2023.07.12

”二次防錆コーティング”の働きと効果とは?!その種類とそれぞれの特徴をご紹介。

錆からメッキパイプを守る為には、シッカリとした防錆処置が必要です。そしてパイプ自体の耐食性は勿論ですが、その最表面に施すコーティングも錆を防ぐ上で重要となります。

コーティングには複数の種類があり、それぞれ異なる特徴を持っていますが、「どのような違いがあるのかよく分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで今回は、防錆処置としてメッキパイプに施すコーティング、いわゆる”二次防錆コーティング”についてお伝えします。具体的には、コーティングの種類及び特徴について解説しますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

”二次防錆コーティング”とは?

”二次防錆コーティング”は、防錆力のさらなる向上に加えて、白錆や異物の付着及び接触傷等からメッキパイプの表面を守り良好な状態を維持する為に施されることがあります。”二次防錆コーティング”には様々な分類がありますが、今回は一般的にメッキパイプによく使用されている3種類の”二次防錆コーティング”をご紹介します。

  • 樹脂コーティング
  • クロメートコーティング
  • 油コーティング

各コーティングはその物理的/化学的特性から、それぞれにメリットとデメリットがあります。次項から、コーティングごとの特徴を詳しくご説明します。

​​樹脂コーティング

”樹脂コーティング”は、メッキパイプの表面に塗布した樹脂を硬化させてコーティング層を形成し、水分やその他物質等から保護することによって錆を防ぐ方法で、ここでは有毒な”六価クロム”を含まない”クロメートフリー”のコーティングを指します。樹脂の性質によって耐摩耗性や耐薬品性に優れているものもあり、人体に有害な物質が含まれていないことから一定期間にわたって製品を安全/安心に使うことが可能になります。

また、耐候性にも優れている為、風雨や紫外線といった環境に晒される屋外での使用に適しています。さらに、​​”樹脂コーティング”の表面もしくはそれ自体に色を着けるものもあります。見た目に違いを持たせて目立たせたり、美観を整えたりしたい場合にも向いています。

一方で、​​”樹脂コーティング”のデメリットは、高温下で使用すると劣化しやすく耐熱性に欠ける場合がある点です。また、一度”樹脂コーティング”された製品は、再度塗装することが難しくなる点にも注意が必要です。

クロメートコーティング

”クロメートコーティング”とは、”三価クロム”や有毒な”六価クロム”等を含む溶液に浸すことでメッキパイプの表面に皮膜を形成する”クロメート処理”によって二次防錆皮膜を施し、メッキパイプの酸化及び錆を防ぐ方法です。

この”クロメートコーティング”によって形成される”クロメート皮膜”は高い耐食性を発揮するという強みを持ち、塩水等の中性からアルカリ性の物質や、雨水等の酸性の物質による腐食から金属を保護します。また、接着剤や塗装の接着強度を向上させる働きも持っています。

デメリットは、”クロメートコーティング”が人や環境に対して有害な物質を含んでいる点です。人体への悪影響を防ぐため、”クロメートコーティング”を行う時にはシッカリと人体を保護する対応が求められます。またコーティングを行う時のみならず製品の使用時においても、環境を汚染しないように十分注意する必要があります。

また、”クロメートコーティング”は塗りムラができやすいことから均一な塗装の仕上がりを実現することが難しく、最終製品に美観を求める場合にはあまり向いていません。

油コーティング

”油コーティング”は、メッキパイプの表面に油を塗布することで一時的な油膜を形成し、水分を弾くことで錆の発生を防ぐ方法ですが、パイプ表面にメッキ処理の施されていない”黒管”に使用されることもあります。比較的コストが安く済むのがメリットであり、手軽に塗布することが可能です。

デメリットとしては、他のコーティングと比較して耐食性や耐摩耗性に欠ける点や塗布後に製品の表面が滑りやすくなる点があります。

また、油を塗布することで埃やゴミが付着しやすくなるので汚れが目立つ場合があり、製品の見た目を重視する際には十分に注意して扱う必要があります。

​​独自の”樹脂コーティング”を施した大和鋼管工業製品のご紹介

パイプ画像-PZPPZ

当社では、防錆性の高いメッキパイプとして”ポストジンク (PZ)”及び”パーフェクトポストジンク (PPZ)”をご用意しており、いずれも最表面には当社独自の樹脂製コーティングを塗布しております。

また、パイプ自体にも、”全周均一メッキ”で溶接部を覆う、”合金層”や”亜鉛層”も他と同じ厚みで調整する、といった防錆の工夫が行われており、「錆びにくいパイプが欲しい」という方に自信を持ってオススメできる製品となっております。足場管や農業用資材として、ぜひご検討ください。

お役立ち資料はコチラ

“PZ”や“PPZ”については以下の記事で詳しくご紹介しておりますので、併せてご覧いただければ幸いです。

参考ブログ:”ポストジンク”ってどんなメッキ鋼管?!当社の独自技術が創り出す4つの強みを徹底解説。

参考ブログ:”パーフェクトポストジンク”はどうスゴい?!その耐食性/防錆性の秘密や活用用途を詳しく解説。

まとめ

今回は、​​メッキパイプに施す”二次防錆コーティング”の種類と特徴についてご紹介しました。

一般的には”樹脂コーティング”と”クロメートコーティング”と”油コーティング”の3種類があり、それぞれ特徴が異なりますので、使用する場面や目的に応じて適切なコーティングを選択する必要があります。

当社では、お客さまに製品を幅広く安心/安全に使用/活用いただく為にも、”樹脂コーティング”を施したメッキパイプを製造しております。

当社製品について詳しく知りたい方は、以下のページから製品カタログがダウンロードできますので、お気軽にご活用いただければ幸いです。

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最後までお読みいただき感謝申し上げます。当社では引き続き、皆さまの"為になるお役立ち"に繋がる情報発信を続けて参りますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。


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