当社は、パイプハウスの骨組となる骨材やフィルムの巻き取り軸、暴風柵の支柱など、
しかし、多種多様な用途、製品ラインナップがあるため、詳細確認しながら当社製品の農芸用鋼管を選びたいけど、どこに聞けば良いか分からないという方もいらっしゃるのではない
そこで、今回は、
そもそも農芸用鋼管とは?
”農芸用鋼管”は、農業用鋼管・農ビ管・ハウスパイプ・農芸用パイプとも呼ばれ、ビニールハウスや果樹棚、各種支柱や柵などの園芸に使用されます。
農芸用鋼管の規格 (外径・厚み・強度)
"農芸用鋼管"は、およそ外径19.1mm〜48.6mm迄のサイズで、厚みは1.2mm〜2.4mmが一般的な規格です。強度に関しては、一概には決まっておらず、STK290/STK400/STK500などの一般構造用炭素鋼鋼管や700N級や590N級のハイテン素材を用いたハイテン鋼管があります。
農芸用鋼管の製造方法
製造方法はいくつか種類があり、一般的なのは”先メッキ”、”ドブメッキ”、”インラインメッキ”の3種類です。
- 先メッキ: 鋼板にメッキを施してから鋼管に成形する製法。もっとも市場に広く普及しています。
- ドブメッキ: 鋼板を鋼管に成形した後でメッキを施す製法。パイプの内外面にくまなくメッキを施せます。
- インラインメッキ: 鋼板を鋼管に成形しながらメッキを施す製法。他の製法に比べパイプ外面の防錆性が極めて高く、外観も美しく仕上ります。
農芸用鋼管のメッキ
農芸用鋼管には、亜鉛メッキの他にも合金メッキとして"ガルバリウム"や"ZAM"及び"スーパーダイマ"といったメッキの種類があります。
さらに、農芸用鋼管についてもっと詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、以下のブログを参考にしてください。
参考:大和鋼管ブログ_農芸用鋼管ってどんなパイプ?!その基礎知識から活用方法・購入までをまとめて解説。
用途別にオススメの農芸用鋼管をご紹介
用途別にオススメの農芸用鋼管をご紹介します。
①ビニールハウスや果樹棚の骨材
ビニールハウスや果樹棚の骨材は、従来製品に対しより”しなやか”で”強靭”な特徴を持つ"STX"がオススメです。”STX”は、鋼管の機械的性質である引張強さ/降伏点や耐力及び設計基準強度が、それぞれ従来材”STK400”に比べ約2倍以上のレベルに達しています。
②ビニールハウスの巻き取り軸
ビニールハウスの巻き取り軸は、内外面に亜鉛メッキ+ポリエステルコーティングを塗布し耐食性/耐候性に優れた”スーパーカラー”がオススメです。
③暴風柵、防獣柵、牧柵などの柵
暴風柵、防獣柵、牧柵などの柵には、”スーパーライト700”がオススメです。”ポストジンク”や”スーパーライト700”の”単管パイプ”は工事現場における仮設足場用の資材として使用されていることから強度と耐久性は抜群であり、“防獣柵”の部材にはまさに打ってつけです。
④ヒートレールの管材
大型の施設園芸に使用される”ヒートレール”の管材は、当社の”ポストジンク”がオススメです。”ヒートレール”は輸入されるケースが多く長さがおよそ5.5mに統一されていますが、当社であれば9mまでの長さのメッキパイプを製造できるので、溶接箇所が少なくなり、コストメリットが生まれます。
当社の"農芸用鋼管"のよくある質問 Q & A
ここからは、当社の"農芸用鋼管"に関する質問からピックアップし、Q&A形式でご紹介していきます。
Q1:大和鋼管の農芸用鋼管は、どのくらいの強度がありますか?
私たちの製造する農芸用鋼管の製品規格は、STK290/STK400/STK500/STKR400などのJIS規格に沿った一般仕様の農芸用鋼管やハイテン鋼管の”STX”まで様々な強度を揃えています。
ハイテン鋼管の”STX”は、従来の農芸用鋼管(STK400)と比較しておよそ2倍の700N/㎟(肉厚1.2mm、1.6mmの”STX”は780N/㎟)の強度があります。
尚、パイプハウスの強度(どのくらいの風に耐えられるか?やどのくらいの雪に耐えられるか?)については、パイプハウスの構造によって異なるため、当社から回答する事はできません。
Q2:大和鋼管の農芸用鋼管は、ZAMやガルバリウムなどの合金メッキですか?
私たちの製造する農芸用鋼管は、”ポストジンク”や”パーフェクトポストジンク”で、合金メッキではなく溶融亜鉛メッキです。亜鉛メッキは、合金メッキと比較して"光沢があり、表面が綺麗"や"犠牲防食の性能に優れる"といった特徴があります。
一般的に亜鉛メッキは合金メッキと比較して耐食性が劣ると言われていますが、亜鉛メッキの膜厚を調整する事で補う事ができます。
また、当社独自の製法で、全周均一に亜鉛メッキを施しその上から樹脂コーティングの”トップコート”を施しているため、先メッキ鋼管のように外面溶射部からの赤さびが発生することがなく、外観が美しくさびに強い農芸用鋼管です。
Q3:耐用年数は、どのくらいですか?
”ポストジンク”及び”パーフェクトポストジンク”の耐用年数は、仕様される環境や当社製品の規格によって異なります。一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会HPに掲載されている亜鉛の腐食速度を参考に、当社の"200Z(外面の亜鉛付着量200g/㎡)を例に計算すると以下になります。
暴露試験地域 |
腐食速度[g/㎡/年] |
耐用年数[200Z] |
都市・工業地帯 |
8 |
約22年 |
田園地帯 | 4.4 | 約40年 |
海岸地帯 | 19.6 | 約9年 |
※計算式:耐用年数=亜鉛付着量(g/m2)÷ 腐食速度(g/m2年)× 0.9
参考:一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会HP_溶融亜鉛めっきの耐食性
また、内外面にポリエステル樹脂コーティングを施した"スーパーカラー"は、従来品に比べて3倍以上の耐食性があり、赤錆が発生しにくく、過酷な環境にも耐える事ができます。
Q4:パイプハウスの見積はできますか?
当社では、パイプハウスの見積を行っておりませんが、お問い合わせいただければ当社が取引を行なっているパイプハウスの販売店をご紹介する事ができます。
当社が製造/販売するハイテンパイプ"STX"に関わる取引先さまの中で、"STX友の会"というネットワークがあります。北は北海道から南は沖縄までの全国規模で参加していただいている会員さまがいらっしゃいますので、最寄りの会員さまをご紹介する事が可能です。
Q5:パイプの曲げ加工はできますか?
当社は曲げ加工や曲げ加工を施した農芸用鋼管を販売しておりません。しかし、お問い合わせいただければ当社が取引を行なっているパイプハウスの販売店をご紹介する事ができます。こちらもお気軽にご相談ください。
Q6:どのような加工ができますか?
パイプ同士を連結するための"スエージ加工"や、寸法ピッチや位置マークなどを入れる"ピッチマーク"、"地際加工"などの加工対応を行っています。
当社の"農芸用鋼管"の製品/サービスのラインアップを確認したいという方がいらっしゃいましたら、以下のリンクのブログをご確認ください。
リンク:大和鋼管ブログ_農芸用鋼管の選択は如何に?!大和鋼管の製品/サービスのラインアップについて。
まとめ
今回は、
今回ご紹介した内容以外のご質問についても喜んで承りますので、以下のフォームよりお気軽にご連絡ください。
また、当社の農芸用鋼管の見積が欲しい方がいらっしゃいましたら、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき感謝申し上げます。当社はメッキパイプをご活用する際に、お客さまに最も頼られるベストパートナーになることを目指し、日々"為になるお役立ち"の充実に努力してまいります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
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