2021.08.25

単管パイプの輸送時のCO2排出量は??数字で見えてくる身近な環境対策。

昨今では異常気象が頻発している事もあり、最近では国内外で二酸化炭素排出量を数値を用いて”見える化”する”カーボンフットプリント”への認知が進み、個人や企業がそれぞれの生活や企業活動を行う中で排出している温室効果ガスを削減して行く意識が高まっています。

確かに実際に温室効果ガスがどの様な活動でどれだけ排出されているかを具体的に二酸化炭素の量という数字で把握し、実行可能な所から排出量を減らして行く事はとても合理的且つ効果的なアプローチです。

 参考文献:カーボンフットプリントとは

そこで今回は、”カーボンフットプリント”の一部として物流分野のCO2排出量を算定する”改良トンキロ法”と、単管パイプを輸送する時に発生するCO2を具体的に算出した例をご紹介させていただきます。

輸送時のCO2を計算する方法

先ず初めに比較的簡単にCO2排出量を算定できる”改良トンキロ法”をご紹介します。”改良トンキロ法”とは、積載率と車両の燃費の種類、最大積載量別の輸送トンキロからトラックのCO2排出量を算定する方法です。

参考文献:経済産業省・国土交通省 物流分野のCO2排出量に関する算定方法ガイドライン

改良トンキロ法は具体的には、以下の計算式によって計算を行います。

CO2排出量[t-CO2] =① 輸送トンキロ[t・km] x ②改良トンキロ法燃料使用原単位[ℓ/t・km] x 1/1,000(単位換算) x ③CO2排出係数[t-CO2/kℓ]

ここで ①輸送トンキロ[t・km]は、輸送重量[t]と輸送距離[km]を乗じた値です。

   ①輸送トンキロ[t・km] =  輸送重量[t] x 輸送距離[km]

②改良トンキロ法燃料使用原単位[ℓ/t・km]は以下の表より引用します。

改良トンキロ法エネルギー消費原単位_表

③CO2排出係数[t-CO2/kℓ]は以下の表より引用します。

二酸化炭素排出係数_表

単管パイプを輸送する時に発生するCO2の計算例

そこで今回は実際にこの”改良トンキロ法”を使って、最も一般的なサイズである4mの単管パイプ900本を、軽油を燃料とする10tトラック(最大積載量9,900kg)を使って、100km離れた場所へに運搬した場合に、どのくらいCO2が排出量が削減できるのか計算しました。

ここで10tトラックの最大積載量は以下の計算式で算出しました。

   最大積載量 = 車両総重量 ー (車両重量+乗車員等の重量) 

10tトラックの車体の構造/形状/大きさ等によって異なりますが、車両総重量は20t、車両重量を10t、乗車員等の重量は乗車員一人あたり55kgとその他荷締め道具等も加味し0.1tとして計算すると、最大積載量はおよそ9,900kg(9.9t)となります。

①輸送トンキロ[t・km] =  輸送重量[t] x 輸送距離[km] = 10.9[kg/本] x 900[本] x100[km] = 9.81[t・km]

②改良トンキロ法燃料使用原単位[ℓ/t・km] = 0.0390[ℓ/t・km]

③CO2排出係数[t-CO2/kℓ] = 2.62[t-CO2/kℓ]

CO2排出量[t-CO2] = 9.81[t・km] x 0.0390[ℓ/t・km] x 1/1,000 x 2.62[t-CO2/kℓ] = 1.00 x 10-3[t-CO2]

上記の計算結果より、4m1本あたりおよそ1.1gの二酸化炭素が排出されることが分かりました。

コレが100本であれば110g、1,000本であれば1.1kg、100キロ移動させる毎に温室効果ガスを増やす訳ですから、正に”ちりも積もれば山となる”です。

そして我々一人ひとりが少しずつでも意識して行動すれば、様々な形で着実に温室効果ガスを削減する事が可能です。我々としても身近な所からシッカリとCO2排出量の削減に取組んで行きたいと思います。

まとめ

今回は輸送時に発生する二酸化炭素を算出する”改良トンキロ法”と、従来の単管パイプでの具体的な計算例をご紹介しましたが、身近な所から温室効果ガスの発生を数字で把握する事で、私自身の環境対策への感性を高められることを実感しました。

私たちの主力製品である軽量足場管”スーパーライト700”は、ハイテン素材を用いた従来の単管パイプよりも25%軽い軽量単管パイプですので、輸送効率を向上し発生するCO2も削減する事が可能です。

正に”こんなところからエコ”が可能な、私たちの”スーパーライト700”についてご興味を持たれた方は、以下のカタログダウンロードフォームより資料をダウンロードしてみて下さい。

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また実際にご自身や自社でもCO2排出量を計算してみたい、実際に計算してみたので確認して欲しい等のお問合せがありましたら、以下のリンクからご遠慮無くお問合せ頂ければ幸いです。
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最後までお読み頂き感謝申し上げます。引続き宜しくお願いいたします。ありがとうございました。


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