農業用ビニールハウスに携わる皆さまは"スエージ付きパイプ"について馴染みがあるとは思いますが、実はこの"スエージ"にもさまざまな種類があり、それぞれの特徴があります。
そこで今回は、私たちが製造している農業用ビニールハウス用の鋼管に施されている2種類のスエージとその強度を上げるうえでのコツについてご紹介させていただきます。
スエージとは?
"スエージ"は"かしめる"や"プレス加工"を意味する英単語"swage"からきていると考えられます。農業用ビニールハウスのパイプに於けるスエージ付きのメッキパイプとは、先端の外径を絞ってテーパーや勾配をつけたり、先を細くしたりする成形加工が施されたパイプのことです。
スエージ付きのメッキパイプは、差し込む事で繋ぐことができますので、農業用ビニールハウスとして採用される事が多く、農業資材の業界では広く知られている製品で、私たちの農業用ビニールハウスのパイプに施すスエージは、"テーパータイプ"と"ストレートタイプ"の2種類があります。
テーパータイプのスエージ
私たちが農業用ビニールハウスのパイプに施すスエージは、現時点ではテーパータイプのスエージをメインに採用しています。
テーパータイプのスエージは、メッキパイプの外径が緩やかに絞られている事が特徴です。パイプを差込んだ際にテーパー部に引っ掛かり食い込むことで簡易的に結合することができる為、テーパータイプのスエージは扱い易く、どなたでも施工し易いスエージです。
ストレートタイプのスエージ
ストレートタイプのスエージは、外径が一気に絞られている事が特徴です。差込部分に引掛りがないので、奥までしっかりと入れる事ができます。
また、ストレートタイプのスエージは、差し込む長さが一定である為、パイプを繋いだ場合の誤差が出にくい事がメリットです。
一方で、ストレートタイプのスエージを抜けないようにする為には、スエージ部と差し込むパイプの管端に"穴あけ加工"を施してボルトで留めを行う必要があり、特に農業用ビニールハウスが大型になると準備や施工の難易度が上がります。
パイプに穴あけ加工を行わない場合は、ボルト締めと比べて若干引張る力に弱くなりますが、パイプを差し込んだ後にカシメを行ったりビスで留める事で抜けを抑止/防止することも可能です。
また、メッキパイプに穴あけ加工やビスを打った場合には、鉄地が剥き出しになり赤サビが発生し易い状況になっていますので、ジンクリッチスプレー等でしっかりと補修を行う事をお勧めします。
テーパータイプのスエージの強度は?
ここまで2種類のスエージの特徴を説明しましたが、「テーパータイプのスエージは施工し易いけれども、強度が落ちるのでは?」と疑問を持った方もいらっしゃるかと思います。
テーパータイプのスエージの強度が気になる方は、ストレートタイプのスエージと同様に差し込んだ後にカシメを行ったり、ビスで留める事で強度を上げる事が可能です。ビスで留めた際はジンクリッチスプレー等でしっかりと補修を行う事で赤サビの発生を抑える事もできます。
まとめ
今回は、私たちが行なっている2種類のスエージについてご紹介しました。ここで紹介した2種類以外にも、巻取軸用の楕円型スエージや花形の断面になったスエージタイプも市場に流通しています。
私たちが普段在庫しているスエージ付きの農業用ビニールハウスのパイプは、全て施工のし易いテーパータイプのスエージになります。もし、私たちが在庫している農業用ビニールハウスのパイプ一覧を確認したい業者さまがいらっしゃいましたら、以下の農芸用パイプご相談フォームからご確認ください。
また、ストレートタイプのスエージ付きのメッキパイプや在庫していないサイズでスエージ付きのメッキパイプが必要な業者さまがいらっしゃいましたら、サイズと数量によっては加工ができますので、お気軽に以下のご相談フォームよりご相談ください。以上、宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。
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