”カーボンニュートラル”の実現を経済成長の機会とみなし、経済社会全体を変革していく取組、”グリーントランスフォーメーション (GX)"が、急速に注目を集め浸透し始めています。
過去のブログでも、"カーボンニュートラル"や"SDGs"
そこで今回は、"GX"
グリーントランスフォーメーションとは?
英語では”Green Transformation”と表記される”グリーントランスフォーメーションは”、”カーボンニュートラル”と”経済成長”の両立を目指す取り組みの総称です。
”Transformation”の"Trans"は ”超える・横切る”を意味しますが、同義語で”交差する”を意味する"Cross"の略として頻繁に"X"が用いられる習慣から、”グリーントランスフォーメーション”は"GX"と略して表記されるようになりました。
経済産業省は、”GX”を以下のように定義しています。
2050年カーボンニュートラルや、2030年の国としての温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取組を経済の成長の機会と捉え、排出削減と産業競争力の向上の実現に向けて、経済社会システム全体の変革がGXです。
参考資料:GXリーグ基本構想「経済産業省」
"カーボンニュートラル"や"脱炭素"との取り組みとの違いは、"環境問題への対応"を"経済の発展"の機会と捉え、その両立を目指している点です。
鉄鋼業界は二酸化炭素排出量が多い産業

鉄鋼業界の"グリーントランスフォーメーション"
鉄鋼業界の"GX"の事例として、日本製鉄が取り組んでいる内容をご紹介します。
日本製鉄は2024/10/11のプレスリリースにて、GX推進法に基づき日本政府により2024年10月08日から公募が開始された”排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(事業Ⅰ(鉄鋼))”に応募することを決定した旨を発表しています。
参考:日本製鉄_ニュースリリース_2024年_高炉プロセスから電炉プロセスへの転換に向けてGX推進法に基づく政府支援への応募を決定
そして2021 年03 月に公表した”日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050”において、”高炉水素還元”、”水素による還元鉄製造”、”大型電炉での高級鋼製造”の3 つの超革新的技術を用いて、2050年のカーボンニュートラル実現を目指すと表明しています。
私なりにこの取組を分析すると、日本製鉄は先ず”高炉”から”電炉”への移行を進める事で、日本政府の2030年迄の温室効果ガス排出削減目標の達成に取り組む事を想定しています。
次に”電炉”の原料となる”鉄スクラップ”の発生量が需要量を上回り、不足し続ける見込みである2030年以降には、”電炉”による製鋼のみならず、”鉄鉱石”と”水素”を原料に"水素による還元鉄製造"を実現していく方針です。
そして、この取組により日本政府の2050年迄に”カーボンニュートラル"を達成するという目標に貢献する事で、社会的使命を果たそうとしているとの認識です。
また日本製鉄が掲げている”日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050”と"経済性"を両立させるためには、CO2削減価値が付加価値として適正に評価される”グリーンスチール市場”の創出/拡大が必須です。
その為には、早期の規制/制度的措置が不可欠だとされており、まさに政府が環境面の取組みで企業と連携し、経済新たなビジネスチャンスを見出す機会を創り出すことで、社会変革を促す取組を加速する仕組み作りが進んでいる訳です。
まとめ
今回は、"グリーントランスフォーメーション (GX)"
”GX”は、”カーボンニュートラル”と”経済成長”の両立を目指す取り組みなので、”カーボンニュートラル”が付加価値として社会に評価され浸透する事が必要不可欠な条件となっています。
当社としてもシッカリと此等の取組を理解した上で、”スーパーライト 700"等の環境対応製品の更なる普及や、新たな製品・サービスの開発/展開をとおして、自社としても可能な限り”GX”に取り組んで参る所存です。
もし皆さまが、”カーボンニュートラル”や”SGDs”及び”GX”の取組を進めて行かれる中で、当社に対して期待していることやリクエスト及び本ブログに関するご意見/ご感想がございましたら、お気軽に以下のページからご連絡をいただければ幸いです。
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