近年益々災害が激甚化する中、早急に農業用ビニールハウスの補強や果樹棚等の補強等の農業資材の分野で単管パイプが活躍します。
単管パイプはホームセンターにて販売されているので入手が簡単で付属の金具類も充実している為、施工業者さまや農家さまも直ぐに活用し易い資材です。
一方で、農業資材に使用すると農業用ビニールパイプハウスのパイプよりも後から買った単管パイプの方が早く赤錆が出てしまったという経験はありませんか?
今回は、農業用ビニールハウス用のパイプと、単管パイプの製品仕様の違いと単管パイプを農業資材として活用する上での注意点/選び方についてご紹介します。
なぜパイプの耐食性が違うのか?
一般的に単管パイプと農業用ビニールパイプハウス等に使用されるパイプは耐食性の仕様、つまり亜鉛メッキの付着量が異なります。
これは農業資材として使用されるパイプは、農業用ビニールパイプハウスの内部の様に高温多湿で通気性の悪い環境に常設される為、より高い耐食性を実現すべく亜鉛メッキの付着量を増やすべきだと想定されている為です。
一方で単管パイプは軽仮設の現場の様に基本的には水捌けが良く通気性の高い現場での使用が想定されており、また製造メーカー間の競争が激しく徹底したコスト管理を行なっている為、一般的な仕様では亜鉛メッキの付着量が農業資材に比べ低く設定されています。
具体的に私たちの製品規格で比較すると、パイプ外面の亜鉛付着量は単管パイプでは約120g/㎡、農業用ビニールパイプハウス用パイプでは約200g/㎡に設定されています。
単管パイプを活用/選択する上での注意点
上記の様な背景を踏まえると単管パイプを農業資材として使用する場合は、その製品特性の差に注意し活用用途を限定する事をオススメします。
基本的には農業用ビニールパイプハウスの内部の様に湿度が高く風通しの悪い場所での活用は避けた方が無難です。特に農業用ビニールパイプハウス等の補強として使用する場合は、単管パイプのサビによって農業資材のパイプがもらいサビを発生させる様な事態は徹底的に避けるべきです。
そして、製品を選ぶ際には、単管パイプは一般的に農業資材として活用されているパイプよりも外径が大きいので、作業性を考えると軽量なモノを選ぶ事が無難です。
最後に一番大事なのは、なによりも単管パイプ耐食性に注目し、より優れた性能のモノを選択する事をオススメします。
軽量単管パイプの耐食性の比較
そこで、ホームセンター手に入れ易い軽量単管パイプを4種類準備し、サイクル試験を実施して耐食性を比較しました。
サイクル試験―暴露試験の相関性
上記の試験結果より、私たちの”スーパーライト700”と国内B社は、30サイクルでも赤サビは確認されませんでしたが、国内A社と輸入材は、溶射部分から発生した赤サビが確認できます。
輸入材は亜鉛付着量が最も少なく、溶射部以外からも赤サビが発生している事が分かります。
やはり、全周溶融亜鉛メッキである私たちの製品は、赤サビが発生しにくく赤サビに強い軽量単管パイプだという事が分かります。
リンク:ポストジンク(スーパーライト700も含む)の表面製品使用について
まとめ
今回は単管パイプを農業資材として活用する上での注意点と製品の選び方についてご紹介しました。
単管パイプを農業資材として活用するならサビに強い製品を選ぶ事が重要なのですが、ホームセンターの売り場でどの単管パイプが亜鉛付着量が一番多いかを識別する事は難しいのが現実です。
一方で私たちのスーパーライト700は多くのホームセンターで販売され、溶射部がなく赤サビに強い軽量単管パイプですので、他社製品に比べてより農業資材として活用し易い仕様になっております。
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