2024.02.07

"程よい緊張感の持続について①"

大和鋼管中村です。

どのような時に労災・事故が起きるのか? 労災・事故を引き起すのは、大きく分けると集中力が欠けてウッカリ起こすミスと、集中し過ぎて全く危険を想定せず/できずに起こすミスの、2つのパターンがあると私たちは認識しています。

集中力が欠けてしまうのは、頭と心と体の何れかの健全さを維持できていない事が要因です。

例えば、仕事や家族及び自身の事でなにか考え事をして頭が疲れている、心配事や悩みを抱えて心が疲れている、それらが要因になって睡眠が十分取れていなかったり、仕事やプライベートで緊張状態が続いたり忙しかったりして、肉体的に疲れている場合です。

コレ以外にも前日深酒をしてしまったり、ゲームや動画をみて睡眠時間が短くなってしまっていたり、気温や気圧の変化でなんとなく体調が優れなかったりする事が、集中力の欠如に繋がっている場合があります。

此等の事象を如何に自身で把握し管理するかは、正に自己管理の範疇で、普段から規則正しくバランスのイイ生活を送ることが理想です。しかし、わかっているけれど常に継続する事が難しいのが正直なところだと思います。

もし、仕事に影響が出る程に頭と心と体の健全さが保たれていない場合には、如何に一人ひとりが勇気を持って休む事を選択できるか、また周囲がその状況を理解し素直に受け入れられるかが、課題になります。正に、互いに尊敬し合い信頼関係を築けているかが鍵となる訳です。

特に当社の様に製造ラインに於いてチームで作業をしている場合、一人が欠けてしまうとチーム全体に負担や迷惑が顕著に掛かるケースがあるので、"0災害の追求"では如何にその様な事態を一人ひとりが普段からの自己管理/健康管理の充実で避けられるのかと同時に、状況に応じて勇気を持ってその事態を許容できるかが問われます。

つまり、作業者一人ひとりの自己管理と責任能力と同時に、管理者の状況把握の能力及び判断力が問われ、その積み重ねが一つひとつの労災・事故の抑止に繋がっているのです。

前にも述べましたが、我々は毎日の"ラジオ体操"を、一人ひとりの作業者が自身の自己管理と責任能力を確認し、一人ひとりの管理者が部下の状況を把握し判断する機会として活用しています。

具体的には"ラジオ体操"を行う際に、作業者はシッカリと体を動かす事に集中する事、管理者は管掌下の部下の後ろに立ってその状況を確認する事で、互いに自身と部下の健康状態の把握に努める取組です。

体は正直です。"ラジオ体操"での一人ひとりの動きは、正に各々の"頭と心と体の健全さ"を包括的に体現しており、毎日その動きをシッカリ確認/把握できれば、程よい緊張感の醸成に有効活用できます。

正直なところ、この取組を始めた頃は一人ひとりが真剣に"ラジオ体操"を行う事自体が、上手くいきませんでした。そういった中でわざわざ"ラジオ体操"の指導員を外部から招いたり、安全担当者に"ラジオ体操"を指導する資格を取って貰ったり、新人教育の一貫に"ラジオ体操"のデモンストレーションを折込んだり、様々な啓蒙活動を重ねました。そうすることで、キッチリと"ラジオ体操"を行う意識を実践/反復/定着するに至りました。

私自身は拠点をシンガポールに移してからは、毎日の仲間のコンディション変化をつぶさに把握する事は難しくなりましたが、本社に出社するときは"ラジオ体操"に参加する事で、工場全体としての"頭と心と体の健全さ"の把握に努め、更新し続ける日々の"0災害の追求"の意思疎通に反映していますので、是非参考にして頂ければ幸いです。

このブログでは、可能な限り私自身の経験と知見を皆さんに共有させて頂いた上で、一緒に"0災害の追求"の更新に挑み、行動して參りたいと思います。今回のテーマである"程よい緊張感の持続"や"ラジオ体操"、その他に関してご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。

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最後までお読みいただき感謝申し上げます。次回の"安全ブログ"は、"程よい緊張感の持続について②"として、"集中し過ぎる"場合の対処についてお話したいと思います。引き続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎

 


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