大和鋼管の中村です。この安全ブログでは過去6回にわたって、顕在意識で“真っ当、前向き”に“0災害の追求”を進めていく上で、ポイントとなる“仕事に取り組む姿勢”について説明をしてきました。
いよいよ残すところあと2回になりましたが、7回目となる今回は、“Networked (ネットワークド) = 仲間及びパートナーと協力・連携していく”について語ってみたいと思います。
改めて大和鋼管を含む我々one to ONEグループで実践している、仕事において“身に付けるべき姿勢”として提唱しているのは以下の八つです。
Never Lie to Yourself (ネバー ライ トゥ ユアセルフ) = 決して自分に嘘をつかない
Oppose Then Commit (オポーズ ゼン コミット) = 意見してから本気で取組む
Tough and Competent (タフ アンド コンピテント) = 不屈に有能である
Agile (アジャイル) = 俊敏である
Lean (リーン) = ムリ・ムダ・ムラが無い
Open (オープン) = 開かれている
Networked (ネットワークド) = 仲間及びパートナーと協力・連携していく
Empowered (エンパワード) = 信頼され、やる気が高い
そして7番目にあたる”Networked (ネットワークド) = 仲間及びパートナーと協力・連携していく”は、「自ら課題を分離して積極的に自立し、相手の目で見て/耳で聞き/心で感じることで互いを尊敬し勇気付け合い、知恵と力を合せてWin‒Winに取組むことで相乗効果を生み出していく姿勢」と解説されています。
安全を含める全ての”仕事”に於いて、その根本になるのは”自立”です。
私の思う”自立”とは、自らできる”仕事”は、初動+相談/判断+作業の遅れなく主体的に行い、自分でできない”仕事”は、”最も知識と経験のある仲間とパートナーを見つけ支援/協力を得て、決裁者の了承のもとで速やかに実行することだと思っています。
”0災害の追求”に於いても、これは同じ事です。
先ずは自己管理を以て自らの安全を確保することは全て主体的に行い、自身や仲間の安全の確保に於いて自分だけでは対応が難しい場合は、現場/現物/現実を踏まえて最も知識と経験のある仲間及び必要に応じて外部のパートナーを見つけ、シッカリと決裁者と意思疎通し、安全を確保していく事が定石です。
ここでとても難しいのが”課題の分離”、つまり発生した安全に関する課題や問題に、”一体誰がどう取組むのか?”という点です。
以前にもお話ししたとおり、製造現場に於いて不安全な事象が発生するのは、当人が”集中力が欠けている”もしくは”集中し過ぎている”場合で、何れの状態も本人が自覚できてない場合も多く、特に集中し過ぎている場合は、深刻な事態に至ってしまう可能性が高くなります。
その様な状態にならないために、「オッと、集中、集中・・・」や「ヤバい、集中し過ぎ!」と気持ちを切替える事は、自己管理として比較的行い易いですが、目の前にいる仲間が何れかの状態に陥っている場合に声を掛けるのは、どうしても億劫で二の足を踏む場合が多くなります。
更にこうした場合に我々がよく陥るのは、「それは彼の仕事でしょ」、「これは彼女の担当だよ」と他人任せになってしまったり、「やっぱり管理者がやるべきだよ」と役職や職責を元に責任転嫁してしまったりする”真っ当”でない”課題の分離”で、コレは人間がそもそも持っている普遍的な思考回路だと思います。
それを避ける為に極めて重要になるのが”目標”や”目的”、つまり安全に於いては”0災害”です。
一人ひとりの頭の中が、「”0災害”が実現できるなら、できる事は全部やる!」となれば、正に”0災害の追求”として一人ひとりが”知恵と力を合わせてWin-Winに取組む”ことが実現し、一気に相乗効果を生みだし易くなります。
そして、その具現化に於いてポイントになるのは、”尊敬と勇気付け”。つまり如何に”相手の目で見て/耳で聞き/心で感じる”ことに努め、相手の気持ちに寄り添って考え、可能な限りポジティブな言葉を掛け、相手の有能さを引出すかが問われます。
一つの例として、我々は安全に関する”真っ当、前向き”な取組を、潜在意識でも常に実現できる様に、毎朝のラジオ体操をシッカリやる取組を続けており、その一貫としてお立ち台に上がって皆をリードする役割を、常に新入社員にやって貰うこれまでのやり方から、部署持ち回りで様々な仲間が取り組む形に変わりました。
そういった取組の中で以前に、やる気の高い若手の仲間の一人から、「強制的なやり方でやる気を失う」というフィードバックを貰い、”ごもっとも”な意見だけに、未だ”一体どうしたものか”と戸惑い、悩ましい状況が続いています。
つまり如何に”Networked (ネットワークド) = 仲間及びパートナーと協力・連携していく”べく、”人は思った通りにしか動かない/思ったとおりに動きたがる”との原理・原則を踏まえたリード/マネージが問われている訳です。
なかなか一朝一夕には行きませんが、”互いを尊敬し勇気付け合い、知恵と力を合せてWin‒Winに取組むことで相乗効果を生み出していく”というこのチャレンジ自体を、私自身が”真っ当、前向き”に試行錯誤し、着実にクリアして行ければと思います。
この“安全ブログ”の内容や我々の“0災害の追求”の取り組みについて、ご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎
- タグ:
- 安全