2022.10.11

コスト削減への妙案？！特寸製品による切断歩留まりの改善について。

自社でメッキパイプの定尺品を切断し製品を製造している業者さまにとっては、切断の際に出る端材を極力少なくし歩留りを向上させ、コストを抑えることが理想です。

しかし、ご担当者様は1本単価を安く仕入れる事に長けていても、特寸のメッキパイプがどのくらいの量から受注生産できるかわからず、トータルコストを向上できる可能性もあるかと思います。

そこで今回は私たちが受注生産を行なっている製品の特寸対応についてご紹介させて頂きますので、条件が合うお客様がいらっしゃれば仕入れサイズの見直し収益性を改善するの切欠を作って頂ければ幸いです。

歩留り改善によるコストダウンの例

例えば定尺のメッキパイプから切断して1mのメッキパイプの製品にする場合を一例として考えてみましょう。

メッキパイプの定尺サイズは、単管パイプを除くと白ガス管(SGP)では4,000mm、その他STKやSTKM等のメッキパイプでは5,500mm or 6,000mmが一般的な長さです。

切断方法にもよりもますが、切断を行う際に刃の厚み分の長さは切断時になくなってしまうことを加味し、定尺から1mに切断する場合は、以下の歩留りになる事が考えられます。

[JP][Blog]歩留り

つまりこの例においては、白ガス管の場合は仕入れ値の75%分のみ1mの製品になり、最も効率の良い定尺である5,500mmの場合でも91%の製品にしかなりません。

もしも以下の取り合わせで問題なく切断できるのであれば、歩留りを99%まで改善することができます。

[JP][Blog]歩留りの最適化

ここで前提として端材のスクラップによる収入や切断にかかるコストは考慮せず、1mmあたり1円の値段でメッキパイプを仕入れていたとすると、それぞれの長さから切断した場合の1mの製品の材料費は以下のようになります。

[JP][Blog]材料費

このように特寸サイズのパイプによって切断の際に発生する歩留りを改善する事で、全体として製品に関わる材料費を抑える事は可能になります。

私たちはSTKやSTKMの規格のメッキパイプの定尺品を見込みで在庫していますが、生産する条件の合う定尺以外の特寸も受注生産を行っています。

特寸の製品を生産する具体的な条件に関して、最低ロットは以下の内容です。

ポストジンクおよびパーフェクトポストジンク(丸)の最低ロット数量一覧(STX除く)

※長さ3.5m以下の切断品の場合は、切断原管の本数が最低ロットとなります。

上記以外のサイズに関しては原コイル(約20t)単位での受注になります。

STXの最低ロット数量一覧

※長さ3.5m以下の切断品の場合は、切断原管の本数が最低ロットとなります。

上記以外のサイズに関しては原コイル(約20t)単位での受注になります。

メッキパイプ(角)の最低ロット数量一覧