2023.01.18

ハインリッヒの法則ってなに?!ヒヤリハットを集める大和鋼管の安全対策について。

日々の業務を行うにあたって『無事故/無災害である事。』『社員全員の命と体を守れる安全/安心な環境である事。』これらは、”0災害”を追求する当社にとって最重要課題です。

今回は、当社が実施している安全の取組の1つとして、”コックピットボードを活用したヒヤリハット報告”についてご紹介いたします。この取組は、小さな異常を見逃さずに見つけて着実に対処し、重大事故の発生を防ぐものです。

私たちの取組を知っていただくとともに、皆さまの安全衛生や危機管理対策のご参考にしていただければ幸いです。

ヒヤリハットを見逃さない!当社の“コックピットボード”対策

厚生労働省の発表によれば、2022年における労働災害発生状況では、死亡者数は前年同期比で5.5%減少したものの、休業4日以上の死傷者数は前年同期比で70.5%増加しています。労働災害は依然として深刻な社会課題だと言えます。

 参照リンク:厚生労働省 令和4年における労働災害発生状況について(12 月速報値)

当社では、事故や災害を未然に防ぐ取組の1つとして”ヒヤリハット”に注目しています。具体的には、”ハインリッヒの法則”を元に、“コックピットボード”を用いて日々その監視/管理している取組を詳しく解説させていただきます。

”ハインリッヒの法則”とは

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”ハインリッヒの法則”とは、「1人の同じ人間が起こした330件の災害のうち、1回の”重大事故”の背後で、29回の”軽微な事故”と、300回の”異常(≒ヒヤリハット)”を起こしている」というものです。

この法則は、アメリカの損害保険会社に勤めるハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが発表したことから、”ハインリッヒの法則”と呼ばれるようになりました。“1:29:300の法則”や”傷害四角錐”とも呼ばれており、労働災害を防ぐための重要な教訓の一つとして広く知られています。

ここで重要なのは、法則で掲げられた数字そのものではなく、実際に重大事故の発生に至るまでの間には、大小さまざまな”異常”が存在しており、それに気付き事前の防止策を講じれば重大事故の発生は防ぎ得るという事です。

その”異常”とは、不注意で発生したうっかりミスだったり、機械の損傷や凹みだったり、間一髪で怪我に至らなかったアクシデントかもしれません。このような因子は報告されない限り、誰にも共有されず忘れ去られてしまいます。

そこで当社では、日頃からこの”異常”を”ヒヤリハット”として見つけ出し、未然に”重大事故”を防ぐために、“コックピットボード”を用いています。

“コックピットボード”とは

“コックピットボード”は、業務の進捗や現場職員の配置の状況、無災害日数等を示した巨大なホワイトボードで、当社の各拠点の現場に設置されており、誰でもその内容を確認し必要に応じて記載できる様になっています。

コックピットとは”操縦席”や”操縦室”の意味ですが、この“コックピットボード”は社員一人ひとりが飛行機のコックピットのようにあらゆる状況を把握し、操作や制御を行い、安全/安心な業務を遂行する意図が込められています。コックピットボード全体

先述のとおり“コックピットボード”は誰もが見られる場所に掲げられているので、社員は何か気づいた”ヒヤリハット”があれば、マグネットやペンを使ってこのボードに書き出し共有できます。”ヒヤリハット”の危険度はリスクアセスメントに基づき5段階でリスクレベル分けしており、リスクの度合いを把握しやすくしています。


・入庫降ろし時トレーラーの4段目に製品が乗っていたがリフトの爪がその高さまで上がらなかった<危険度Ⅱ>


・ホイストクレーンのワイヤーがドラムにきれいに巻かれていなかった<危険度Ⅱ>

・ドア非常灯が切れかかっていた<危険度Ⅰ>


“コックピットボード”に書き込む為の許可は当社内では不要ですので、何時でも誰でも遠慮せずに気が付いた事を記載する事が推奨されています。また、定期的に上長が内容を把握し、記載した社員に詳細を確認しています。

毎月最低30件のヒヤリハットを必ず報告

当社では、”ヒヤリハット”は必ず毎月30件以上提出する方針を定めています。「ヒヤリハットは減らすべきものなのに、なぜ数多く報告させるのか?」と疑問に思われたかもしれません。

確かに事故や異常は減らすべきですが、ここでもし「毎月ヒヤリハットの件数を減らしていく」を目的に掲げた場合、把握すべき異常が見過ごされてしまったり、報告されるべき事象が隠されてしまったりする可能性があります。

小さなことでも”ヒヤリハット”であればどんどん報告してもらう事で少しでも多くの”異常”を把握し、スピーディーに適切な対策を取る事が”重大事故”を未然に防ぎ、結果として私たちが追求する”0災害”に繋がっていくと考えている訳です。

まとめ

今回は、私たちが実施している”コックピットボード”を用いたヒヤリハット報告の取組についてご紹介いたしました。社員一人ひとりの安全を守るために、当社は今後も安全衛生や危機管理対策を強化/実施してまいります。

「自分達も安全対策に取組みたいが、何から始めればいいのかわからない」
「大和鋼管の安全や”0災害”への取組についてもっと知りたい」

もし、このようなお悩みをお持ちの場合は、当社が”0災害の追求”の一貫として実施している他の取組や工夫をご紹介いたしますので、以下のお問い合わせページよりお気軽にお問合せください。

新規CTA

また、当社では他社様もご参加いただける安全対策の取組として、”危機体感研修”を実施しております。詳細は以下のページに記載してございますので、ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。

 リンク:危険体感研修 概要

今回も最後までお読みいただき感謝申し上げます。引続き宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。


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