2021.01.27

鋼管メーカー各社の値上げ状況と大和鋼管の値上げ方針について。

早いもので今年ももうすぐ1ヶ月が経とうとしています。皆様はいかがお過ごしでしょうか?

私は今月12日、日本製鉄が熱延/酸洗/冷延/めっきの全品種を対象に、2月出荷分からトン当たり1万5千円値上げをプレスリリースし、昨年10月からの5千円と併せ2万円の値上げが市場にどう影響するのか気になっています。

特に薄板(母材コイル)の値上げが今後、鋼管にどう影響するのか?需要は?供給体制は?価格は?どうなっていくのかが気になるところです。

そこで鋼管メーカー各社の値上げおよび、当社の値上げ方針をご紹介させて頂き、皆さまの「為になる」情報発信で「お役立ち」が出来れば幸いです。

また鋼材市況全体に関しては、下記ブログをご参考頂ければ幸いです
 ブログ:2021年1月14日配信_鋼材価格はどこまで上がる?? 足元の鋼材市況について。

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鋼管メーカー各社の値上げについて

現在、自動車向けの回復と高炉減産、輸入材入着減少で母材確保が困難、普通に調達が出来ていない状況です。

一方で、COVID-19でPC用半導体に需要が旺盛、自動車生産回復、EV化加速で車用が逼迫、米中摩擦も不足に拍車をかけて半導体が台湾勢に注文が集中している様です。

その様な状況下で今月に入ってから新聞等で報じられた鋼管関連の値上げの情報は以下の通りです。(出所: 日本金属通信社)

  • 2021/01/15 モリ工業: 2月22日出荷分から、ステンレス製品10~12%値上げ
  • 2021/01/20 日本製鉄: 国内店売り炭素鋼鋼管全品品種を2月引き受け分から1万5千円値上げ
  • 2021/01/21 新家工業: 普通鋼鋼管全品種で3月出荷分から1万5千円値上げ
  • 2021/01/22 日鉄建材:主力建築商品全品種3月から1万5千円値上げ
  • 2021/01/26 日鉄鋼管:4月出荷、1万5千円以上の値上げ 全品種対象、向け先も聖域なく
  • 2021/01/26 中山三星建材:3月分より1万5千円値上げ 軽量形鋼、中径角形鋼管、丸パイプ

各社昨年度分を含めて合計トン当たり2万円の値上げに取り組んでいる状況だと私たちは認識しています。

その一方で東京製鐵は2月の売出し価格を据え置きました。据置きはスクラップ価格高騰と1月の売出し価格をトン当たり1万円と大幅に値上した後の状況を踏まえての判断で、需要が想定よりもは強くなく、価格上昇は天井感こそあれど反落傾向は感じられない感触です。

いずれにせよ、日本製鉄及び各鋼管メーカーは追加でのトン当たり1.5万円/昨年よりの累計で2万円を浸透させ、安定供給が可能な価格レベルを目指すという事だと私たちは捉えています。

大和鋼管の値上及び供給方針について

当社は母材コイルの仕入元である日本製鉄と今まで以上に連携を強化しながら日々密に状況の確認を行い、安定供給へ最大限の努力を行っております

今後の製品価格においては昨年からの合計でトン当たり2万円の値上げをお客さまに丁寧に説明をし、ご理解を頂く努力を進めて参ります。

一方で足元ではゲリラ豪雨さながらのゲリラ豪雪により大雪被害は発生しており、農業資材分野を中心に今後は復旧/復興への緊急対応がでてくると思われます。

必要な方々に必要な製品が必要な分だけ必要なタイミングで提供できる様に密に意思疎通をさせて頂きながら、一人でも多くのお客さまに、少しでも満足頂ける価格とタイミングで製品をお届けできる様、日々努力を重ねていく所存です。

まとめ

足元は急速な値上げ基調と需給の逼迫で非常に厳しい状況下ではありますが、私どもはお客さまと仲間一人ひとりの為に、先が見えなくても”為になるお役立ち”を遣り切る姿勢で、今後もこの難局に取組んで参ります。

安定供給と小売業界さまへの価格転嫁の一助になればと思い、各社のプレスリリース記事を纏めました。宜しければ下記フォームより資料をダウンロードし、足元の情報共有や営業活動に有効活用頂ければ幸いです。ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。

※新聞社さまより掲載記事のダウンロード資料化の許可は頂いておりますのでご安心下さい。

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