2023.03.29

スーパーライト700の品質管理や如何に?!JIS規格以上の当社独自の取組について。

当社の”スーパーライト700”に限らず各メーカーが販売している軽量単管パイプは、JIS規格に含まれない特別な仕様の為、各社でそれぞれ独自の品質管理が行われています。

しかし、各メーカーで品質管理の情報は一般的に公開されていない事も多く、"このメーカーの軽量単管パイプを採用して本当に大丈夫なのか?"と心配になる人もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、当社の”スーパーライト700”の品質管理についてご紹介させて頂きます。

スーパーライト700がJIS規格外なのに、単管パイプとして使える理由

そもそも”スーパーライト700”はJIS規格外にも拘らず、単管パイプとして使えることに疑問を持たれている方もいらっしゃるかと思います。

先ずJIS規格外である理由ですが、”スーパーライト700”で使用している鋼材は日本製鉄株式会社から100%供給しており、鋼材そのものが特別な仕様の為、JIS規格に含まれません。

そこで当時の単管パイプの肉厚は2.4mmのみ規定していた労働安全衛生規則そのものを改正し、それに適合させることで、JIS規格外であっても単管パイプとして”スーパーライト700”を使用できるようにしました。

SL700-労働安全衛生規則

新規CTA

スーパーライト700の品質管理について

”スーパーライト700”は、一般構造用炭素鋼鋼管としてJIS G 3444に定められている以下の管理や試験を10,000m毎に行なっています。

①化学成分の管理

ミルシートを基に、C(炭素)/Si(ケイ素)/Mn(マンガン)/P(リン)/S(硫黄)の成分値を管理しています。

  C Si Mn P S
スーパーライト700 0.25%以下 0.30%以下 2.00%以下 0.30%以下 0.040以下


②引張試験

引張試験では、引張強さ/降伏点又は耐力/溶接部引張強さ/伸びを管理しています。

B.引張試験写真

  引張強さ 降伏点又は耐力 伸び
スーパーライト700 700N/㎟以上 570N/㎟以上 10%以上

③へん平試験

へん平試験では、管の中心と溶接部とを結ぶ線が圧縮方向に対し直角になるよう圧縮し、溶接部に割れが生じない事を管理しています。

[JP]扁平イメージ

  扁平性(全外径)
平板間の距離
スーパーライト700 7/8D

※Dは管の外径[mm]

④寸法検査

寸法検査では、”スーパーライト700”の外径/厚みをマイクロメーターで計測し、長さをメジャーで測定する事で許容差内に入っている事を管理しています。

[JP][Blog]寸法検査2023.03.27

  外径 厚み 長さ
スーパーライト700 48.35mm〜48.85mm 1.5mm〜2.1mm 0〜+30mm

⑤外観検査

外観検査では、”スーパーライト700”の"メッキさらた表面肌に不良等がないか?"や"真っ直ぐでソリや曲がりがないか?"等を、経験豊富な当社の現場スタッフが、細心の注意を払ってシッカリと管理しています。

D.2020年1月15日本社工場撮影写真2020.01.21.00395

⑥溶融亜鉛めっき試験

スーパーライト700の外面に施された亜鉛めっきの付着量を、”間接法”の溶融亜鉛めっき試験で定期的に管理しています。

[JP][Blog]間接法

  亜鉛めっき付着量
スーパーライト700 100g/㎡〜

⑦その他

その他にもスーパーライト700の刻印やステンシルが一定の間隔で入っているかを管理しています。

700n-safety-security-01

品質向上への更なるチャレンジ!!”パーフェクトロットトラッキング”

私たちは、皆さまにお届けする製品を更に安全/安心にご活用いただくために”パーフェクトロットトラッキング”の取組を一部の製品で開始しています。

"パーフェクトロットトラッキング"とは、当社で製造するメッキパイプ一本一本に対して、原材料の情報のみならず生産に関わる設備や工程の状態などのあらゆる情報を紐付け総合的にトラッキングしようとする、私たちが現在開発中のトレーサビリティーの仕組みです。

PLT

従来のロットトラッキングは、出荷されるパイプの荷姿と同じ束単位で材料を中心に行なわれており、生産情報については必要に応じて随時日報と照らし合わせることで状況を把握していましたが、”パーフェクトロットトラッキング”の仕組みが実現すれば製品一本単位でリアルタイムにトラッキングする事が可能になります。

つまり万が一メッキパイプが原因でお客さまの製品に問題/課題が発生した場合でも、その原因を特定するまでのスピードと精度が格段に上がり、素早く適切に対応/対策を講じる事ができるようになる訳です。

正に現在進行系で進んでいる私たちのパーフェクトロットトラッキングによる品質管理向上の取組をさらに知りたい方がいらっしゃいましたら、以下のリンクよりご確認ください。

リンク:大和鋼管ブログ_品質向上への更なるチャレンジ!!”パーフェクトロットトラッキング”の取組について。

まとめ

今回は、当社の”スーパーライト700”で行っている品質管理の内容や基準についてご紹介しました。

ご紹介した通り当社の”スーパーライト700”は、JIS G3444の規格以上の数々の検査を行なっていますので、プロの方でも一般の方でも安全/安心に使っていただく事ができます。

当社のスーパーライト700の見積もりが欲しいお客様がいらっしゃいましたら、以下の見積依頼フォームよりお気軽にお問合せください。

単管パイプのご相談はこちら︎

最後まで読んでいただきありがとうございました。これからもお客様の為になる"お役立ち情報"をブログやメールマガジンを通して発信して参ります。今度とも宜しくお願いいたします。

 


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