2020.11.18

今後の値上げの展開は?背景にあるアジアの鉄鋼情勢及び輸入品の状況について。

前回のブログでは中国の経済回復や自動車関連需要の復調等による鉄源のタイト化等により日本国内で鋼材の値上げが相次いでいる状況についてお話しさせて頂きました。

11月16日に東京製鐵がH形鋼や熱延コイルなど全ての鋼材の12月契約価格を1トンあたり2,000円引上げると発表し、国内市況は川下への価格転嫁に向けた動きが加速すると想定されます。

そこで今回は、その背景にあるアジアの鉄鋼市場の情勢および日本への輸入品の状況に関する私たちの見解を皆さまに説明させて頂き、今後のご商売の参考にして頂ければと考えております。

アジアの鉄鋼市場の情勢は?

世界鉄鋼協会が10月26日までにまとめた9月の粗鋼生産量は1億5,636万トン(前年同月比:2.9%増)でした。そのうち目立って上昇したのは中国/韓国/インドの3ヶ国であり、更にその中でも中国は9,256万トン(前年同月比:10.9%増) と全体を牽引し、2ヶ月連続で前年実績を上回っています。

また韓国では鉄鋼メーカー最大手POSCOの粗鋼生産が前年と同程度の水準にまで回復していることもあり、9月の粗鋼生産量は前年同月比2.1%増の583万トンと7カ月ぶりの前年超えとなりました。特に自動車用鋼板を中心に鋼材の販売量が大きく増加しつつある傾向なのは、日本の足元の状況に似ていると私たちも感じる次第です。

一方でコロナ禍の報道が目立つインドでも粗鋼生産も852万トンと前年同月比2.9%減まで回復しております。特に中国向けの輸出が大幅に増えていることに加え、内需の回復も追い風となっており、タタ製鉄やJSWスチールといった現地大手の粗鋼生産が復調しています。

日本への輸入製品の状況は?

2020年10月7日発行の日刊鉄鋼新聞において、韓国のPOSCOが、日本向けの一般・店売り向け販売価格については、薄板類を含む全品種で11月積みを目処に5,000円/トン程度値上げすることが発表されました。

その背景には、やはり鉄鉱石/亜鉛等の原材料値上げや中国を中心とした自動車関連の需要回復に影響され、一般・店売り向けの製品供給がタイトになっていることがあると考えられます。

一方で私たちの主力製品である単管パイプに関しては、韓国単管パイプの日本への輸入が2020年7月より前年と比べると約500トン〜1,000トンほど落ち込んでいるのが下記グラフより解ります。

[JP][Blog]韓国足場グラフ

正直この状況は需要面/供給面の何れもしくは両方の状況がどこまで影響したのかは解りかねますが、これは上記の一般・店売り向けの製品供給がタイトになっている状況とも相関している様に思われます。

まとめ

今回は前回のブログで説明させて頂いた日本国内で鋼材の値上げが相次いでいる状況の背景にあるアジアの鉄鋼メーカーの情勢や日本への輸入状況を近々の変化も含めてご紹介させて頂きました。

国内のみならずアジアでも既に母材の価格が上昇しており、タイト感がより強まっていくことが懸念され、国内外の鋼管メーカーは何れも製品価格への転嫁をせざるを得ない状況が加速してくる様相に思われます。 

そのような環境下で、想定以上に「納期が間に合わない」、「数量が足らない」等のお悩みやご懸念がございましたら、下記見積り申込みフォームより是非お気軽にご相談/ご質問頂ければ幸いです。

可能な限りのご協力/ご支援をさせて頂ければと考えておりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。有難うございました。

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