お客さまのご指摘に向き合い、真摯に品質改善!!パイプの異物・表面傷を改善した二つの事例。

製造業を営む上で、製品の不具合が見つかった際に、如何に迅速かつ確実に原因を究明し有効に再発を防止をできるか否かは、極めて重要なポイントです。

現在の大和鋼管の製品は、これまでにいただいた厳しいご指摘や難しい課題とシッカリ向き合い、より高品質な製品の実現へ改善・対策を重ねてきた歴史の上に成り立っています。

そこで今回のブログでは、当社の品質改善の舞台裏の一部をお見せします。

当社の製品の特性を改めてご確認・ご理解いただくと共に、読者の皆さまの今後の品質の向上や改善の取組の一助にご活用いただければ幸いです。

事例1: パイプ内側に”異物”が固着する課題の克服

スクリーンショット 2026-08-25 11.41.38

当社が過去に直面した深刻な課題の一つに、パイプ内側に”塗料塊”という"異物"が固着してしまい品質問題に発展してしまったり、お客さまの加工工程に悪影響を及ぼしてしまった事例がありました。

内面塗布工程後に発生するパイプ内側の異物(塗料塊)

当社の製造ラインには、"ポストジンク(PZ)"を製造する際には、パイプの内側をサビから守るために内面塗布を行なう工程があります。

D.PZパイプ製造工程図_20260825

かつて使用していた防錆塗料では、製造中にパイプの内部に防錆塗料が固まった”塗料塊”が、”異物”として固着してしまう問題がありました。

その結果、納品後にお客さま側でパイプを切断する際にこの”異物”が見つかったり、曲げ加工の際には”異物”が芯金に接触して加工できないといったトラブルが発生してしまいました。

「パイプ内部の"異物"を除去できないか?」という厳しいご指摘をお客さまからもいただく事態となったのです。

防錆塗料を"ミズエコ"へ仕様変更したことによる改善

この状況を重く受け止めた当社の品質管理部は、原因追究と再発防止に乗り出しました。

多くの時間を掛けて徹底的に調査した結果、内側に"異物"が固着する問題は、従来の防錆塗料の特性上、どうしても完全には防ぎきれないことが判明しました。

そこで私たちは、防錆塗料そのものを根本から見直す決断をいたしました。

数々のテストを重ねた末、新しい"水系処理剤"として環境対応型の水性亜鉛無機コーティング"ミズエコ"への切り替えを実施いたしました。

[JP][CTA]ミズエコカタログ

 

この仕様変更により、パイプ内側に殆ど"異物"を固着させず、クリーンな状態へ保つことを実現しました。

”塗料塊”の問題を解決した現在は、更に稀にパイプ内側へ発生する”異物”が製品内部に残留するのを防ぐべく、管理体制の継続的な強化・改善を続けております。

事例2: ローラーコンベア用パイプにおけるフープ傷の改善

C.フープ傷写真_20260910

次にご紹介するのは、ローラーコンベア用途の製品において課題となっていた"フープ傷"に関する改善事例です。

結束工程後に発生する外面のフープ傷

メッキパイプをフープで結束する工程後、結束のフープがパイプ表面と接触することで、外面に傷が生じてしまうことがあり、これを当社では"フープ傷"と呼びます。

外観への配慮が特に求められるローラーコンベア用途の製造ラインにおいて、当社はこの問題に対応すべく、梱包プロセスの見直しに着手いたしました。

緩衝材を挟む工夫による梱包プロセスの改善

様々な検証を行なった結果、最も効果的だった対策が、フープとパイプの間にクッション性の高い緩衝材を挟み込んで結束する方法です。

B.緩衝材入り結束荷姿119.11.11

強固に締め付けられるフープとパイプ表面の間に緩衝材を挟み込み、双方の接触を防止することで"フープ傷"の発生を抑えられるようになり、この対策の導入後は納品後の"フープ傷"に関する報告は劇的に減少しました。

様々な試行錯誤の後に、結束時に緩衝材を入れるという工夫がお客さまの安心を実現する事に繋がったという事例です。

なお、緩衝材を挟み込む梱包仕様は、現在ローラーコンベア用途の製品限定で運用しております。他用途への適用につきましては、経済合理性のみならず現場負担を勘案した安全上の懸念も踏まえて、原則対応をいたしかねますのであらかじめご了承ください。

まとめ

今回は、当社がお客さまからいただいた品質に関するご指摘や課題をシッカリと正面から受け止め、愚直に改善を行なった2つの事例をご紹介いたしました。 

不具合の原因を徹底的に究明し、確実な再発防止策につなげる。

この一連の取り組みと改善のプロセスの積み重ねこそが、お客さまへの”為になるお役立ち”であり、メーカーとしてシッカリ向き合い果たすべき責任であると考えております。

私たちはこれからも、お客さまに安心して選んでいただき活用いただける製品をお届けできるよう、不屈に品質改善への取組を続けてまいります。

「実際の製品スペックや価格が知りたい」というお客さまは、どうぞお気軽にお問い合わせください。 お客さまの用途や仕様に合わせた最適なメッキパイプをご提案いたします。

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最後までお読みいただき感謝申し上げます。引き続きよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

 

執筆者紹介

秋山 佳之
秋山 佳之
"品質管理責任者"として企業の品質戦略を担う、勤続8年目の大和鋼管工業(株)企画部品質保証社員。農学部卒の専門知識と前部署品質管理部での現場経験を基に、環境マネジメントと持続可能なモノづくりに関する情報を発信。環境法令遵守やサステナブルなサプライチェーン構築に役立つ、実務的な知見を提供。

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