大和鋼管の中村です。この“安全ブログ”は、若手社員の“池田さん”と私中村の、日々の製造現場で行われている会話を通じて、皆さんと一緒に安全に関する気付きや疑問を深掘りし、“0災害の追求”を深めていくことを目的としています。
突然ですが、皆さんの現場には、ベテランの「あの人しか分からない仕事」は、どれくらい残っていますか?そして、そのベテランがいない日は、どうやって乗り切っていますか?
そんな疑問を踏まえて今回の“安全ブログ”では、ベテラン世代のノウハウをどう残し、どう活用していくかについて深掘りしていきます。
引続きこのブログの構成やドラフトは、Anthropic社のCLAUDEを活用し作成していますので、安全関連の情報発信やその効率性・効果性について何かお気付きの点や気になることがあれば、以下のリンクよりご遠慮なくお問い合わせください。
「音が違う」が、分からない。
池田: 中村さん、この前ヒヤッとしたことがあって。古い機械の前でベテランの方が急に手を止めて、「今日は音が違う」って。
中村: オォ、それで?
池田: 見てもらったら、ホントに不具合の一歩手前だったんです。……でも僕には、同じ音にしか聞こえなくて。
中村: チョッとその“違い”を探索してみよう。それはね、池田くんの耳が悪いんじゃない。ベテランの頭の中にあって、まだ誰も書き出していないんだ。
一番あぶないのは、あの人がいない日。
池田: 正直、あの日から少し不安なんです。そのベテランの方が休みの日に同じことが起きたら、僕らはどうすればいいんだろうって。
中村: そこが今日の一番大事なところだね。“ベテランの人しか気づけない”状態は、裏を返せば“ベテランがいない日は気づけない”ということだ。しかも困るのは、トラブルが起きてからだ。分からないまま、慌てて手を出す。その焦りが、一番あぶないし不安全だね。
池田: 慌てた作業が不安全につながる……。
手順や標準がないと、仕事は“その人のもの”になる。
池田: でも、いままでベテランの方は「やって覚えろ」で身につけてきたんですよね。
中村: そうだね。ただ、手順や標準として書かれていないと、そのベテランの仲間の仕事は、どうしても“その人のモノ”になってしまう。これがいわゆる”属人化”だ。もちろんベテランの仲間に悪気があるわけじゃない。むしろ真面目にやってきた結果だ。でも仕組みとして見れば、これは立派な安全課題なんだよ。
池田: 人の問題じゃなくて、仕組みの問題。
中村: その通り。“人を責めずに、仕組みを責める”べきだね。
頭の中にあるものを、みんなのものに。
池田: じゃあ、あの「音が違う」を残すことはできるんですか?
中村: 完璧ではないかもしれないけどできるよ。製造についても整備についても、作業計画/手順/標準に残していくんだ。これを”形式知化”というんだ。大和鋼管では、製造・技術・品管の三者で、シフト前・シフト後に準備/実行/改善を回している。そこで出た気付きを先ずは計画としてフローを確認し、手順や標準へ改善していくんだ。
池田: ベテランの方に書いてもらう、ということですか?
中村: 特定の一人には書いてもらわないよ。ここが肝心だ。各持場で製造/技術/品管のベテランが、同様に製造/技術/品管の若手にも話を聞いて書く。若手が分からないところは遠慮なく聞き返して貰う。そうやって皆でつくったものが、みんなのものになる。
今、進めている取組。
池田: 会社として何か動いているんですか?
中村: 今は“Smart Factory Solution (SFS)”という取組を進めていて、その狙いは三つ。安全の確保/品質の担保/生産性の向上だ。そして安全の確保では、危険作業の前に“Safety Ticket (セイフティーチケット)”が出る。やってはいけない/必ずやることを確認しないと、次に進めない仕組みだ。必要な時に、必要な情報が、必要な分だけ仲間一人ひとりの手元に届く。ベテランの経験や知見を、作業計画から手順/標準にして、ソコに埋め込んでいくんだよ。
池田: 「あの人に聞かないと分からない」が、画面を見れば分かるようになる。
中村: そう、かなりの部分がね。今はヘッドセットもあるから、困ったらその場で仲間に声を掛けられる。“一人にしない”ための道具でもあるんだ。
得られた気付き
池田: ベテランの方の経験は、その方だけのモノじゃないんですね。これからは「今の何ですか?」とちゃんと聞いて、聞いたことは手順/標準として仲間に共有します。
中村: イイ感じだね。ベテランは“教える人”、若手は“書き残す人”。二人で一緒に形式知にしていく。これも「自ら考え、仲間と共有し、行動する」だね。ご安全に。
まとめ
ベテラン世代の経験は、大和鋼管の大切な財産です。しかしそれが頭の中だけにあると、三つの不安が残ります。
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手順や標準がないため、仕事が“その人のもの”になってしまう”属人化”。
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古い機械や設備の不調に、ベテランしか気づけない”見逃し”。
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ベテランがいない時に起きるトラブルへの慌てた/焦った対応による”不安全”。
これは個人の責任ではなく、仕組みの課題です。だからこそ“人を責めずに、仕組みを責める”。作業計画/手順/標準として書き残す形式知化を進めます。
大和鋼管では“Smart Factory Solution”の取組として、安全の確保、品質の担保、生産性の向上を順に進めています。安全の確保では“Safety Ticket”が危険な作業の前にゲートとなり、必要な時に必要な情報が必要な分だけ届く仕組みを整えています。
大切なのは、書き残す作業を一人にさせないことです。ベテランが話し、若手が聞いて書く。製造・技術・品管の三者でシフト前・シフト後に確認し、気付きを手順と標準へ反映していく。
「あの人がいないと分からない」を、「誰がいても大丈夫」に変えていく。その積み重ねこそが、全員が安心して働ける“0災害の追求”につながっていくと我々は考えています。
今回の安全ブログは以上です。このブログとの関連にかかわらず、“0災害の追求”の取組に関して、何かお気付きの点やご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎
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