2024.04.17

安全/安心/健康の為の5S④清潔について

大和鋼管の中村です。前回のブログでは、当社が"0災害の追求"の中核として長年取組んできた"安全/安心/健康の為の5S"の中でも、"清掃"についてお話しさせていただきました。

参考ブログ: 安全/安心/健康の為の5S③清掃について

今回の"安全ブログ"では、改めて当社に於ける"安全/安心/健康の為の5S"の定義とは以下のとおりであることを踏まえて、"安全/安心/健康の為の5S"の4つ目にの"清潔/Standardize"について当社での取組と私の考えを、お伝えできればと思います。

  • 整理/Sort: 必要なモノ・コトしかない状態にする。
  • 整頓/Set: 必要なモノ・コトが必要な分だけ必要な時に出てくる状態にする。
  • 清掃/Shine: 必要なモノ・コトが整理・整頓されている状態を見えるようにする。
  • 清潔/Standardize: 必要なモノ・コトが整理・整頓・清掃された状態を維持する。
  • 躾/Sustain: 必要なモノ・コトの整理・整頓・清掃・清潔を一人ひとりが実践/反復/定着させ習慣に落し込む。

先ずチョッと理屈っぽいお話になりますが、改めて上記の"安全/安心/健康の為の5S"の内容をよく見てみると、"安全/安心/健康の為の5S"の3つ目、つまり"整理/Sort"、"整頓/Set"、"清掃/Shine"までは、日本語の記載内容は「整理する」のように"動詞"にできますが、4つ目の"清潔/Standardize"の"清潔"は、「清潔だ・清潔である」のように"動詞"にはならないの事物の性質・状態などを表す"形容動詞"になっています。

一方で英語での記載には全て"動詞"になっているのですが、3つ目までの"Sort"、"Set"、"Shine"に比べると、4つ目の"Standardize"はなんだかより複雑で重厚な面持ちで、辞書によると"〈物・事など〉を標準化する; 標準[基準, 規格]に合わせる"という意味になります。

そしてその"標準化"は、我々の日々の操業の中においてもよく使われる言葉です。当社では"手順化"は先ず、「作業の中身を書き出して仲間と共有し実践できるようにする」こと、"標準化"は「"手順化"された作業の中身を社内で比較/検討し、もっとも安全で効率の良い方法に"整理/整頓"し、実践/反復/定着できるようにする」ことと定義しています。

つまり、より安全に作業を行う為に"必要なモノ・コトしかない状態"に”整理/Sort”した上で、"必要なモノ・コトが必要な分だけ必要な時に出てくる状態"に"整頓/Set"することが、辞書のとおりの一般的な"標準化"に相当します。更にソコに"清掃/Shine:必要なモノ・コトが整理・整頓されている状態を見えるようにする"に加えて"維持"することが、"安全/安心/健康の為の5S"としての"清潔/Standardize: 必要なモノ・コトが整理・整頓・清掃された状態を維持する"となる訳です。

そして我々も昨年の事故が発生する迄は、此等の関連する書類を"作業手順/標準書"と呼んでいましたが、事故後は"安全作業手順/標準書"と冒頭に"安全"を付与して呼ぶ形に変更しており、普段の意思疎通の中でも常に、"安全"を意識できる様に工夫しています。

当社では既に、此等の"安全作業手順/標準書"はウェブ上で共有されており、社内にいる従業員は何時でもスマートフォンで内容を確認できる様になっています。現在ではもう一歩踏み込んで、2つ前の"安全ブログ"でもご紹介させて頂いた"Safety Job Ticket (セイフティ・ジョブチケット)"に繋げることで、作業者が作業を行う都度必要に応じて"安全"を確認できる状況を整備していこうとしています。

そして改めて"清潔"を辞書で確認してみると、「① よごれのないこと。きれいなこと。また、そのさま。」もしくは、「② 人格や生活態度などが正しくきれいである・こと(さま)。」と記載されています。ここから、"清潔/Standardize: 必要なモノ・コトが整理・整頓・清掃された状態を維持する"とは、頭と心と体で安全と効率が継続的に両立している"さま"に繋がるのだと思います。

つまり安全/安心/健康を維持/向上していくには、その理想的な状態/到達点を"さま"として認識し、基準として活用する事が必要な訳です。

その点を踏まえると、当初チョッと違和感を感じていた"清潔"という日本語と"Standardize (標準化)という英語"が繋がることの意味合いに、今迄"0災害の追求"に取り組んできた先人たちの思慮の深さを改めて実感できました。

このブログでは可能な限り私自身の経験と知見を皆さんに共有しながら、率直なご質問/ご提案/リクエストを頂き、一緒に"0災害の追求"の更新に挑み、行動していきたいと考えています。

今回の"安全ブログ"の内容や我々の”0災害の追求”の取り組みについて、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。本件に関するご質問/ご提案/リクエストはこちら

最後までお読み頂き感謝申し上げます。次回は"安全/安心/健康の為の5S⑤"として、"躾"についてお話したいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ご安全に。

大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎


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