2020.06.15

メッキパイプの白サビ対策にはヒモ?!通気性確保のチョッとした工夫。

亜鉛メッキ製品の保管をしていて、結束を解いたら中で”白サビ”が発生していたというご経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

特に梅雨や台風の時期は気温や湿度も高く、雨に濡れなくても白サビが非常に発生しやすい環境下と言えます。つまり「屋内で雨に濡れないからサビは大丈夫!」と思っていても、結束しているパイプ同士の間は通気性が悪く、その湿度から白サビへ発展することもあります。

そこで今回は、当社の行なっているメッキパイプの白サビ対策で実践している”ヒモを活用したちょっとした工夫”をご紹介いたします。

白サビはどうやって発生するの?

そもそも「何故、白サビはどうやって発生するのか?」を理解することで、どの様な対策をすれば白サビ発生を軽減する事ができるのか対策が見えてきます。

白サビとは、鉄地にメッキした亜鉛が空気中の“酸素”と“水”に反応し錆びてできたものです。この白サビは腐食から守る為に、亜鉛メッキの表面に亜鉛酸化物という白いチョークの粉のようなモノが形成された状態のことを言います。
※詳しくは下記ブログ記事で白サビ発生のメカニズムで説明しておりますので、ご参考ください。

 参考文献:白サビって何?!発生のメカニズムと見掛け程悪くない耐食性への影響。

その為、パイプを結束するとどうしても通気性が悪くなり、水気や湿気が逃げずに溜まってしまうことで、”亜鉛が汗をかき白サビを発生させてしまう”原因になります。

白サビ対策にヒモ?

そこで、白サビ発生を改善すべく当社が行った白サビ対策へのちょっとした工夫、それは”ヒモ”です。

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実はこの”ヒモ”を結束されたパイプ同士の間に挟むことで、パイプ同士に隙間ができて水気/湿気を取除くと共に、通気性が改善されて白サビが発生しづらくなります。つまり、この白いヒモがパイプ同士の密着を回避し、白サビ対策の役目を担っているのです。

例えば、下記の写真にある角型パイプや外径の小さなパイプの場合は、特にパイプ同士が密着し易くなる為、水気/湿気が溜まったり通気性も悪くなるので、ヒモを挟むことで軽減することができます。

何このヒモ?白サビ防止にはパイプもシッカリ三密回避!!

この時期はパイプにとって通気性を確保する”隙間”がとても大事になりますので、くれぐれも「何これ?」といって結束を解く前に、このヒモを引抜かない様お願いいたします。

まとめ

普段から抱えている問題/課題は、「何故、白サビが発生するのか?」根本的な原因を知ることで、日常よく使っているモノやちょっとした工夫やアイデア次第で軽減できることもあります。

一方で、今回の白サビ対策は白サビ発生の進捗を遅らせるものになります。長期的に保管する場合は、メッキパイプの結束を解いて、パイプ間の水はけや風通しをよくする等、保管方法や場所に併せた白サビ対策を行っていただく事をお願い致します。

梅雨時の白サビ防止に関して、何か保管方法や納期のタイミング等でご質問/ご相談があればご遠慮無く以下のお問合せフォームをご活用いただければ幸いです。以上、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。新規CTA


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