2020.07.13

犠牲防食とは亜鉛と鉄の弁慶/牛若丸な関係?!亜鉛メッキのユニークな強味。

前回のブログではポストジンク/パーフェクトポストジンクとドブメッキの比較についてご説明させて頂き、その際に犠牲防食という普段聞きなれない言葉が登場ました。

「犠牲防食ってナニ?」っと疑問を持たれた方もいらっしゃるかと思いますので、今回、詳しくご説明致します。

”犠牲防食ってナニ??” 亜鉛と鉄の弁慶と牛若丸な関係。

ご存知の様に鉄は固くて強いとても便利な素材ですが、水分や空気に触れる事でサビを発生します。もちろん樹脂等の被覆でも初めはこのサビを抑える事は可能ですが、被覆にムラがあったり万が一キズがついてしまった場合には、鉄が酸化し赤サビが進行してしまいます。

一方で亜鉛メッキが施された鉄であれば、亜鉛メッキにムラがあったり万が一キズが発生し素地の鉄が露出してしまっても、イオンになりやすい亜鉛が鉄よりも先に溶け出して電気化学的にキズ周辺を保護する為、鉄の腐食は進行しなくなります。この作用が犠牲防食です。

[JP]樹脂被膜と亜鉛被膜 

つまり簡単に言うと、キズついた部分をメッキしている亜鉛が犠牲となって腐食から素地を守る作用のことを犠牲防食と言うんですね。まるでサビに強い亜鉛が弱い鉄を常に前にでて守る弁慶と牛若丸の様な関係といったところでしょうか。

この犠牲防食のお陰で、ポストジンク/パーフェクトポストジンクや一般のプレメッキ鋼管の様に、内面の溶接部が亜鉛でカバーされていなくても、亜鉛が周りに豊富にある状態では、鉄の素地が空気に触れていても赤サビは進行しません。

犠牲防食だけじゃちょっと心配...

一方で部材を長期間にわたり湾岸部等のサビが発生しやすい環境で使用する為、「犠牲防食だけだとちょっと心配・・・」という場合は、大和鋼管の場合はパーフェクトポストジンクの内面に更に防錆塗料を皮膜するという以下の様な特別仕様も可能ですのでご参考頂ければ幸いです。

豪雨災害への支援に関して02

 

まとめ

今回は犠牲防食とは何か?についてご紹介させて頂きました。更に犠牲防食やサビのことでお聞きになりたい/確認したいことがありましたら、当社の品質保証部までご連絡いただければ、オンライン等で詳しくご説明させて頂ければと思います。

また、その他に何かご心配のこと等ございましたら、下記お問合せフォームよりご連絡お願い致します。宜しくお願いします。


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