枝をバランス良く水平方向に這わせるための構造物です。
"ぶどう棚"がないとぶどうのツルが誘引されずに実ったぶどうが地面に触れて汚れてしまいますし、ぶどうを食べる虫や動物、病気が近づきやすくなってしまいます。
また、美味しいぶどうができるためには、主枝が折れずに側枝に地面からの水分や栄養をシッカリ運ぶことや、ぶどうの葉に光があたってきちんと光合成が行われることなどが必要です。
"ぶどう棚"に沿わせてツルをあらゆる方向に延ばすことで、雨風があった場合にも主枝や側枝が折れにくく、葉にも均一に太陽の光が当たる様になるので、"ぶどう棚"はぶどう栽培において重要なポイントであるといえる訳です。
更に、ぶどうの栽培作業や収穫作業をより楽にスムーズに行う上でも、どのように"ぶどう棚"を組むのかがとても重要になります。
ぶどう棚には鉄パイプがオススメ
一般的に"ぶどう棚"を自作する場合は、竹/木/ワイヤー等の様々な資材が使われているため、「どの資材を選んだら良いの?」と悩む方もいらっしゃるかと思います。
そこで私たちとしては、雨風にも強く丈夫な"鉄パイプ"をオススメしています。
農家の方がトータルコストを減らすならハイテン鋼管の"STX"
農家の方が"ぶどう棚"を設置する場合は、トータルコストを減らすことができるハイテン鋼管の"STX"がオススメです。
ハイテン鋼管である"STX"は従来材に比べて約2倍の強度があり、台風・積雪などの自然災害にも耐えられます。
また、高い強度を活かして使用するパイプの本数を削減する事も可能で、広い面積で栽培を行いたい農家の方には特に資材費や施工費に於けるコストメリットを感じていただけるかと思います。
防食性にも優れておりサビにくく、長持ちする点でも安心です。
一般の方が自作するなら軽量単管パイプの"スーパーライト700"
一般の方が"ぶどう棚"を自作する場合には、軽量単管パイプの"スーパーライト700"がオススメです。
軽量単管パイプ"スーパーライト700"は従来材の単管パイプに比べ約25%軽いため、自作する際の作業負担が軽減されるだけでなく、1本あたりの強度が高いので、台風・積雪等の自然災害に強い丈夫な"ぶどう棚"を作成することができます。
さらに、単管パイプの結合で使われるジョイントやクランプなどの金具についても種類が豊富であり、ホームセンターやオンラインショップなどで簡単に入手できるというメリットもあります。
単管パイプで"ぶどう棚"をDIYする方法については、以下のブログに詳しく記載していますので、気になる方はぜひこちらもご覧ください。
ブログ:シャインマスカット栽培にも挑戦?!ぶどう棚を単管パイプでDIYする方法。
ぶどう棚を長持ちさせるには?
雨風や外気に晒される環境であるケースが多い"ぶどう棚"ですが、長持ちさせるにはどうしたらいいのでしょうか。
前項でご紹介した"STX"や"スーパーライト700"の場合、外面は溶融亜鉛メッキとトップコート、内面は水性亜鉛無機コーティング"ミズエコ"で覆うことで、赤サビの発生を防いでいます。
しかし、購入したパイプを切断してそのまま使用すると、切断面は防錆コーティングが施されていない鋼管の地肌がむき出しの状態になり、赤サビが発生しやすくなってしまいます。
端面に発生した赤サビを対処せず放置してしまうと、やがて鋼管全体にサビが広がり、パイプや"ぶどう棚"自体の強度にも影響が及びます。
こうしたトラブルを防ぐためには、以下のような対策が有効です。
- 切断せずにパイプをそのまま使用する
- 切断した端面を補修する
- 赤サビが発生した部分は早めに対応する
切断せずにパイプをそのまま使用する
基本的には、購入したパイプを切断せずにそのまま使用していただくことをオススメしています。
当社で扱うメッキパイプは、端面まで防錆処理が施されているため赤サビが発生しにくいうえ、縁のギザギザした突起物である"バリ"を取り除いたなめらかな状態になっているため、作業時に"バリ"で怪我をする心配もありません。
切断した端面を補修する
パイプを切断せずに使用するのが理想とはいえ、細かく長さを調整したい場合など、やむを得ず切断するケースもあるかと思います。
そのような場合には、亜鉛分を含む防錆スプレーやペイントで切断面の補修塗装を行うのが有効です。
切断面はそのままにしておくとサビやすいですが、防錆スプレーやペイントで補修塗装を行うとサビの発生を防ぐことができます。
補修塗装を行う際は、鉄地との密着性が良い"ジンクリッチペイント"がオススメです。ハケ塗りタイプやスプレータイプ等、状況や作業条件に応じて形状が選べるため、作業性や施工性にも優れます。
赤サビが発生した部分は早めに対応する
切断面をそのままにして赤サビが発生してしまった場合には、サビ部分を除去したうえで"ジンクリッチペイント"等のペイントや防錆スプレーで補修するか、赤サビの進行が酷ければパイプ自体を取り替える必要があります。
赤サビが発生したパイプや金具を放置していると、サビていない部材にもサビが広がる"もらいサビ"に繋がってしまうため、周囲のパイプがサビていないのであれば、赤サビが発生したパイプを取り替えてしまうのも一つの手です。
まとめ
今回は"鉄パイプを使ったぶどう棚のメリット"について、農家さんと一般の方それぞれに"STX"と"スーパーライト700"をご紹介させていただきました。
特に軽量単管パイプの"スーパーライト700"を使ったぶどう棚では、金具の種類を活かして方向を変えたり、雨よけの屋根を付けたりといった自由が効き易くなっており、アイデア次第で様々な形を自作できます。そのため、一般の方に限らず農家の方が"ぶどう棚"や雨除けを試作する際にもオススメです。
当社の軽量単管パイプ"スーパーライト700"のカタログは、以下のボタンよりダウンロードいただけますので、ご活用いただければ幸いです。
製品や製作物、その他のことに関してご質問やお気づきの点がありましたら、是非お気軽に下記のリンクからお問い合せいただければと思います。
今回も最後まで読んでいただき感謝申し上げます。当社では引続き、皆様の為になり役に立つ情報をブログで発信してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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