私たちはSTX友の会の取組みや従来の2倍強度があるハイテンパイプSTXの普及等、農業の強靱化に向けて様々な取組みを行って来ました。
農業の強靱化は、SDGs2.4にも目標が掲げられており、地球規模での課題となっています。
日本では生産性の向上/安定の為に施設園芸の取組みが進んでいますが、自然災害が年々激甚化する中でビニールハウスもより強靱な設計が求めらます。
ビニールハウスを強靱な設計にする為には、従来の2倍強度があるハイテンパイプの採用する事が有効なのですが、日本に多く発生する台風等の強風対策の場合は併せて農業用ハウスの基礎も強化する事が有効です。
今回は、農業の強靱化が地球規模の課題になっている背景及びビニールハウスの強風対策として基礎について調査した内容と有効な技術をご紹介します。
農業の強靱化は地球規模の課題
持続可能な開発目標・SDGsは人々が豊かな暮らしを送るために世界各国が共通で掲げ地球規模で向かう目標で17の目標と169のターゲットで構成されています。
その中でSDGs2.4のターゲットでは、以下の様に農業の強靱化についての目標が掲げられています。
2030年までに、生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水およびその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。
この様に農業の強靱化は地球規模の目標でありますが、自然災害への対策は国土の特徴に合った対応が必要です。
日本では、ビニールハウスを活用する施設園芸の取組みを進めていますが、外国に比べて台風、大雨、大雪などの自然災害が発生しやすい国土の為、年々激甚化するこれらの自然災害にどのうように立ち向かって行くかが課題になると私は考えます。
なぜ強風対策に基礎の強化が重要なのか?
ビニールハウスの側面に強風が吹いた場合、風上側のパイプには持ち上げれる力が働き逆に風下側は押し込まれる力が働きます。
ビル等の一般的な建築物であれば過大な自重があるので風の力では殆ど浮き上がる心配がないのですが、ビニールハウスは自重が軽い為、この浮き上がりに対して抵抗する措置を施さなければなりません。
もし浮き上がってパイプが地面から抜けてしまった場合、ハウスは強風の力で大きく変形して倒壊してしまうので作物も甚大な被害を受ける事になります。
このようにビニールハウスの強風対策には、もちろんアーチパイプが壊れない事と、引き抜かれない為の基礎も重要になります。
農業用ハウスの代表的な基礎の種類
一般的なビニールハウスは、地中差込み式で基礎を使用しないケースが多いかと思います。
ビニールハウスの基礎として採用されている代表的な基礎の種類と特徴を調べた所、ビニールハウスの基礎は施工条件から以下の①→③の順番で検討する流れが一般的だという事が分かりました。
①生コンクリート
- 施工費を含めると安価で対応できると言われている
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生コン工場が近傍にあり、2 時間以内に作業を完了できる事等、制約される条件が多い。
②杭や地中プレート等
- 施工機器が必要になる場合もあり施工費が高額になる場合もある。
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地盤強度をベースとした設計計算の対象とならない事が多い。
③コンクリート 2 次製品
- 施工条件に縛られにくく、様々な場所で活用できる
- 設置位置精度が求められる
- ビニールハウスの新設時のみ対応可
ビニールハウスの基礎は施工条件により採用できる種類が異なりますので、ビニールハウスの基礎が強風対策の為に浸透する為には、場所や環境を選ばずに施工でき、一定の耐力を確保できる"応用性"が課題だと私は考えました。
農業用ハウスの基礎として応用し易い「くい丸®」のご紹介
くい丸®は、長年にわたり、多くのプロユーザから支持されてきた鋼管杭で、柔軟な施工性と、抜けにくさ(押込み・引抜きの強度が単管パイプの2.5倍※)が特徴のコストパフォーマンスに優れた世界最強の鋼管杭です。
くい丸®は以下の紹介動画がありますので是非、動画をご確認下さい。
施工性も優れている為、現場の人件費の削減に大きく寄与し、 建築現場の仮囲いやフェンス、太陽光発電基礎にも多く採用される等、数多くの現場の安全と安心を支えています。
株式会社くい丸の公式HPでは詳細な仕様等が記載されていますので、以下のリンクよりご確認下さい。
農業用ハウスの基礎として応用し易い「あしがためTM」のご紹介
「あしがためTM」は、プレパックド充填方式により現地構築する基礎コンクリートです。
基礎重量を対象とした設計手法が、シンプルかつ地盤条件の影響が最も少なく、本来は取り扱いに苦慮するコンクリート製品等の重量物と同等の効果が期待でき、取り扱いに苦慮しない事が特徴です。
熟練・経験を必要とせず、施工性に優れ、品質管理が大幅に軽減できます。
「あしがためTM」について詳細を知りたい方は、以下のリンクよりお問合せ下さい。
リンク:お問合せ | 日鉄高炉セメント株式会社 (kourocement.co.jp)
まとめ
今回は、農業の強靱化が地球規模の課題になっている背景及びビニールハウスの強風対策として基礎についてご紹介させていただきました。
農業の強靱化は、地球規模の課題ですが、それらの具体的な対策は国や地域の環境に合った対策が必要です。
既に設置されているビニールハウスには防風柵による強風対策も有効ですので、過去のブログでご紹介させていただいている内容にご興味があれば以下のリンクよりご確認下さい。
もし、今回ご紹介した「くい丸®」や「あしがため」の製品にご興味がありましたら、販売店さまをご紹介しますので、以下のフォームからお気軽にお問合せ下さい。
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