歴史的な鋼材価格の高止まりが続き、海外からの輸入鋼材が手に入りにくくなる等、鋼材不足が各業界に影響を与えています。
その為、"コストの見直し"や"安定供給"という観点で使用している鋼材から他の鋼材へ切り替えを検討する業者さまも多いのではないでしょうか?
特に、私たちが得意とする鋼管の中では、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)は規格が20種類もあり、特別な契約を結んでいても欠品してしまったり、材料の値上げを販売価格に転嫁できずに困っている業者さまもいらっしゃる様に見受けられます。
そこで今回は、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)の中でも特に強度が求められる場合には、私たちのSTXへ切り替える事で様々なメリットがあると考えましたので、その内容についてご紹介致します。
機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)とは
機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)は、機械器具/自動車/自転車/家具/器具やその他の機械部品に使用する炭素鋼鋼管について規定した日本産業規格(JIS)です。
STKMは、以下の表の様に20種類の記号があり幅広い種類があります。
※日本産業規格 機械構造用炭素鋼鋼管(JIS G3445)の機械的性質より抜粋
STKM11AやSTKM13A等の規格は鋼管特約店で在庫販売している業者がいらっしゃるので比較的容易に手に入りますが、他の種類の規格については、市場にはあまり流通しておらず、特別な契約を結ばないと安定して仕入れる事が難しいと私たちは考えています。
STXとの比較
私たちのSTXは高張力鋼を使用したハイテンパイプであり、STXの引張強さは一般的に流通しているSTKM11Aと比べると2.4倍以上で、STKM13Aと比べると約2倍です。

さらにSTXの引張強さ/降伏点は、STKMの中でも最も引張強さの高いSTKM17Cよりも高く設定されています。
STKM17Cについては、調達が困難である為に強度の低い他材料への切り替えを検討するお客様も少なくないのですが、強度の面から言えばSTXの方が優れる為、代替は可能だと考えます。
メリット/デメリット
STKMには様々な種類の規格がありますが、STKM17Cを例にSTXへ切り替えた場合に想定されるメリット/デメリットを整理しました。
メリット
- STKM17Cと比べてもSTXの方が強度が高い。
- STXは特定のサイズを私たちが在庫を行なっているので、比較的手に入り易い。
- STXはメッキパイプであるので、加工〜メッキ〜最終製品迄のトータルコストで有利になる。
デメリット
- STXはメッキパイプであるので、溶接加工の技術が必要になる。
- 曲げ加工や潰し加工等は今までの設定ではできない場合がある。
まとめ
今回は、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)から私たちのSTXへ切り替えた場合に想定されるメリット/デメリットについてご紹介致しました。
パイプの加工に関してはやはり現場で現物を試して頂き、安心してもらう事が一番だと考えております。
そこで製品サンプルをご要望される業者さまやもっと製品について詳しく知りたいという業者さまがいらっしゃいましたら、以下のお問合せフォームよりお気軽にご相談下さい。
また、私たちが在庫しているSTXのサイズやSTXの見積りを希望される業者様は、以下のSTXのご相談フォームよりお気軽にご相談頂ければ幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。
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