大和鋼管の中村です。この“安全ブログ”は、若手社員の“池田さん”と私中村の、日々の製造現場で行われている会話を通じて、皆さんと一緒に安全に関する気付きや疑問を深掘りし、“0災害の追求”を深めていくことを目的としています。
突然ですが、機械には始業前点検がありますが、機械を動かす“私たち自身”の点検は、どのように行なっていますか?
そんな疑問を踏まえて今回の”安全ブログ”では、現場でふと出てきた池田さんの一言から、“頭と心と体”の“始業前点検”について深掘りしていきます。
そしてブログの構成やドラフトは、引続きAnthropic社のCLAUDEを活用し作成していますので、安全関連の情報発信やその効率性・効果性について何かお気付きの点や気になることがあれば、以下のリンクよりご遠慮なくお問い合わせください。
「機械は点検したのに、自分は点検していなかった」。
池田: 中村さん、今朝ちょっと自分でハッとしたことがあって。
中村: オォ、どうした?
池田: 昨日あまり眠れなくて、正直ボーッとしてたんです。でも機械の始業前点検は、いつも通りちゃんとやったんですよ。……で、点検が終わってからふと気づいたんですが、「機械は隅々まで点検したのに、自分のコンディションは一回も点検してないな」って。
中村: ……池田くん、それはものすごく大事な気づきだよ。チョッと詳しくその理由や背景を”探索”してみよう。
なぜ、自分の不調は言いにくいのか?
池田: 言われてみると、機械の異常はためらいなく報告するのに、自分の不調って、なんだか言いづらいんですよね。
中村: そうだよね。「寝不足です」、「ちょっと家のことで気がかりがあって」なんて、なかなか口に出せない。「これくらいで弱音を吐いたら、チームや周りに迷惑がかかる」って、つい抱え込んでしまうよね。
池田: まさに今朝の僕がそれでした。「言うほどのことじゃない」って自分に言い聞かせて、黙ってました。
中村: でもね、それは池田くんが”我慢強い”とか、”弱い”とかいう話じゃないんだ。人は誰でも、弱みを見せたくないし、周りに迷惑をかけたくないと思って、つい無理をしてしまう。何度か話した“性弱説”だね。だから、「言えなかった」のは個人の問題じゃなくて、“言える雰囲気があるかどうか”という職場全体の”安全課題”なんだ。
“ちょっとの不調”が、現場では大きな差になる。
池田: でも実際のところ、寝不足くらいで作業ってそんなに変わるものですか?
中村: これがね、馬鹿にできないんだ。睡眠不足のときの判断力や反応の鈍りは、ほろ酔いの状態に近いとも言われている。本人は「いつも通り」のつもりでも、確認が一拍遅れたり、いつもなら気づく違和感を見落としたりする。
池田: ……怖いですね。自分では気づけないのが一番怖い。
中村: そうなんだ。私生活の気がかりなことも同じだよ。頭の片隅に心配事があると、目の前の作業に向けられる集中力が、知らないうちに削られている。「健康あっての“0災害の追求”」でも話したけれど、体調や気持ちが沈んだ状態で、不本意に無理をして“程よい緊張感”を保てないとき、小さなミスが大きな事故につながる。機械の小さなガタを放置すると大事故につながるのと、まったく同じ構造なんだよ。
会社には、すでに“支える仕組み”がある。
池田: そう聞くと、不調のときにどうしたらいいのか、改めて気になります。
中村: まず知っておいてほしいのは、大和鋼管にはすでに支える仕組みがあるということだ。年1回の定期健康診断やストレスチェック、貸与しているiPhoneから医師・看護師・カウンセラーに匿名で相談できる窓口もある。気がかりが大きいときは、遠慮なくそういう専門の窓口を頼ってほしい。
池田: そうした“制度”があるのは、心強いですね。
中村: うん。ただ、それらは年に1回だったり、ここぞというときの仕組みだよね。一方で、安全に直結するのは「今日の自分はどうか」という、もっと日々の話なんだ。そこは制度だけではカバーしきれない。だからこそ、自分自身と仲間で、毎日点検する習慣が要るんだね。
“毎朝の5秒間”に、“心の一項目”を足す。
池田: 毎日の点検って、何か新しいことを増やすんですか?
中村: いや、増やさなくていい。例えばうちには、50年後を見据えて今何ができるかを考える“毎朝の5秒間”があるよね。もしくは、朝礼後にもう一つだけ、自分への問いを足すのでもイイ。「頭」は、今日もキチンと集中・判断できそうか?「心」は、何か気がかりなコトを引きずっていないか?「体」は、シッカリ疲れはとれているか?始業前にほんの数秒チャンスを見つけて、自分で確認してみよう。
池田: 機械のチェックリストの、“頭と心と体”版ですね。
中村: その通り。“頭と心と体の健全さ”を、機械と同じように毎朝のチェックを習慣にする。それが「頭と心と体の始業前点検」だよ。
「今日はちょっと集中できない」が言える現場へ。
池田: でも、点検して「今日は調子が悪い」と気づいても、結局言えなかったら意味がないですよね。
中村: そのとおり。だからこそ、その後のツール・ボックス・ミーティング (TBM)等で、「今日はチョッと調子が悪いです」と気軽に言える雰囲気や、それを受けて「わかった、無理するなよ」、「じゃあ、もっと声掛けるな」と、仲間が当たり前に支える。そんな雰囲気こそが、本当の“0災害の追求”につながるんだよ。
池田: “弱音”じゃなくて、事故を防ぐための”気付きの共有 ”なんですね。
中村: まさにそれ。機械の不調に関する”気付き”を報告した人を、責める現場はないだろう?
それと同じで、自分の不調を伝えてくれた仲間には、「よく言ってくれたね」、「ありがとう」と返す。いつも言っている“Never Lie to Yourself = 決して自分に嘘をつかない”――「平気なフリ」をしないことも、立派な安全行動なんだ。“気合で乗り切れ”では、自分も仲間も守れないからね。
リンク:大和鋼管安全ブログ 仕事に取り組む姿勢について①:“Never Lie to Yourself = 決して自分に嘘をつかない”
得られた気付き
池田: 今日から毎朝チャンスを見つけて、自分の“頭・心・体”も点検しますね。そして「今日はちょっと……」と思ったら、ちゃんと仲間に共有します。
中村: イイ感じだね。機械を点検する以上に、仲間と互いを点検し合う。“頭と心と体”が整ってはじめて、今日も“0災害の追求”に挑める。これも「自ら考え、仲間と共有し、行動する」だね。ご安全に。
まとめ
私たちは毎朝、会社のルールに沿って機械の始業前点検を行っていますが、その機械を動かす“自分自身”の“頭・心・体”は、つい点検を忘れがちです。
「寝不足だけど、これくらいで弱音を吐いたら迷惑がかかる」――そう抱え込んでしまうのは、特別なことではありません。
人は誰でも”弱み”を周りに見せにくいものです。
”性弱説”に基づけば、これは個人の“我慢”で解決するのではなく、”弱みを見せられる雰囲気があるか?”という、職場全体の安全課題として捉えれば、“0災害の追求”を一歩先に進めることができます。
睡眠不足や私生活の気がかりは、本人も気づかないうちに判断力や集中力を削り、“程よい緊張感”を保てなくします。それは、機械の小さな不調を放置することと同じように“リスク”です。
“気合で乗り切る”のではなく、“頭と心と体”を整えてお互いを支え合う「自ら考え、仲間と共有し、行動する」の積み重ねこそが、“真の0災害の追求”につながっていくと我々は考えています。
今回の安全ブログは以上です。このブログとの関連にかかわらず、“0災害の追求”の取組に関して、何かお気付きの点やご質問/ご提案/リクエストがございましたら、下記のリンクよりご連絡ください。
最後までお読み頂き感謝申し上げます。これからも“0災害の追求”に関わる、“為になり、役に立つ”情報を皆さんに共有して参りたいと思いますので、引続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。ご安全に。
大和鋼管工業株式会社
代表取締役社長
中村 慎市郎
執筆者紹介
- タグ:
- 安全
