2021.04.07

鉄鉱石の値上げが鉄鋼製品の相場に与える影響について。

中国の鉄鋼需要はまだまだ旺盛な状況で、それに合わせ鉄鉱石のスポット価格は急騰しています。

もちろん、鉄鉱石が値上がりすると、それを原料とする鉄鋼製品も値上がりする訳ですが「鉄鉱石の値上がりが具体的に鉄鋼製品の値上がりにどれくらい影響するのか?」について、中々イメージしにくいのではないでしょうか?

そこで”今回は鉄鉱石の値上げが鉄鋼製品の価格に与えるインパクト”ついてご紹介させて頂きます。

[JP][Blog]製鉄所

鉄鋼製品の原料について

先ず高炉において鉄つくる際に主に必要となる原料は、以下の写真にある様な鉄鉱石・石炭・石灰石の三つになります。

[JP][Blog]鉄の材料出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipediaより

はじめに鉄鉱石と石炭を蒸し焼きにしたコークスと石灰石から炭素含有量の高い"銑鉄"が作られます。

"銑鉄"は硬くて脆いので構造物に使用する事はできませんが、炭素や不純物を除去して成分を調整する事で"銑鉄"が強くしなやかな"鋼"に変身します。

"銑鉄"1トンあたりに必要な原料は、およそ鉄鉱石1.6トン、コークス0.4トン、石灰石0.1トンと言われています。

つまり、鉄鉱石の値上げが鉄鋼製品の価格に与えるインパクトは、これらの関係を考慮する必要があります。

鉄鉱石の値上げが鉄鋼製品の価格に与えるインパクト

以前のブログでご紹介しましたが、足元では鉄鉱石のスポット価格が四半期価格として実に9年振りの高値となっています。

[JP][Blog]鉄鋼石価格推移表

上記のグラフの期間で最もスポット価格の低い2018年3月〜7月の期間と最も高い2021年1月を比べるとトンあたりおよそ100ドル値上がりしている事が分かります。

そこで鉄鋼製品の価格へのインパクトを推測すると、"銑鉄"1トンあたりにおよそ鉄鉱石は1.6トン使用されるので、鉄鉱石がトンあたり100ドル値上がりした場合に鉄鋼製品の材料費への影響はトンあたり160ドルになります。

つまり、鉄鉱石が値上がりすると鉄鋼製品はその値上げ幅の1.6倍が材料費として負担がかかる事になります。

まとめ

今回は”鉄鉱石の値上げが鉄鋼製品の価格に与えるインパクト”をご紹介させて頂きました。

もちろん、鉄鋼製品の相場は原材料価格だけで決まる訳ではなく、その他のコストとして、人件費/運送費/光熱費等の諸経費等も考えられます。

更に今回の鉄鋼製品の値上げの背景である"国際的な需要と供給のバランス"も関連してきますので、それぞれの状況に応じて背景を理解し価格交渉を行う事が重要だと考えます。

足元の値上げ状況にに関して何か気になる事が御座いましたら、何時でもご遠慮無く当社にお問合せ頂ければ幸いです。以上、宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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